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第4節を迎えた関東大学ラグビー対抗戦。

10月28日(土)は序盤戦の大きなカギを握る秩父宮全勝決戦(早稲田x帝京、慶応x明治)が行われました。

全勝を守ったのはどこのチームとなったのか。

2試合を中心に結果を見て行きたいと思います。

 

関東大学ラグビー2017 対抗戦A

第4節 試合結果

10/22(日) 成蹊 ●19-26○ 青山学院 ニッパツ
  日本体育 ●10-41○ 筑波 ニッパツ
 10/28(土) 慶応義塾 ○28-26● 明治 秩父宮
  早稲田 ●21-40○ 帝京 秩父宮

白熱の慶明戦

まず秩父宮に登場したのはここまで筑波、成蹊、日体を危なげなく下して波に乗る慶応と、青学、筑波、成蹊を圧倒してきた明治。

今季両校は5月に行われた定期戦で一度だけ対戦しており、その時は33-28で慶応が勝利を収めていますが、昨季対抗戦ではロスタイムの大逆転劇で明治に軍配(31-29)が上がっている因縁の対決。

お互いに3連勝という事で慶応にとっては絶好のリベンジの機会です。

共に今季は前評判の高いチーム同士、序盤から試合は白熱。

前半13分にCTB鶴田選手のトライで明治が先制しますが、その後はどちらも譲らず均衡状態が続きます。

しかし、徐々に慶応の圧力が上回り始めると、30分にはゴール前まで迫った慶応の選手へのハイタックルがペナルティトライとなり同点。

その後もずるずると2トライを献上し、前半を21-7と予想外の点差で折り返します。

後半に入ると明治は前節までスタメン出場を続けてきたSO松尾選手、そして黄金ルーキーLO箸本選手(東福岡)を投入し、攻撃のリズムを変えにかかります。

すると前半14分、今季目覚ましい活躍を見せているFB高橋選手がトライを奪い7点差、19分にも高橋選手が連続トライを奪いついに同点。

昨年に続く激戦に雨中の秩父宮の声援も徐々に熱を帯び始めます。。

しかし、この日最後までペースを渡さなかった慶応は、2014年慶応高花園出場時にも活躍した逸材LO辻選手がサイズを生かした突進で勝ち越しトライを奪うと、ロスタイムに明治にトライは許すも同点を狙ったSO松尾選手のGKが外れ、2点差のまま無情のノーサイド。

慶応が見事昨年のリベンジを果たしました。

 

明治は油断があったか全体的にエンジンがかかるのが遅く、筑波戦で見せたように前半フォワードの圧力でペースを握り、後半に仕留めにかかる作戦が不発。

逆にブレイクダウン、スクラム、ラインアウトで慶応に圧力をかけられた事がチームの歯車を狂わせた要因になったように見えました。

バックス陣もFB高橋選手だけでなく、欠場した梶村副将の代役として出場したルーキー森選手(東福岡)らが随所に輝きを放ちましたが、やはり大黒柱の不在は大きかったと言わざるを得ません。

特に決めれば同点だったロスタイムのコンバージョン時はキッカーの松尾選手に声をかけるなど、落ち着かせてキックに集中できる雰囲気作りをしてほしかったなと思います。

 

ここまで順調に成長を続けてきながら、リードを奪われた時の戦い方に脆さが見られた明治。

次戦日体大を挟んで11月18日には王者帝京との戦いが控えます。

今季の目標は対抗戦制覇、大学選手権優勝。

ここで停滞している訳にはいきません。

敗戦からしっかりと立て直して帝京戦には再び強い明治の姿を見せて欲しいと思います。

 

そして慶応は、、、やはり今年は強い。

あの明治相手にフォワードがここまで優勢に戦えるとは想定外でした。

LO佐藤主将、SO古田選手、WTB金澤選手、FB丹治選手など昨季から主力を張る選手の活躍に加え、この日はSH江嵜選手が攻守にわたりMVP級の働きを見せました。

こちらもチームの中心に君臨する早稲田SH齊藤選手との早慶戦でのマッチアップが今から楽しみです。

これで慶応は破竹の4連勝。

前年度4位から一躍打倒帝京の一番手に浮上。

そして次節はいよいよ王者帝京との全勝対決です。

今季初の直接対決でその真価が問われます。

 

早稲田善戦はしたが、、、

最終スコア21-40。

この点差で“善戦した!”と満足してしまっている自分がいる事に寂しさを感じざるをえません。

実際ここ最近の対抗戦での成績は2015年度が15-92、昨季は3-75、今年の夏合宿でも0-82といずれも歯が立たず惨敗。

ただ近年、離されはされど近づく事が出来なかった”絶対王者”に対し、大雨でグラウンド状態が悪い中、ブレイクダウンで善戦し、ディフェンスでも王者を苦しめた事は大きな前進と言えます。

スクラム、ラインアウトも筑波戦のように大崩れする事も無く、バックス陣もSH齋藤選手を中心にしたスピードアタックでCTB黒木選手が何度もラインブレイクするなど躍動。

そして前半途中で短い時間ながら一時リードするという展開も最近では考えられなかった事。

十分に「善戦した」と言える内容だったとは思います。

 

それでも、、、結果はダブルスコアでの敗戦。。。

この試合での早稲田の出来が非常に良かっただけに、逆にその実力差を改めて見せつけられた気がします。

そして個人的にショックだったのは、善戦はしながらも帝京に勝てるイメージがなかなかできなかった事もそうですが、何より、勝てなくて悔しいという思いよりも、ボロ負けしなくてよかったという思いの方を強く感じている自分がいた事です。

昔は負けるとその日は何もやる気が起きないぐらいに喪失感に襲われていたのに。

いつから早稲田の勝利を信じる事ができなくなってしまったのか。。。

大学選手権最多優勝を誇る“常勝ワセダ“ファンとしてこんなに寂しい事はありません。

 

ただ、、、このまま諦めていいはずがありません。

山下監督始め選手たちは打倒帝京、日本一奪取を目指して日々厳しい練習に取り組んでいます。

1年生、2年生にも有望選手が多く、来年の創部100周年に向けて復活への明るい材料はあります。

ファンが信じなくして誰が信じるのか。

この試合で得た手応えをこの先に繋げていってくれる事を信じて、加藤組を応援していきたいと思います。

 

書きながら気持ちが昂ぶってしまい試合の分析よりも個人的感情に走ってしまいました。。。

不快な思いをされた方お許しください。

 

気を取り直して、、、これで早稲田は3勝1敗。

次節の成蹊戦を終えると、いよいよ早慶戦、早明戦へと続いていきます。

この日の出来を見せる事が出来れば勝てない相手ではありません。

両校とも昨年惜敗したリベンジに燃えてくると思いますが、連勝して対抗戦2位を確保したいところです。

 

一方の帝京は無傷の4連勝。

未だ死角はなく、慶応、明治戦でも必勝を期してくるでしょう。

 

勝敗表(第4節終了時)

 

対抗戦勝敗表2017

上位と下位で明暗が分かれている対抗戦。

選手権出場の4位以内は帝京、早稲田、明治、慶応にほぼ絞られている事から、ここからの上位対決は大学選手権でのトーナメント分けに大きく影響してきます。

他リーグ1位との早期激突を避けるためにも2位以内には入りたいところ。

慶応が明治を撃破した事でますます激化する早慶明の2位争いに注目です。

 

次節のカード

11/5(日) 早稲田 - 成蹊 相模原
帝京 - 慶応義塾 相模原
  明治 - 日本体育 明大G
筑波 - 青山学院 NECG

 

 対抗戦のスケジュールはこちら⇒【秋シーズン日程決定!①】関東大学ラグビー2017 対抗戦A・リーグ戦1部 試合日程

 

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