今週行われた近畿大会を最後に選抜大会への出場権をかけた地区大会が終了し、ついに選抜大会出場校が出揃いました。
強豪校、常連校、初出場校など多彩な顔ぶれとなっています。
“春の日本一“の称号はどこの高校が手にするのか。
ここでは春の頂点へ向けた激戦の見どころに迫ってみたいと思います。
第18回高校ラグビー選抜大会
出場校
ブロック | 出場枠 | 学校名 | 出場回数 |
北海道 | 1校 | 札幌山の手(北海道) | 13大会連続13回目 |
東北 | 3校 | 秋田工(秋田) | 2大会連続9回目 |
仙台育英(宮城) | 6大会連続15回目 | ||
黒沢尻工(岩手) | 6大会ぶり2回目 | ||
関東 | 5校 | 桐蔭学園(神奈川) | 15大会連続16回目 |
國學院久我山(東京) | 2大会ぶり12回目 | ||
流経大柏(千葉) | 2大会ぶり11回目 | ||
茗溪学園(茨城) | 2大会連続10回目 | ||
深谷(埼玉) | 6大会連続9回目 | ||
北信越 | 1校 | 日本航空石川(石川) | 2大会連続5回目 |
東海 | 2校 | 春日丘(愛知) | 2大会ぶり8回目 |
西陵(愛知) | 2大会連続8回目 | ||
近畿 | 5校 | 京都成章(京都) | 2大会連続7回目 |
大阪桐蔭(大阪) | 6大会連続6回目 | ||
東海大仰星(大阪) | 5大会連続16回目 | ||
大阪朝鮮(大阪) | 2大会ぶり7回目 | ||
天理(奈良) | 2大会ぶり6回目 | ||
中国 | 2校 | 石見智翠館(島根) | 2大会ぶり7回目 |
尾道(広島) | 5大会連続10回目 | ||
四国 | 2校 | 城東(徳島) | 初出場 |
土佐塾(高知) | 2大会連続2回目 | ||
九州 | 6校 | 東福岡(福岡) | 11大会連続14回目 |
(前年度優勝1枠含む) | 佐賀工(佐賀) | 5大会連続12回目 | |
長崎南山(長崎) | 2大会連続5回目 | ||
大分舞鶴(大分) | 2大会連続10回目 | ||
高鍋(宮崎) | 3大会ぶり3回目 | ||
名護(沖縄) | 初出場 | ||
開催県 | 1校 | 川越東(埼玉) | 初出場 |
実行委員会推薦枠(東) | 2校 | 東海大相模(神奈川) | 2大会ぶり2回目 |
旭野(愛知) | 11大会ぶり2回目 | ||
実行委員会推薦枠(西) | 2校 | 神戸科学技術(兵庫) | 初出場 |
崇徳(広島) | 初出場 |
東福岡、東海大仰星、桐蔭学園、京都成章など各地区の常連校が順当に出場を決める中、名護、城東ら5校が初出場を果たしました。
特に沖縄県代表の名護は18回を数える選抜大会において県勢初出場を成し遂げる快挙。
初出場校が常連校相手にどのような戦いをみせるのかも注目のポイントです。
組み合わせ
A組 | 東福岡 | 深谷 | 尾道 | 天理 |
B組 | 大阪桐蔭 | 東海大相模 | 大分舞鶴 | 秋田工業 |
C組 | 石見智翠館 | 札幌山の手 | 土佐塾 | 西陵 |
D組 | 京都成章 | 黒沢尻工業 | 名護 | 川越東 |
E組 | 國學院久我山 | 城東 | 長崎南山 | 日本航空石川 |
F組 | 桐蔭学園 | 神戸科技 | 高鍋 | 旭野 |
G組 | 大阪朝鮮 | 春日丘 | 崇徳 | 流経大柏 |
H組 | 東海大仰星 | 茗渓学園 | 佐賀工業 | 仙台育英 |
各組見どころ
<A組>
前年度三冠王者東福岡がこの組に入りました。
地方大会での戦いぶりを見ていても今年の“ヒガシ”も間違いなく強い。
しかし、同居するチームは深谷、尾道、天理とどこも花園でシード権を獲得できる実力を持ったチーム揃いです。
ヒガシが頭一つ抜き出ているのは疑いようはありませんが、この組が死の組である事は間違いないでしょう。
どの試合も気の抜けない非常に見応えのある組となりそうです。
<B組>
京都成章と同点優勝ながら近畿大会を制した大阪桐蔭が入るこの組。
大分舞鶴、秋田工といった伝統校との戦いも楽しみですが、推薦枠の東海大相模の戦いに注目です。
神奈川県には全国区のライバル桐蔭学園、慶應が存在する事から野球部に比べれば全国的な知名度は低いものの、
近年はサニックスワールドユース、選抜大会など全国大会にも顔を出し、そして一昨年度は95回大会の記念枠で久々の花園出場も果たしました。
神奈川県大会では常に上位に進出するだけにその実力は疑いようがありません。
他県の花園常連校を相手に結果を出し、神奈川県のレベルの高さを示したいところです。
<C 組>
中国大会王者石見智翆館の入るこの組は東海大会準優勝の西陵が最大のライバルとなるでしょう。
この2強を中心に上位争いが展開されそうです。
札幌山の手と土佐塾には各地区王者の意地を見せて欲しいところです。
<D組>
沖縄県勢悲願の初出場を果たした名護は近畿大会覇者京都成章と同組になりました。
上位進出の為には開催枠の川越東、東北大会ベスト4の黒沢尻工からは確実に勝利を挙げたいところ。
花園のトーナメントとは異なり総当たりのリーグ戦で沖縄県代表の力がどこまで通用するのか、名護の活躍から目が離せません。
<E組>
関東大会準優勝の国学院久我山と北陸大会を圧倒的な力で制した日本航空石川、そして九州大会ベスト4の長崎南山の三つ巴となりそうです。
前評判では久我山優位かもしれませんが、昨年の花園でシードバックを果たすなど日本航空石川も近年の成長は目覚ましく、そして長崎南山は九州大会準決勝であの東福岡から28得点(28-61)を奪うなど強力なオフェンスを武器とするチームです。(28失点は東福岡にとって九州大会の最多失点)
初出場の城東にとっては厳しい戦いとなる事が予想されますので、この組は3チームの争いとなり、どこが決勝トーナメントへ進出してもおかしくないでしょう。
<F組>
この組は関東大会王者桐蔭学園が盤石の戦いを見せるでしょう。主要大会の優勝校としては最も組み合わせに恵まれた印象です。
推薦枠の2校(神戸科技、旭野)にとっては全国の強豪校へ挑戦できる絶好のチャンス。ここで経験を積み、夏、そして冬への強化につなげてほしいと思います。
<G組>
ここも近畿大会ベスト4の大阪朝鮮、東海地区王者春日丘、関東大会ベスト4の流経大柏の三つ巴が見ものです。
どこも花園へ出場すればまずシードは確実と言われる実力を持つチーム。
関東、東海、関西と日本主要3地区の意地のぶつかり合いから目が離せません。
<H組>
この組も全国的な知名度のある高校揃いで、一昔前ならもう一つの“死の組”と言えそうですが、現在の佐賀工、仙台育英の実力を考えると、東海大仰星が頭一つ抜けていてそれに茗溪学園が続くという形になるのではないでしょうか。
数多くの日本代表を輩出する名門佐賀工、仙台育英ですが、近年は花園でもシード落ちが続き、上位へ進出する事が出来ていません。
花園のシードを獲得するにはこの選抜での戦いぶりが評価に繋がります。
上位進出の為にもまずは東海大仰星、茗溪学園に肉薄する戦いぶりを見せたいところです。
大会スケジュール
試合日程 | ||||||
平成29年3月31日(金曜日)から4月9日(日曜日)で | ||||||
開会式:3月31日(金曜日) 14時から | ||||||
※開会式の後、15時30分からオープニングゲームとして1試合を実施 | ||||||
開会式(※) | 3月31日 | 金曜日 | 陸上競技場 | |||
予選リーグ | 4月1日 | 土曜日 | Bグラウンド、Cグラウンド、補助陸上競技場 | |||
予選リーグ | 4月2日 | 日曜日 | Bグラウンド、Cグラウンド、補助陸上競技場 | |||
予選リーグ | 4月4日 | 火曜日 | Bグラウンド、Cグラウンド、補助陸上競技場 | |||
女子セブンズ | 4月5日 | 水曜日 | Bグラウンド、Cグラウンド | |||
準々決勝 | 4月6日 | 木曜日 | 陸上競技場 | |||
準決勝 | 4月8日 | 土曜日 | 陸上競技場 | |||
決勝 | 4月9日 | 日曜日 | 陸上競技場 ※11時キックオフ |
まとめ
3月31日から10日間にわたって行われる今年の選抜大会。
トーナメント方式の花園と違いリーグ戦形式で行われる選抜は試合数も多く、各校にとっては過酷なスケジュールの大会です。
しかし、高いレベルの真剣勝負を少なくとも3試合は出来ると考えれば強化にはうってつけとも言えます。
今年の注目は何と言っても “どこが東福岡を止めるのか!” これに限るでしょう。
去年は日本の高校相手に負けなしで三冠を達成した東福岡。
今年も昨年のチームの主力が多く残り、その強さは揺るぎがありません。
この大会を圧倒的に制するようなら2年連続の三冠達成が現実味を帯びてきます。
他校としてはこのままヒガシの独走を許すわけにはいきません。
桐蔭学園、大阪桐蔭、京都成章、東海大仰星ら“東福岡包囲網”がその夢を春の段階で打ち砕くのか!?
それでもヒガシは止まらないのか!?
激戦が幕を開けます。