多くの怪我人に苦しみ、昨季はリーグ6位に沈んだ法政大学。
個々には高いポテンシャルを有しながらも、チームとしてなかなか結果を出す事が出来ず、全国の舞台から遠ざかること2年。
『古豪復活』の道は長く険しいものになりつつあります。
しかし今年は、多くの代表クラスが名を連ねた”2017年入部組”が最終学年を迎える年。
”黄金世代”を中心に再起を懸けるシーズンへ、今年はどのようなメンバーが法政の門戸を叩いたのでしょうか。
<新入生情報2021↓>
2020年度新入部員一覧
PO | 氏名 | サイズ | 出身校 | 代表歴 |
---|---|---|---|---|
PR | 竹部力 | 185/107 | 大分舞鶴 | |
PR | 中野一樹 | 177/110 | 国学院栃木 | |
HO | 四元涼太 | 169/100 | 鹿児島玉龍 | |
HO | 石川空悟 | 167/87 | 佐賀工 | |
LO | 木村開 | 182/100 | 秋田中央 | |
LO | 渡部創太郞 | 184/89 | 桐蔭学園 | |
FL | 板橋愛翔 | 171/86 | 日体大柏 | |
FL | 横山慶伍 | 172/85 | 法政二 | |
FL | 本山淳大 | 184/96 | 佐賀工 | |
FL | 山下武準 | 172/83 | 法政二 | |
No.8 | 高城喜一 | 186/96 | 金光藤蔭 | |
SH | 山脇一真 | 169/70 | 天理 | 代表候補 |
SO | 熊田経道 | 172/81 | 大産大付 | |
SO | 関口純平 | 175/85 | 幕張総合 | |
CTB | 相川大智 | 177/81 | 法政二 | |
CTB | 片岡善知 | 172/74 | 石見智翠館 | |
CTB | 藤井季生 | 177/86 | 茗渓学園 | 7'sユース アカデミー |
CTB | 多賀薫平 | 172/82 | 早稲田摂陵 | |
CTB | 松下 励 | 181/86 | 開明 | |
CTB | 土橋愛介 | 171/76 | 京都工学院 | |
CTB | 椎葉修嗣 | 174/80 | 日向 | |
CTB | 花澤昌太 | 175/88 | 法政二 | |
WTB | 原澤昇吾 | 168/74 | 法政二 | |
WTB | 星野真里 | 171/79 | 九段中等 | |
FB | 石岡玲英 | 177/76 | 御所実 | 高校代表 |
(情報元: 法政大学ラグビー部HP)
総勢25名が新たに加入。
その内高校代表クラスは2人。
かつて”リーグ随一のタレント力”を誇ったチームにとって、この数字は正直寂しい気がしますが、1年目からAチームを狙えそうな楽しみなメンバーが入部しています。
そして人数も、昨年が15名と少数だったことを考えると、大幅に増加した形となっています。
注目はこの選手たち!
佐賀工の”バックローコンビ”
まずは11人が加入したフォワード陣。
注目は”九州の名門”佐賀工で主将を務めた石川空悟選手と、本山淳大選手の”バックローコンビ”です。
石川選手は167cmと小柄ながら、強靱なフィジカルと瞬時にトップギアへ入る加速力で、花園でもトライを量産。
大学ではフッカー登録ですが、その機動力の高さはバックローでも十分通用しそうな気がします。
一方の本山選手は、184cmの恵まれた体格を生かした肉弾戦に強みを発揮し、佐賀工の誇る強力フォワードの中心として活躍した好選手。
共にバックス並みのハンドリングスキルも併せ持ち、花園でもこの2人のライン参加から多くのトライを演出。
『展開ラグビー』を代名詞とする法政にとっては、最適な戦力補強と言えます。
そしてその他にも、
大東大へ進学した藤倉選手と共に、”国学院栃木”の最強スクラムを支えたPR中野一樹選手、
名門・大分舞鶴で2年生からレギュラーを張り、九州選抜にも選ばれた経験を持つPR竹部力選手、
小田嶋生吹選手(大東大)ら好選手を輩出する秋田中央で、フォワードの中心を担ったLO木村開選手、
桐蔭学園花園優勝メンバーの一人LO渡部創太郞選手、
そして、昨春の選抜へ出場した大阪の強豪・金光藤蔭の中心選手で、センターも担えるマルチプレーヤーのNo.8高城喜一選手らが加入。
昨年は、石母田健太選手(国学院栃木)、河村龍成選手(明和県央)、吉永昂生選手(東福岡)ら3人のルーキーがメンバー入りするなど、若手が躍動する法政フォワード陣。
今年もこの中からジャージに袖を通す選手が出てくるのか。
非常に楽しみです。
花園の”トライ王”加入
続いてはバックス陣。
ここの注目は何と言ってもこの選手でしょう。
花園準V・御所実の”絶対的エース”にして主将、そして高校日本代表にも選ばれたFB石岡玲英選手。
石岡玲英(いしおかれい)FB
御所実業高校(奈良)#高校ラグビー#大学ラグビー pic.twitter.com/3JzLtVkXPJ— KOCKY.RUGBY (@toyrugby) January 8, 2020
相手を瞬時に抜き去るスピード、秀逸なコース取り、抜群のボディバランス。
フィニッシャーに求められる要素をハイレベルで持ち併せるスピードスターは、花園でもその輝きを存分に見せつけ6トライを量産。
見事、第99回大会の『トライ王』に輝きました。
花園を放送するMBS(毎日放送)が選ぶ、未来の日本代表候補特集にトップで名を連ねた逸材は、即戦力としての期待がかかるルーキーの筆頭格。
固い結束で『御所ファミリー』として知られる御所実は、近年、帝京の竹山晃暉選手(パナソニック)、北村将大選手(4年)、大東大の主将・南昂伸選手、そして昨年法政で主将を務めた井上拓選手ら多くのリーダーを輩出。
石岡選手には将来の法政を背負って立つ存在として、大所帯を束ねたそのリーダーシップにも期待をしたいところです。
さらにバックスには、
奈良の名門・天理で2年生からレギュラーを獲得し、『ランニングラグビー』を標榜するチームの心臓部を担ったSH山脇一真選手、
中学時代からその才能が注目され、伊藤大祐選手(桐蔭学園-早大)、廣瀬雄也選手(東福岡-明大)らと共に、中3でセブンズアカデミーにも選出された経験を持つ茗渓学園のCTB藤井季生選手、
そして、高校では全国と無縁ながらも、中学時代に奥井章仁選手(大阪桐蔭-帝京大)、谷口宜顕選手(東海大仰星-東海大)、前述の天理・山脇選手と共に、”オール大阪”に選ばれた実績を持つSO熊田経道選手(大産大付)など、楽しみな選手がずらり。
いずれも『法政ラグビー』を体現しうるタレントと言えるでしょう。
充実の戦力・いざ上位進出へ
吉永純也選手(東福岡)、根塚洸雅選手(東海大仰星)、山下憲太選手(長崎海星)ら、7人の高校日本代表クラスを擁し、下級生時代からチームを支えてきた”2017年度入部組”も今年ついに最終年。
彼らの今季へ懸ける想いは並々ならぬものがあるはずです。
さらに昨シーズンは、大澤蓮選手(3年・長崎南山)、舘内倭人選手(3年・法政二)ら多くの下級生がレギュラーとして経験を積んだことで、主力11人が残る今季は例年になく戦力が充実。
ここに今年の新入部員が新鮮な風を吹き込み、南部翔大選手(京都成章)、坂田龍之介選手(東海大仰星)、吉永昂生選手(東福岡)ら生きのいい2年生が台頭すれば、一気に上位を狙えそうな強力布陣が形成されます。
「今年こそ強い法政が見たい」
これは復活を待ち望むファン共通の想いのはず。
前年度6位からの逆襲に燃える今季。
『オレンジ軍団』の復活に期待しましょう!
<新入生情報2021↓>
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