こんにちはなんくるナイトです。
皆さんあけましておめでとうございます。
2016年はブログ開始元年という事で個人的に新しいスタートを切る事が出来ました。今年も普通のサラリーマンの視点でラグビーを中心に色々な事を書いていきたいと思っています。
まだまだ拙い内容と文章ですが、今年も是非宜しくお願い致します!
さて、元旦のこの日はサッカー天皇杯の決勝、、、ではなく全国高校ラグビー3回戦の日です。
3回戦からシード校同士の戦いも始まり、日本一への熱き戦いもいよいよ佳境に入ってきます。
どのチームがベスト8へ進んだのか、今日も見て行きたいと思います。
第96回全国高校ラグビーフットボール大会 3回戦
1月1日 試合結果
※赤字Aシード 青字Bシード
<第1グラウンド>
桐蔭学園(神奈川) 42ー0 新潟工(新潟)
東海大仰星(大阪第1)48ー19 深谷(埼玉)
石見智翠館(島根) 24ー19 報徳学園(兵庫)
常翔学園(大阪第2) 40ー34 日本航空石川(石川)
第1試合は東の横綱Aシードの桐蔭学園とノーシードながら強力なモールを武器に3回戦まで勝ち上がってきた新潟工の戦い。
新潟工は桐蔭の連続攻撃に必死のタックルで応戦。前半は10-0と僅差で折り返すが、後半に入ると桐蔭の多彩な攻めに防戦一方となり6トライを献上。終わってみれば42-0と桐蔭学園がAシードの実力を見せつけました。
ただ、桐蔭学園はGKが8本中7本で失敗とこの先の競った展開を考えるとこの部分は不安が残ります。
新潟工はノーシードながら優勝候補桐蔭学園へ真っ向から立ち向かい、最後まで果敢なタックルで対抗した姿は本当に立派でした。1,2回戦でのノーシード校相手には力を見せつけており、新潟県のレベルを確実に上げているのは間違いないですね。
続く第2試合はBシード同士の注目の戦い。前年度王者ながら今年はBシードの東海大仰星と激戦区埼玉県を3年連続で制し、Bシードを獲得した深谷。深谷は大学生ながらトップリーグパナソニックで活躍する山沢拓也選手を兄に持つFB山沢京平選手を中心にバックスにいいランナーが揃います。
しかし、試合は予想外に一方的な展開に。仰星が持ち味のフォワード、バックス一体となった多彩な攻めでトライを重ねるのに対し、深谷は仰星の固いディフェンスの前にバックス陣が沈黙。終盤に来てFB山沢選手が”モノ”の違いを見せつける個人技などで3トライを返すも時すでに遅く48-19。大阪予選で苦戦し連覇が危ぶまれる中、仰星が試合ごとに成長している姿を示す結果となりました。
敗れはしましたがFB山沢選手は上のレベルでさらに活躍できる逸材だと思います。次のステージでの活躍を期待したいと思います。
第3試合は2回戦で久々に花園へ出場してきた古豪東農大二(群馬)を39-0と圧倒したBシード石見智翠館とノーシードながら2回戦でBシード秋田工を24-19と接戦ながら”シードバック”を実現した報徳学園の戦いです。実力は伯仲しており戦前から競った内容になる事が予想されましたが、試合はまさにその通りの展開に。
智翠館が持ち前のドライビングモールなどで先行すると報徳も例年になく大型のフォワード陣で応戦。後半はお互いのミスがそのままトライへ繋がるなど最終盤までもつれた展開となるも、最後はミスの数が勝敗を分ける結果となり、24-19で石見智翠館が制する形となりました。
しかし、報徳は2回戦に続き、3回戦でもシード校へ肉薄するなど、ノーシードながらまさに堂々たる戦いぶり。毎年見る者の心を揺さぶる好ゲームを見せてくれる高校です。
来年の活躍も期待したいと思います。
そして、第1グラウンド最後もシード対ノーシードの戦い。2回戦で強豪佐賀工を31-0と一蹴した大阪の名門常翔学園と2回戦でBシード国学院栃木相手に真っ向勝負を挑み、同点ながら抽選で勝ち上がったノーシード日本航空石川の激突。
試合は前評判通り常翔が個人技を見せつけリードする展開も、日本航空も負けず劣らずの展開ラグビーで白熱した内容に。点差が開いても決して折れない心で必死に食らいつき、華麗且つ力強い展開ラグビーから最後は6点差まで追い上げ、2回目の番狂わせへ迫り会場を大いに沸かせるも、惜しくも逆転はならず常翔が辛くも逃げ切る結果となりました。
常翔は間違いなく強いチームですが、日本航空石川の力も本物だったと思います。到底ノーシードに収まるレベルではなかった事を証明しましたね。来年また花園で今度は初のシード校としての活躍を見せてほしいと思います。
そして常勝学園はFL石田選手に注目です。166cm70kgと小兵にして1年生ながら名門常翔のスタメンを張る男。切れ味鋭いステップ、低く突き刺さるタックルに献身的なサポートプレーと、攻守にわたってバランスに優れる選手です。私が目指していたフランカー像を高校1年生にして体現する男。
これからも注目していきます!
つづいては第3グラウンドへ行ってみましょう。
<第3グラウンド>
京都成章(京都) 21ー0 中部大春日丘(愛知)
御所実(奈良) 71ー0 茗溪学園(茨城)
大阪桐蔭(大阪第3) 3ー12 東京(東京第1)
松山聖陵(愛媛) 0ー91 東福岡(福岡)
第1試合はBシード同士の激突。2回戦で46-5と高鍋(宮崎)を圧倒した京都成章と強豪仙台育英(宮城)の前に24-22と大接戦の末、辛くも勝ち上がった中部大春日丘の一戦。
試合は京都成章の強固なディフェンス力が目立つ展開となり、春日丘は最後まで得点すら奪えないままノーサイド。悲願のベスト8進出はなりませんでした。
それにしても、京都成章のディフェンスは圧巻です!このディフェンスをどこのチームが打ち砕くのか、新たな楽しみが出来ました。
続く第2試合はAシード御所実とノーシードながら伝統のハンドリングラグビーで3回戦まで勝ち上がってきた茗溪学園との戦い。戦前では茗溪ラグビーがAシード相手にどこまで通用するのか、個人的に注目の一戦に挙げていましたが、試合は御所実が攻守ともに圧倒する一方的な展開となり、結局前後半で11トライを献上し71-0という結果となりました。
ハンドリングが生命線の茗溪が13個ものハンドリングエラーをしては厳しくなりますし、またこれは逆に御所実のディフェンスがいかに強固だったかという事を示しているのでしょう。
茗溪はこの経験を糧に華麗なハンドリングラグビーにますます磨きをかけて、また来年魅力的なゲームを作って戻ってきてほしいと思います。
さぁ第3試合は”東京大阪決戦”!こちらもBシード同士の激突です。
東京高校はこれまで12回の出場を誇りながら3回戦の壁を破ったことがありません。しかし、今年はフォワードが大型化し、春の選抜大会でベスト4に入るなど充実した内容でBシードを獲得、2回戦でも岡谷工を圧倒し初のベスト8に向け、意気が上がります。
一方の大阪桐蔭は春の選抜はベスト8どまりながら、練習試合などでは東京高に負けなしと今年も複数の高校日本代表候補を揃える好チーム。
試合は予想通りお互いの意地と意地がぶつかり合う内容になります。東京が今年の持ち味の一つであるランニングラグビーでトライを奪い先行すると、大阪桐蔭はグラウンドを大きく使うラグビーで対抗。高校日本代表候補4人を擁する豪華布陣で攻め立てるも、東京の激しく前に出る伝統の”シャローディフェンス”の前に沈黙。結局最後までトライを奪う事が出来ず、ロースコアの接戦は12-3で東京に軍配が上がり、東京は悲願の同校として初めてベスト8進出を果たしました。
大阪桐蔭は高いポテンシャルを持ちながら、最後まで持ち味を発揮できないまま花園を後にすることになってしまいましたね。。
また来年に期待しています。
最後は2回戦で浜松工相手に139得点の大会最多得点を記録した”優勝候補筆頭”東福岡とノーシード松山聖陵の戦い。
東福岡はこの試合でも格の違いを見せつける形となり、攻めに攻めて13トライ、守っては相手に1本のトライも許さず91-0と圧倒。
どこがこのチームを止める事が出来るのでしょうか?大学生でも勝てるのか!?
そう思うほど、今年の”ヒガシ”は高校レベルでは群を抜いているのではないでしょうか。
松山聖陵はこれまで出場した大会全てで初戦敗退ながら、今回はノーシードから3回戦まで勝ち進んだのは本当にお見事の一言です。今大会は39年の時を経て久しぶりの花園です。この経験を糧に来年以降連続出場をどこまで伸ばせるか、応援しています!
まとめ
シード校同士の激突が始まった3回戦。ベスト8に残ったのは8校全てシード校とシード勢が前評判通りの強さを見せつける結果となりました。
一方、地域別に見て行くと
関東 2校 桐蔭学園 東京
関西 4校 御所実 京都成章 東海大仰星 常翔学園
中国・四国 1校 石見智翠館
九州 1校 東福岡
関西勢が圧倒すると共に西日本勢がベスト8を席巻する形となりました。
近年は優勝校が殆ど西日本のチームで占められており(90回大会の桐蔭学園は東福岡と同点優勝)
今年も”西高東低”が顕著に表れる結果です。
準々決勝の組み合わせと見どころ
第4試合終了後に抽選会が開かれ、準々決勝の組み合わせが決定しました。
1月3日(火)準々決勝
<第1グラウンド>※赤字:Aシード 青字:Bシード
御所実(奈良) ー 石見智翠館(島根)
東福岡(福岡) ー 京都成章(京都)
東京(東京第1)ー 東海大仰星(大阪第1)
常翔学園(大阪第2)ー 桐蔭学園(神奈川)
Aシード勢と前年度覇者東海大仰星がきれいに分かれる組み合わせとなりました。
トーナメントで一番おもしろいと言われる準々決勝。ここまで来たらどの試合も注目の試合です。
ただ、どれか一つを上げるのであれば第3試合の東京対東海大仰星ですかね。
東京は3回戦で大阪代表の大阪桐蔭を撃破しています。2戦連続の”東京大阪決戦”で大阪代表を連破するような事になれば、、大阪優位の勢力図が変わる事になります。
もう一つの”関東・関西決戦”常翔学園対桐蔭学園と共に注目の戦いとなりますね。
さぁ明日は大学選手権準決勝。
ラグビー愛好家としてはこの時期は1年で一番幸せですね~!