こんにちはなんくるナイトです。

花園もついに準決勝まで来ましたね。

残った4校はAシード3校と前年度の優勝校と全て前評判の高かったチームばかり。

ここまで来たら力の差はほとんどなく、どこが勝ってもおかしくありません。

決勝に残ったのはどこのチームなのでしょうか!?

第96回全国高校ラグビーフットボール大会 準決勝

赤字Aシード 青字Bシード

第1試合 東福岡(福岡) 25-24 御所実(奈良)

この展開でも”ヒガシ”は止められないのか。

準々決勝で京都成章の前に大苦戦の末、逆転で勝ちあがった”ヒガシ”こと東福岡。

前の試合は前半7-7の同点から、後半に入り突き離されながらも残り10分のところで逆転に成功し、最後は逃げ切り。今季初めて追う展開を経験しました。

そして今回、前半は御所実の猛攻にさらされます。御所実がモールを作る度にゲインを許し、全く止められず3トライを献上。1トライ1PGで8点は返すが8-19の展開。

正直この時点で、京都が果たせなかった”ヒガシ”撃破を隣県の奈良が果たすものと思っていました。御所実の強力モールの前になすすべなくやられる様はあまりに脆く、3冠を狙う王者の面影は見当たらなかったからです。

しかし、王者はやはり王者でした。ハーフタイムにどんな言葉を掛ければ、試合中にここまで修正ができるのか。

後半に入るとモールを作りにくる御所実の一人目を、地を這うようなタックルで全て一撃で倒し、後半モールで崩される場面を一度も作らせませんでした。

得意な形をなかなか発揮させてもらえずペースを崩されていった御所実を尻目に、東福岡はフィジカルでじわじわと追い詰め始め、ラスト6分のところでついに逆転。

最後は頼れる主将LO箸本選手のラインブレイクからSH隠塚選手がトライを奪ったものでした。

御所実はAシードとして鍛えられたモールと持ち前のランニングラグビーを武器にこの舞台まで勝ち進み、この試合でも圧倒的な体格差のある王者を相手に堂々たる戦いを見せました。小さいチームが大きい相手を押し込む姿はラグビーのおもしろさそのもの。

御所実の実直ながらボールを大きく展開も出来るラグビースタイルはラグビーファンを大いに楽しませてくれました。

感動をありがとう!と伝えたいと思います。

 

”ヒガシ”はやはり大人のチームでしたね。高校ラグビーを牽引するメンバーが勢ぞろいしながら、驕ったところは全くなく、謙虚に自分たちの仕事を確実に遂行する。そして、その常勝集団をまとめ上げる箸本主将のキャプテンシーも見事です。

準々決勝そしてこの試合での大苦戦がまたさらにチームとして一段上のステージに上げてくれたことでしょう。

高校3冠に向けいよいよ王手です。

第2試合 東海大仰星(大阪第1)29-21桐蔭学園(神奈川)

昨年の決勝の再現となったこの試合、今年は桐蔭がAシード、仰星がBシードと前評判では桐蔭が優位。春から順調な仕上がりを見せ、今大会でもAシードを獲得した桐蔭と違い、仰星は大阪地区決勝で大阪朝高と大激戦の末、勝ち上がり、花園で一試合ごとに成長しながらこの舞台まで勝ち進んできました。

しかし、試合は前評判とは異なる結果に。

桐蔭は前半フォワードの圧力などでペースを掴み14-7とリードで折り返すも、後半に入ると仰星の直線的に走ってくるランに対応できず、密集サイドを再三にわたり突破を許し、そしてディフェンスを中央に集められたところを、外へ展開されるなどで17分の間に3連続トライを献上。

26分に1トライを返し、5点差へと迫るもロスタイムに1PGを追加され29-21.

 

桐蔭は近年花園へ出場した時は常に上位へ進出しており、特に最近はベスト4、決勝の常連校です。しかし、第90回大会での東福岡との同点優勝以外は頂点へ立てておらず、決勝まで進むも東福岡、東海大仰星の壁に阻まれており、今年も仰星の前に苦杯を舐めさせられる結果となりました。

エースとして注目された桐蔭学園CTB齋藤選手は素晴らしいスキルを持った選手でした。しかし、苦しくなった時に彼にボールを集めても、鉄壁のデイフェンスを誇る仰星の前には一人で局面を打開するのはやはり限界がありました。一方の仰星は全員ラグビーを信条としており、フォワード、バックスどこからでも点の取れる攻撃力を持つチーム。どちらも追う展開があったこの試合、この部分での差が勝敗の明暗を分けた印象です。

神奈川県は激戦区として慶應、東海大相模など全国でも十分戦える戦力を有する好チームがズラリと揃います。また来季、ライバル校と切磋琢磨しながら全国制覇を狙えるチームを作り上げ花園の舞台へ戻ってきてほしいですね。

 

仰星はやはりディフェンス、ハンドリング、サポートプレー、ブレイクダウンなど基本プレーのレベルは随一。前年度チャンピオンながら今季は”チャレンジャー”と”直線突破”を指針に花園の舞台で大きく成長し、今日の戦いぶりを見ていたら連覇を狙うに相応しいチームが完成していると言えるんではないでしょうか。

前評判は高くないながらも毎年のようにここまでチームを引き上げてくる若き名将湯浅監督の手腕は本当に見事だと思います。

いよいよ連覇まであと一つのところまで来ましたね。

まとめ

東福岡は御所実とのAシード同士の戦いを制し、2年ぶりの決勝進出。

東海大仰星は前年度決勝と同カードとなったAシード桐蔭学園を下し、2年連続の決勝進出を果たした。

敗れた御所実は2年前の決勝、桐蔭学園は去年の決勝のリベンジはそれぞれならなかった。

決勝のカードと見どころ

第96回全国高校ラグビー 決勝戦

1月7日(土)14:05 Kick-off

東海大仰星(大阪第1) - 東福岡(福岡)

決勝は2年連続の優勝を目指す東海大仰星と春の選抜大会、高校セブンスとの三冠を狙う東福岡の激突となりました。

東福岡が頭一つ抜け出ているという印象があった今大会ですが、準々決勝、準決勝で京都成章、御所実といった関西のチームが肉薄し、改めて関西のレベルの高さを示すと共に決して東福岡が絶対的な存在ではない事を印象づけました。

大阪の雄である東海大仰星が関西最後の砦として東福岡をどこまで苦しめる事が出来るか。

それとも東福岡が”優勝候補筆頭”の強さを見せ付けて2度目の三冠を達成するのか。

近年高校ラグビー界の横綱として君臨する両校の激突。

見逃せない戦いになりますね!

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