子供世代へのラグビー普及と育成を目的に設立され、今では小学生(U12)日本一を決める大会として定着した『リポビタンヒーローズカップ』。

13回目を数える今年も全国各地の予選を勝ち抜いた16チームが横浜へ集結し、3月27日(土)に『決勝大会』が行われました。

YouTubeで全試合が配信された今大会。

見ていて何よりも驚かされたのはそのレベルの高さ。

正直大人顔負けのプレーの連続です。

そこで今回は、ハイレベルな戦いが繰り広げられた決勝大会の結果を紹介すると共に、未来の代表候補を発掘すべく、個人的に印象に残ったチーム&選手を取り上げてみたいと思います。

(※当記事の画像は全て同大会公式YouTubeから引用)

第13回ヒーローズカップ 決勝大会

概要

【日程】

2021年3月27日(土)

【会場】

前半:しんよこフットボールパーク

後半:日産スタジアム

代表チーム一覧

※各地区のリンクから”地区予選結果”へ、各チームのリンクから”スクールHP”へ移動できます

地区(枠数)スクール名所在地
北海道(1)山の手ラグビースクール札幌
東北(1)船川くじらっこ
ラグビースクール
秋田
関東(5)練馬ラグビースクール東京
グリーンクラブ
ラグビースクール
神奈川
横須賀市ラグビースクール神奈川
熊谷ラグビースクール埼玉
川崎市ラグビースクール神奈川
東海北陸(2)名古屋ラグビースクール愛知
鈴鹿ラグビースクール三重
関西(4)Kiwi's京都
吹田ラグビースクール大阪
八尾ラグビースクール大阪
西宮甲東ラグビースクール兵庫
中四国(1)岡山ラグビースクール岡山
九州(2)つくしヤングラガーズ福岡
大分ラグビースクール大分

決勝大会結果

優 勝:西宮甲東ジュニアラグビークラブ

準優勝:吹田ラグビースクール

第3位:練馬ラグビースクール

プレートトーナメント優勝:大分ラグビースクール

フェアープレー賞:山の手ラグビースクール

(情報元:ヒーローズカップ公式サイト

決勝戦

西宮甲東RS
(関西・兵庫)
〇40-0吹田RS
(関西・大阪)

決勝の笛を吹いたのは、これまで数々の名試合を担当されてきた”レジェンド”下井真介レフリー。

久々に元気な姿が見られて、ついつい嬉しくなってしまいますね。

3位決定戦

練馬RS
(関東・東京)
〇10-0八尾RS
(関西・大阪)

準決勝

吹田RS
(関西・大阪)
〇20-10練馬RS
(関東・東京)
西宮甲東RS
(関西・兵庫)
〇30-5八尾RS
(関西・大阪)

準々決勝

吹田RS
(関西・大阪)
〇20-10岡山RS
(中四国・岡山)
練馬RS
(関東・東京)
〇15-0川崎市RS
(関東・神奈川)
山の手RS
(北海道・札幌)
5-50〇八尾RS
(関西・大阪)
Kiwi's
(関西・京都)
0-30〇西宮甲東RS
(関西・兵庫)

1回戦

吹田RS
(関西・大阪)
〇10-5つくしYR
(九州・福岡)
岡山RS
(中四国・岡山)
〇20-10熊谷RS
(関東・埼玉)
練馬RS
(関東・東京)
〇15-10船川
くじらっこRS
(東北・秋田)
川崎市RS
(関東・神奈川)
〇25-15鈴鹿RS
(東海北陸・三重)
名古屋RS
(東海北陸・愛知)
15-15〇
(抽選)
山の手RS
(北海道・札幌)
八尾RS
(関西・大阪)
〇25-10グリーンクラブ
RS
(関東・神奈川)
横須賀市RS
(関東・神奈川)
5-5〇
(抽選)
Kiwi's
(関西・京都)
大分RS
(九州・大分)
0-25〇西宮甲東RS
(関西・兵庫)

注目チームとイチオシ選手

ここからは、出場した全16チームの中で特に印象に残ったチームと選手を取り上げてみたいと思います。

西宮甲東ラグビースクール

決勝大会初出場ながら、1回戦から決勝までの4試合で被トライをわずか”1”に抑えるなど、高かった前評判通りの実力を見せつけ優勝。

とにかく一人一人のスキルレベルが高く、ディフェンスは強固、そして全員がよく走る。

サインプレー、オフロード、キックパスを駆使し、グラウンドいっぱいにボールを展開するスタイルは、他チームと一線を画し、躍動感にあふれていた。

まさに異次元のチームと言えるだろう。

この世代が高校生となった時の兵庫県が楽しみでならない。

イチオシ選手

吉村大志選手

パス、キック、ラン全てが世代最高峰のレベルにあり、高い総合力を誇ったチームの中でも、異次元の輝きを放っていた。

切れ味鋭いステップ、卓越したボディバランス、広い視野。

バックスとしては大柄なサイズ、そして華のあるプレーはスター性抜群。

この選手のプレーは今のうちから見ておくことを是非オススメする。

チームのOBでもある雲山弘樹選手(FB/明大4年)のように、スケールの大きい選手へと成長していってほしい。

 


清野遼太選手

帝京、クボタで活躍された”大型ロック”清野護氏のご子息。(同氏はチームの指導者を務める)

父譲りのサイズは、例年以上に大柄な選手が揃った今大会でも群を抜いていた。

サイズを生かしたボールキャリーもさることながら、目を引いたのはそのディフェンス力の高さ。

タックル時の間合いの詰め方はとても小学生レベルではない。

恵まれたサイズに俊敏性も兼ね備える逸材として将来が非常に楽しみだ。

 

八尾ラグビースクール

前回大会の優勝チーム。

サイズに恵まれた選手は決して多くないながらも、全員がしっかり声を出し、攻守共に統制の取れた好チーム。

今大会は準決勝で優勝した西宮甲東に敗れ、最終的に4位に終わったが、最後までタックルで食らいついていく姿からは王者としてのプライドを感じた。

イチオシ選手

米谷翔馬選手

一際大きなサイズで、チームの中でも存在感は断トツ。

キャリーは力強く、主将としてペネトレーターとして大会を通し獅子奮迅の活躍を見せた。

弟(?)の⑰番米谷龍司選手も能力が非常に高く、もし現在5年生ということであれば、来年は確実にチームの核となってくるだろう。

 


栗野千夏選手

今大会は女子選手の活躍も目立ち、男子に負けないレベルの高さが感じられた。

その中でも特に目を引いたのが、スクラムハーフを務めていたこの選手。

俊敏なボールアウト、周りを見れる視野、ランでの鋭い仕掛けは秀逸。

どちらかというとパスに徹するスクラムハーフが多い中で、この選手は格別の存在感を放っていた。

 

吹田ラグビースクール

勢いに乗れば止められないアタック力を誇る大阪の名門。

決勝戦では西宮甲東に力の差を見せつけられたものの、ラスト5分から4連続トライで大逆転勝利を収めた練馬RSとの準決勝は見事だった。

チームの中心は㉒番をつけた司令塔の選手。

裏へのキック、ギャップへの仕掛け、オフロードパスを駆使するゲームメイクは非凡。

スケール感は今大会でも随一だろう。

是非名前を知りたい選手だ。

 

練馬ラグビースクール

出場チームの中でも屈指の選手層を誇る東京の名門チーム。

関西勢が席巻した今大会で唯一ベスト4に入り関東勢の意地を見せた。

キックを有効に使い確実に陣地を取る戦術はオーソドックスながら破壊力は抜群。

中でも、②番の選手のコンタクト時の姿勢と、キャリーへ走りこむタイミングとスピードが光っていた。

 

大分ラグビースクール

1回戦で優勝した西宮甲東に敗れるも、その後は3連勝で見事プレート優勝を飾る。

攻守の切り替えが早く、仕掛けと仕留めのタイミングを全員でしっかりと共有できているチーム。

九州対決となったつくしYR(福岡)とのプレート決勝では、多彩なサインプレーから8トライを奪うなど攻撃力が爆発。

是非揃って大分の中学&高校へ進学し、大分県のレベルを上げてほしい。

鈴鹿ラグビースクール

サイズの突出した選手はいないが、ボールを持つ選手たちの強気の姿勢がいい。

目を引いたのはウィングの⑭番の選手。

人一倍小柄なサイズながら、バネのある走りと相手を置き去りにするステップワークでビッグゲインを連発。

将来が楽しみな選手だ。

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