こんにちはなんくるナイトです。

さぁ今日は大学選手権準決勝、運命の”東西決戦”の日です。

国立から秩父宮と場所は変わっても学生がこの舞台に懸ける思いは変わりません。

今回は第1試合東海大学対同志社大学の一戦をお伝えしたいと思います。

 

準決勝 第1試合 東海大学ー同志社大学

第1試合はリーグ戦王者東海大学と関西リーグを2位で通過し久々のベスト4進出を果たした同志社大学の一戦。

東海は選手権初戦となった準々決勝で3回戦で明治を撃破して勢いに乗る京産大を一蹴し、貫禄の準決勝進出。リーグ最終戦で流経大の気迫の前に屈するも、短期間でチームを立て直し、ムードは上昇傾向です。

一方の同志社は3回戦で中央大を圧倒、そして準々決勝では対抗戦2位のシード校早稲田を得意のバックス展開で一蹴。関西リーグ2位ながら11年ぶりの正月越えを果たしました。

前評判は圧倒的に東海大。同志社は関西の雄として伝統校の意地を見せたいところです。

 

試合経過

東海大ボールのキックオフから同志社はいきなりノットリリースザボールの反則。出来る限り避けたかった自陣でのセットプレーからNo.8タタフ選手にあっさりトライを許す。

その後も同志社は自分たちのハンドリングミスから東海ボールのセットプレーを幾度も強いられ、9分、12分にも連続トライを許し、開始わずか15分で21-0と完全に劣勢を強いられる。

同志社も得意のバックス展開で持ち直し、2トライを返し意地を見せるも、東海のディフェンスを完全に崩すまではいかず、逆にその後も3トライを奪い返され、40-12と前半で大勢が決する形に。

NO.8タタフ選手は前半だけで4トライ、東海フォワード陣の強さばかりが目立つ展開となる。

 

後半に入っても、東海は足の止まり始めた同志社に容赦なく襲い掛かりさらに6トライを重ね、守ってもタレントの揃う同志社バックス陣に1本のトライも与えず、終わってみれば74-12と東海が格の違いを見せつける結果となった。

 

東海大学 74-12 同志社大学

 

戦評

同志社は前半序盤からキック処理でのミス、キックオフのミス、タッチキックのミス、そして前半ラストプレーではラインアウトでもミス。まさにミスのオンパレードのような状態。格上の相手にこれをやっていたら勝てないというミスを連発し、完全に自滅する形となってしまいました。

特に前半2トライを返し、追撃ムードが盛り上がる中で、WTB松井選手のキック処理ミスからのトライ献上は非常に痛かったです。

同志社は選手権3回戦、準々決勝と共に地元関西花園での戦い、いわゆるアウェイは今季初めてです。そして舞台は11年ぶりの準決勝。気負う気持ちは大きく、硬くなるなと言う方が難しかったのかもしれません。

それでも、SH大越選手、CTB永富選手、WTB安田選手、FB崎口選手などバックス陣は東海相手にも互角に渡り合い、早稲田バックスを粉砕した力がフロックではなかった事は証明しました。

ただ、この先へ行くためにはやはりフォワードの強化は不可欠でしょう。タックルはもちろんですが、スクラム、ブレイクダウンで戦えなければ、やはり帝京、東海のようにフィジカルを前面に押し出してくる相手に対しては、自分たちの強みを出し、試合をコントロールする事は非常に難しくなります。

11年ぶりにこの舞台へ戻ってきた同志社大学、来年もCTB永富選手、WTB安田選手など多くのメンバーが残ります。

この経験を糧に、常にこの舞台まで来れるチームを作り上げ、”関西復権”を高々に宣言する日を心待ちにしたいと思います。外国人留学生が席巻する今の大学ラグビーにおいて伝統校として留学生に頼らずここまで勝ち進んできた活躍は立派です。

LO山田主将始め4年生の皆さん本当にお疲れ様でした。

今年亡くなったOB平尾誠二さんもきっと天国から労いの言葉を贈ってくれているのではないでしょうか。

 

そして東海大学。

京産大戦に続き、この試合でもオフェンス、ディフェンス共にしっかり規律を守った隙のないラグビーを見せました。前半はフォワードでプレッシャーをかけ、後半で突き離すという戦前のゲームプランを完全に遂行し、今や横綱のような風格すら漂わせるチームになっています。

圧巻だったのは、大量得点差で勝敗が決した後の後半最終盤、18フェーズにわたる同志社の怒涛の反撃に対し、東海は一度もペナルティをすることなく対応、厳しいタックルで相手を止め続け、最後は同志社のミスを誘いNo.8タタフ選手がカウンタートライ。グラウンドサイドからも「東海ノーペナルティ!!」との声が飛んでいたように、どれだけ点差が開いても決して大味にならず、最後までしっかり規律を守ったディフェンスはさすがの一言です。

同志社がこの舞台をターゲットにしてきたのに対し、東海のターゲットはあくまで”打倒帝京”そして悲願の日本一。その”本気”度の違いが如実に表れた場面だったように感じます。

次はいよいよ決勝の舞台、帝京、天理どちらが相手でも今年の悲願達成が現実味を帯びてきましたね。

まとめ

ラグビー大学選手権 準決勝 第1試合

東海大学 74-12 同志社大学

勝った東海は2年連続3回目の決勝進出。準決勝での74得点は1995年、2010年に早稲田が法政、明治に対して記録した大会最多記録に並ぶタイ記録となった。

敗れた同志社は1987年以来29年ぶりの決勝進出はならなかった。

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