2020年度シーズンリーグ戦第2節のゲームレビューをお伝えしていきます。

第2節出場メンバーと見どころ↓

【出場選手&見どころ】関東リーグ戦 第2節 日大vs関東/大東vs法政

更新履歴
10/11:日大ー関東学大戦レビュー追加
10/12:法政ー大東大戦レビュー追加
10/13:中央ー東海戦/専修-流経戦レビュー追加

第2節試合結果

10/10
13:00日本大〇50-5関学大関東G無観
10/11
13:00中央大5-64〇東海大東海G無観
11:00大東大12-33〇法政大流経G無観
13:00専修大17-52〇流経大流経G無観

日本大〇50ー5関東学院大

レビュー


台風14号の接近による強風とスリッピーなピッチの中行われた一戦。

FW・BK一体となった展開力で勝負するカントーにとっては、非常に厳しい試合となりました。

風下に立たされた前半は強風に苦しめられ、ペナルティからのタッチキックや被トライ後のキックオフでミスを連発。

さらに、前半10分までにあっさりと2つのトライを奪われるなど、前節東海大戦と同様に試合の入りの悪さという課題を再び露呈。

格上相手に序盤で主導権を握られては、やはり巻き返すのは非常に難しくなります。

風上となった後半も、攻め込んではペナルティでボールを失うという悪い流れを払拭することが出来ず、日大の強力なプレッシャーの前に、最後まで本来のリズムを作り出すことは出来ませんでした。

ただディフェン面では、スクラムやラインアウトなどセットプレーでは苦しめられながらも、タックルは最後まで切れず、チームとして規律を保ち続けた姿は素晴らしかった。

1部で楽に勝てる試合はなく、ここから先も苦しい戦いが予想されますが、1試合、1試合を大切に臨むこの姿勢こそが強いカントーを取戻す糧となっていくはず。

まだまだリーグは始まったばかり。

ファンは勝利を信じて待っています。

 

一方の日大は、フィジカルの優位性を前面に押し出し、ドライビングモール、ボールキャリー、スクラムといったコンタクトの局面でいずれも関東学院を圧倒。

一つ一つの声やプレーからもチームとしての一体感が十分に伝わってくるなど、精神的支柱②藤村主将(4年・京都成章)の復帰でフォワードへ一本芯が通り、課題だった規律面も含め中央大戦とはまったく違うチームへと変貌を遂げた印象でした。

前節に続いてスタメン出場したルーキー⑨前川李蘭選手(1年・目黒学院)は、悪条件下でも冷静かつ正確なパスワークでテンポとリズムを生み出し、強風をものともしない高精度のプレースキックも披露。

トライを記録した⑪水間夢翔選手、⑭ナサニエル・トゥポウ選手らバックスの多くを占める2年生も、それぞれチームの中核として躍動。

この勢いからは、大学選手権ベスト8の実績を残した昨年度のチームを越えるポテンシャルを十分に感じます。

大東文化大 12-33〇 法政大

レビュー

法政にとっては快心の勝利でしょう。

試合開始直後からフォワードのキャリーでトライを奪うと、その後もサインプレーやインターセプトからのカウンターなどで次々に加点。

スクラムでは優位に立ち、ディフェンスでも低く、鋭く踏み込むタックルで、好ランナーの揃う大東大に自由なプレーを許しませんでした。

中でも目を引いたのは、前半終了間際、自陣ゴール前の相手ボールラインアウトから、大東大⑬ペニエリ・ジュニア・ラトゥ選手(1年)へ突き刺さった⑫舘内倭人選手(3年・法政二)のタックル。

これには胸が熱くなりましたね。

さらに、

80分間接点で身体を張り続けた④竹部力選手(1年・大分舞鶴)、

快足を飛ばしリーグ戦初トライをマークした⑪石岡玲英選手(1年・御所実)、

リーグ初スタメンながら、飛距離の出るキックで80分間法政のアタックをリードした⑩熊田経道選手(1年・大産大附)など、

期待のルーキー勢もピッチを躍動。

法政の大東大戦勝利は2012年度以来、実に8年ぶり。

さぁ、ここから昇っていきましょう。

 

大東大は昨年からメンバーが大幅に入れ替わっていることからか、個人で打開しようとするプレーが目立ち、最後まで波に乗ることができなかったというのが率直な印象です。

前節に続きやはり気になるのは、”元気のなさ”。

今季はチームとして合わせる時間が短く、連携不足によるミスはある程度織り込み済みな部分はあるでしょう。

ただ、ミスが発生した時こそ周りが声を出し、お互いをフォローしあう姿勢は必要不可欠。

FL吉永主将に加え、FB根塚選手というリーダーが復帰し、良いプレー悪いプレー問わずお互いに声掛けする姿が目立った法政とは対照的に、SH南主将とFB鈴木副将が不在だった大東大。

その部分が法政との差に表れたのではないかと感じます。

2連敗という結果は確かに厳しいものに違いはありませんが、大東大はこのまま終わっていくチームではないはず。

まずは1つの勝利から。

ここからの奮起に期待をしたいと思います。

 

中央大 5-64〇 東海大

レビュー

前節日大に善戦した中大の奮闘に期待をしていましたが、この試合は東海の強さばかりが目立つ結果に終わりました。

中大は前半の終盤にかけて、幾度も敵陣深くまで攻め入る場面を作りましたが、スクラムからのボール出しが浮き球になったり、準備してきたドライビングモールも不発に終わるなど、あと一歩のところで仕留めることが出来ず、リズムに乗ることができませんでした。

このあたりの精度は、チャンスでミスが続いたラインアウトと共に、今後の課題でしょう。

ただ、味方のピンチを再三救った⑤藤牧拓真選手(4年・国学院栃木)のジャッカルにはしびれました。

アタックでも力強い突破を見せており、ロックとしては上背(181cm)はないながらもコンタクトエリアで身体を張る姿は印象的でした。

 

一方の東海大は、前半中大の勤勉なタックルに苦しんだものの、少ないチャンスを確実にトライに繋げてくるあたりはさすが。

ドライビングモール、自陣からのカウンター、ラインアウトからのサインプレーなど、アタックのバリエーションも実に多彩です。

特に、この試合から復帰し、密集サイドや大外の位置でアタックの起点となっていた⑥レキマ・ナサミラ選手(2年)はきいていましたね。

昨季ルーキーながらリーグ戦で10トライを挙げた実力はやはり伊達ではありません。

そして、デビュー戦ながら早速鋭いカウンターアタックを披露した㉓谷口宜顕選手(1年・東海大仰星)や、前節に続き後半途中から司令塔の位置に入った㉒武藤ゆらぎ選手(1年・東海大仰星)のルーキーコンビも、共にトライを記録するなど躍動。

インターセプトから被トライに繋がった武藤選手のロングパスは今後の教訓。

彼らにはノビシロしかありません。

次節の相手は今節大東大に快勝し、勢いに乗る法政大。

これは楽しみな一戦となりそうですね。

専修大 17-52〇 流通経済大

レビュー

この試合でここまで点差がつくことは正直予想外でした。

流経大はセットプレーからのアタックや、アンストラクチャーからのリアクションでも、一つ一つのプレーが正確でミスが少ない。

コロナ禍でチームとして合わせる時間が少ない中で、この仕上がりの良さは驚きです。

スタメン復帰した⑬イノケ・ブルア選手(3年)や、2トライと輝きを放った”エース”⑮河野竣太選手(3年・常翔学園)など役者も揃い踏み。

現時点では東海とともにリーグ戦では頭一つ抜きん出た存在と言えるでしょう。

 

専修はボールを持ち込んでも接点で差し込まれる場面や孤立するシーンが目立ち、大東大戦で見せたような連続攻撃を見せることがなかなか出来ませんでした。

グラウンドを広く使う”ランニングラグビー”と目指すスタイルは明確なだけに、チームとしての連動性と接点でどこまでバトル出来るかが上位進出のカギとなりそうです。

次節は日大戦。

この試合の反省を生かして臨むには格好の相手。

”専修スタイル”の爆発に期待をしたいと思います。

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