大学選手権決勝で天理の前に敗れ、連覇の道を閉ざされた早稲田大学

気力・戦力充実の”黒衣軍”に圧倒される姿は非常にショッキングなものだったが、それでも、荒ぶるを掴んだ前年度からチームを受け継ぎ、”王者”としての重圧と戦いながら、チームを決勝の地まで導いた丸尾主将以下4年生のリーダーシップは見事だった。

そして迎える2021年度。

早稲田、ヤマハで一時代を築いた”レジェンド”太田尾竜彦氏を新監督に迎えた今季は、”覇権奪回”が至上命題となるシーズン。

そのチームへ今季新たに加入した新入生はどのようなメンバーなのか。

その顔ぶれと注目選手をポジション別に見ていきたい。

2021年度新入部員一覧

PO氏名出身校代表歴
PR池田裕哉明大中野
PR亀山昇太郎茗溪学園U17代表
U20候補
PR下村勇貴早稲田実
PR
HO
門脇浩志桐蔭学園
HO佐々木 柊本郷
HO
PR
百枝樹生國學院久我山
LO
No.8
折戸健介早稲田実
LO
FL
若松泰佑早稲田実
LO
FL
No.8
鈴木風詩國學院栃木

FL
HO

佐藤健次

桐蔭学園
U17代表
代表候補
花園優秀選手
U20候補
FL小野史裕本郷
FL深堀雅聡東筑
No.8岡村圭悟本郷
No.8
FL
松永拓実浦和
SH井上泰志東筑
SH清水翔大早稲田実
SH細矢聖樹國學院栃木花園優秀選手
SH宮尾昌典京都成章U17代表
花園優秀選手
U20候補
SH
SO
中谷星偉早大本庄
SH
SO
WTB
米重皓己函館ラ・サール
SH
WTB
桝谷連太郎本郷
SO吉岡麟太朗本郷
SO
FB
田尻遥也早大本庄
SO
CTB
守屋大誠早稲田実
SO
CTB
安恒直人福岡
CTB
FL
内山凜太郎新潟
CTB
WTB
永井新之助早稲田実
WTB廣川凜太朗函館ラ・サール
WTB
FB
杉野駿太早大学院
WTB
FB
清 透馬茗溪学園
WTB
FB
三浦 哲早稲田実
WTB
FB
溝井颯太朗函館ラ・サール
FB
SO
WTB
中谷波一土本郷
FB
WTB
CTB
西浦剛臣Hamilton Boy's
Analyst高木颯太早稲田実
Analyst松本 渉早稲田実
MGR浅川真帆山脇学園
MGR齋藤凜花桜花学園
MGR吉野恭佳女子学院
S&C大谷名生横浜国際
S&C前田眞人報徳学園
Trainer小木曽愛珠千葉
Trainer濱中彩乃早稲田佐賀
Trainer水島直也駒場
Trainer山﨑瞳子早稲田実
Ground
Support
五島知香洗足学園
Ground
Support
原田琉宇本郷

(情報元:早稲田大学ラグビー蹴球部HP)

今年は総勢47名(プレーヤーは34名)が新たに加入。

系列校の『早実組』を中心に花園で活躍してきた選手も多く、今年も充実の布陣と言える。

中でも真っ先に目を引くのは『本郷高』出身者の多さ。

内部進学以外でここまでのメンバーが集結するのは、正直これまであまり見たことがない。

近年東京で着実に実績を積み上げる強豪なだけに、昨年入部した2019年度の”主将”CTB岡本大輝選手(2年・本郷)を中心に、新たな『黄金ルート』を築き上げてくれることを期待したい。

尚、FL/HO佐藤健次選手(桐蔭学園)を始めとした『推薦組』については、既に別記事で取り上げているため、この記事では”一般入部&内部進学組”に焦点を当てていく。

<推薦組についてはこちら↓>

【高校生進路2021】早稲田大学ラグビー部 スポーツ推薦入学者

ポジション別注目選手

フォワード(FW)

フロントロー(PR/HO)

早稲田のスクラムを支えるフロントローには、『U17日本代表』の逸材・亀山昇太郎選手(茗渓学園)に加え、

早実で3年間”不動の③番”として君臨し、2度の花園出場へ貢献してきた下村勇貴選手(早稲田実)、

”花園王者”桐蔭学園でHO中山大暉選手(⇒慶応大)のバックアッパーとして貴重な役割を果たした門脇浩志選手(桐蔭学園)、

さらに、本郷の”②番”佐々木柊選手、久我山の2019年度の主力・百枝樹生選手など、楽しみな選手が顔を揃えた。

その中でも個人的に注目するのは、池田裕哉選手(明大中野)。

”ライバル”明治大の付属校出身者というだけでも極めて異例だが、驚かされるのはこの選手が明大中野の主力(当時2年生)として2016年度の花園へ出場し、翌2017年度には副将を務めているという事実。

つまりそれは、彼が今年大学4年生にあたる世代であることを意味している。

浪人、留学、編入、再入学。

一体どのような経緯で今回の入部へ至ったのかは定かではないが、それがどんな理由であったとしても、この決断は称賛に値する。

このような選手が挑戦したいと思える場所、そして、その挑戦を受け入れる土壌を持つのが早稲田ラグビー。

池田選手が『アカクロ』へ袖を通す日を楽しみにしたい。

 

セカンドロー(LO)

このポジションには、1年時から花園を経験する若松泰佑選手に、2年時に選抜大会でレギュラーを張った折戸健介選手と、早実から2人の主力が加入した。

共に180㎝超のサイズを誇り、チームの躍進に貢献してきた選手たち。

昨季加入した先輩・池本大喜選手(2年・早稲田実)と共に、大﨑哲徳選手(4年・国学院久我山)、 桑田陽介選手(4年・明和)ら『主力組』を脅かす活躍を期待したい。

 

そして忘れてはいけないのが、鈴木風詩選手(國學院栃木)の存在。

早稲田へ入学した昨年は新たな挑戦として”アナリスト”の道へと進んだが、今年は再び”選手”として挑戦する道を選択。

下川甲嗣副将(現/サントリー)という”大黒柱”が抜けたこのポジションにあって、強力フォワードを看板とする”国栃”のメンバーとして花園へ出場したこの選手の復帰は心強い限り。

1年間アナリストとして培ったその頭脳を武器に、是非今年は選手として、早稲田のラインアウトへ安定をもたらせてくれることを期待したい。

 

バックロー(FL/No.8)

早稲田屈指の層を誇るバックロー。

このポジションでは、桐蔭学園を花園2連覇に導いた佐藤健次主将の存在感が群を抜くが、個人的には、創部74年目にして花園初勝利を挙げた2019年度浦和の”闘将”松永拓実選手(浦和)に注目したい。

全国屈指の進学校ながら、花園3回戦で”王者”桐蔭学園へ真っ向勝負を挑んだその勇姿。

そして、後半12分にモールを約40m押し込んだ意地のトライは、今でも深く記憶に刻まれている。

「見る人の心を動かし、ラグビーの魅力が伝わるように、一試合一試合を素晴らしいものにする」

「大学受験も壁だが、きょうの桐蔭学園より大きな壁はない」

「最高の仲間、最高の先生方でした。試合後は、俺たちが泣いたら三宅監督に申し訳ない、やり切りましたという顔で恩返ししようと言いました」

言葉の端々からにじみ出る知性と人間力。

”早稲田志望”であるということはメディアなどでも知られていただけに、この選手の入部は多くのファンが待ち望んでいたことだろう。

小さい頃からの夢という『アカクロ』を着てピッチに立つ姿が、今から楽しみだ。

 

さらにこのポジションでは、

頑強なフィジカルを持つ2020年度本郷の”FWリーダー”岡村圭悟選手、

中竹竜二氏、大峯功三氏ら多くの名バックローを輩出した”東筑”の⑧番深堀雅聡選手、

そして、2019年度の本郷高メンバーで、昨季は早稲田の準体育会ラグビー部『早稲田GW』に所属していた小野史裕選手(本郷)にも是非注目をしたい。

バックス(BK)

ハーフバック(SH/SO)

続いてはバックス。

スクラムハーフには、花園準V京都成章の”共同主将”宮尾昌典選手と、名門・国栃の”主将”細矢聖樹選手という世代最高峰のタレントに加え、

下級生時代から9番を背負った早実の『心臓部』清水翔大選手、

東筑で2年時からレギュラーを務めた井上泰志選手、

そして、函館ラ・サールの主将として、昨季、チームを3大会ぶりの花園へ導いた米重皓己選手など、

いずれも高いスキルを持つ実力者が顔をそろえた。

このポジションは、小西泰聖選手(3年・桐蔭学園)、河村謙尚選手(4年・常翔学園)、 島本陽太選手(2年・桐蔭学園)ら各学年に逸材が在籍する激戦区。

レギュラー獲得へは茨の道が待ち受けるが、その激しい部内競争こそが頂点を目指すチームとして必要とされるもの。

ハイレベルな環境で切磋琢磨する彼らの奮闘に期待をしたい。

 

そしてスタンドオフでは、2016年度の全国中学生大会で準優勝に輝き、高校でも2年連続で花園出場を果たした『本郷黄金世代』の”不動の司令塔”吉岡麟太朗選手(本郷)に注目だ。

 

センター(CTB)

このポジションの目玉は、抜群のアタックセンスを持つ”早実のゲームメイカー”守屋大誠選手(早稲田実)。

鋭い仕掛けに加え、高い次元にあるパスやキックを武器に、1年時にはセンター、2年生以降は”不動の司令塔”、そして昨年は”主将”としても、躍進を続けるチームを文字通り支えてきた。

”U17関東代表”として出場した『KOBELCO CUP』でもセンターの主戦として、早稲田で同期となるNo.8佐藤選手、SH細谷選手、PR亀山選手らと共に優勝を掴み取るなど、その実力は関東でも指折り。

大学ではSO、CTBどのポジションで起用されるかは現時点で不明だが、吉村紘選手(3年・東福岡)、 岡﨑颯馬選手(2年・長崎北陽台)のようにスキルフルな技巧派バックスの一人として、早稲田の将来を担う存在へと成長を遂げていってほしい。

 

また、このポジションでは、新潟屈指の”進学校”から唯一、”U17北信越”のトライアウトへ参加した内山凜太郎選手(新潟)のプレーぶりにも注目。

そして、近年主力が主に筑波へ流れていた”福高”から司令塔の安恒直人選手(福岡)が、久々にプレーヤーとして入部してくれたことも嬉しい限りだ。

 

バックスリー(WTB/FB)

最後は早稲田の”花形”バックスリー。

このポジションにも、

パス、キック、ラン、タックル全てに優れる関東屈指の”オールラウンダー”中谷波一土選手(本郷)、

早実の”エース”として1年時から⑪番を背負ってきた三浦 哲選手、

(※3年時の花園は都予選決勝での負傷により欠場)、

全国中学生大会で『大会優秀選手』に選出された経歴を持つ茗渓の誇る”フィニッシャー”清透馬選手(茗渓学園)、

そして、早稲田ではおそらく初となるNZからの”逆輸入”西浦剛臣選手(ハミルトンボーイズ)、

など、多士済々のタレントが揃った。

この中から今春卒業した古賀由教選手(現/リコー)の抜けた穴を埋める選手が出てくるか。

楽しみにしたい。

盟友と再び同じ舞台へ

最後に、今年の新入生の中には、小中学生時代に共に戦ったかつての盟友たちが大学で再び顔をあわせるケースが多く見られた。

ファンとして彼らの成長を見守る上で、いくつかのケースを紹介してみたい。

横浜ラグビースクール

2017年9月に行われた『太陽生命カップ(全国中学生大会)』で、同スクールは3年ぶりとなる優勝を果たしている。

その優勝メンバーには、

・FL/HO佐藤健次選手(桐蔭学園) ※当時:主将&WTB

・SH清水翔大選手(早稲田実)

・WTB三浦 哲選手(早稲田実)

・アナリスト高木颯太選手(早稲田実)

・HO門脇浩志選手(桐蔭学園)

らが名を連ねている。

神奈川県スクール選抜

太陽生命カップに続き、同年の12月に行われた『第23回全国ジュニアラグビー大会』では、”神奈川県スクール選抜”が準優勝。

そのチームでは、前述の”横浜RS組”5名に加え、

・PR下村勇貴選手(田園RS-早稲田実)

・WTB清 透馬選手(藤沢RS-茗渓学園)

らも主力として中核を担っていた。

さらに同大会では、佐藤健次選手と清透馬選手が『大会優秀選手』にも選出されている。

(ちなみにSH細矢聖樹選手は”東京都スクール選抜”、PR亀山昇太郎選手も”茨城県中学代表”として、それぞれ優秀選手に選出)

鎌倉ラグビースクール

今年アナリストから選手へ復帰した鈴木風詩選手(國學院栃木)。

同選手とNZの名門・ハミルトンボーイズで研鑽を積んだ西浦剛臣選手は、神奈川の強豪『鎌倉ラグビースクール』の同窓生で親友同士だと言う。


同じスクールで苦楽を共にし、互いに切磋琢磨してきた彼らが、それぞれ違う場所で成長し、大学というステージで再び同じ夢を追う。

そんな彼らがそろって”アカクロ”をまとい、同じピッチに立つことができたとしたら、、、

こんな素敵なストーリーはない。

ワセダ』という夢の舞台に集った今年度の新入生。

彼らの4年間を応援していきたい。

対抗戦2021の視聴方法について

今年の関東対抗戦も”J SPORTSオンデマンド”が、開幕節から最終節までLive配信を中心に全試合を配信してくれます。※見逃し配信あり

なんくる
毎年重宝させて頂いています!

早稲田戦9月配信スケジュール

9月12日(日)

15:00~:早稲田大 vs 立教大 (Live)

9月25日(土)

15:00~:早稲田大 vs 日本体育大 (Live)

J SPORTSオンデマンド公式へ

<対抗戦2021スケジュール>

【結果速報】大学ラグビー2021 関東対抗戦Aグループ 日程と順位表

<卒業生進路&2021展望↓>

早稲田大ラグビー部 卒業生進路と2021年展望【新チーム大予想】

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