2020年度シーズン対抗戦第2節のゲームレビューをお伝えしていきます。(※随時更新)

第2節出場メンバーと見どころ↓

【出場選手&見どころ】関東対抗戦A 第2節 帝京vs筑波/明大vs青学

更新履歴
10/11:早稲田-立教戦レビュー追加
10/12:筑波-帝京戦/明治-青学戦
              慶應-日体戦レビュー追加

第2節試合結果

10月11日
13:00日体大0-74〇
慶大慶大G無観
13:00筑波大17-54〇帝京大帝京G無観
13:00明大〇82ー10青学大明大G無観
13:00立教大7-46〇早大早大G無観

筑波大 17-54〇 帝京大

レビュー

第2節屈指の好カードは、今季復権を期す帝京に軍配。

帝京は前節の日体大戦同様、一つ一つのプレーでしっかりと身体を当て接点を制圧。

点差が開いても緩さが全く見られず、全てのプレーに対する強度と厳しさは日に日に増してきている印象です。

得点を取られた後にすぐさま取り返す集中力も、最強を誇った9連覇時代を彷彿とさせるもの。

個で見ても、

3年目にしてフィジカルの強さに磨きがかかってきた⑥リッチモンド・トンガタマ選手(3年)、

この試合から復帰し鋭い突破を繰り返した⑪尾﨑泰雅選手(4年・伏見工)、

決定的なパスを幾度も披露した⑩高本幹也選手(2年・大阪桐蔭)、

そして、2トライを決めるなど既に看板選手の風格を漂わせる②江良颯選手(1年・大阪桐蔭)、

など続々と役者も揃いつつあります。

まだ2節終了時点ですが、現時点で隙は全く見当たらず、状態は盤石。

いよいよ王者に火がついてきましたね。

 

前節慶應を下し勢いに乗ってきた筑波にとっては、よもやの完敗。

フォワードの平均体重で9kg上回る相手(筑波:100kg/帝京109kg)とはいえ、この試合の帝京の圧力は相当なものだったと予想されます。

それでも17-28と競った前半は接点で互角に渡り合い、⑩山田雅也選手(4年・桐蔭学園)を中心とした華麗なアタックは幾度も帝京のディフェンス網を突破。

前半25分の自陣ゴール前からタップキックでスペースを突き、⑨鈴村淳史選手(3年・中部台春日丘)のトライに繋げたカウンターアタックは見ていて鳥肌が立ちました。

最終的にこの試合は大差がついたとはいえ、シーズン序盤でこの強度を体感できたことは大きい。

今年の筑波の実力はまだまだこんなものではないはずです。

次戦は序盤の”試練の3連戦”最後を飾る明治戦。

ここでしっかりと”HARD”し、中盤戦へ勢いをつけていきたいところでしょう。

明治大 〇82-10 青山学院大

レビュー

早稲田を苦しめた青学相手に10トライ82得点。

明治の攻撃力の高さばかりが目立つ内容のゲームでした。

前節、解釈の違いに苦しんだペナルティもこの試合では大幅に減り(12⇒3)、副将の④片倉康瑛選手(4年・明大中野)が復帰したラインアウトや、田森海音選手(3年・長崎北陽台)が”2番”へ入ったスクラムでも青学を圧倒。

後半メンバーを大幅に入替えた後も、その有利は変わりませんでした。

まさに盤石。

個人的に注目していたルーキー㉒廣瀬雄也選手(1年・東福岡)は、後半13分の途中出場からわずか3分後にトライを記録するなど非凡な才能を発揮。

同じく対抗戦デビューでトライを奪った⑱為房慶次朗選手(1年・常翔学園)と共に、今後の活躍が非常に楽しみです。

次節はいよいよ序盤戦のヤマとなる筑波戦。

その真価が問われます。

 

青学は開始3分で先制トライを奪うなど最高の滑り出しを見せるも、その後は明治の猛攻にさらされ試合を上手くコントロールすることが出来ませんでした。

中でも、前半被トライ後5本連続でダイレクトタッチとなったキックオフでのミスは痛かった。

格上相手にミスを繰り返せば、やはり勝つことは難しくなる。

早稲田戦の奮闘で周囲の期待値も高まっていただけに、自らのミスでリズムを失ってしまった点は非常に残念でした。

次節は帝京大戦。

厳しい戦いが続きますが、今一度気持ちを奮い立たせ、開幕節のような熱いタックルを見せてほしい思います。

 

立教大 7-46〇 早稲田大

レビュー


前節からスタメン8人を入替え、2,3年生中心の若いメンバーで臨んだ早稲田

立教の激しく前に出るディフェンスに苦しみながらも、前後半で合計8トライを挙げ危なげなく勝利。

不用意なノックオンや無理に繋ごうとしてのパスミスなど、前節に続き細かいミスが散見される点は気になるところではあります。

ただ、実戦機会が限られた今季は対抗戦でトライ&エラーを繰り返しながらの成長が求められる年。

インターセプトからの被トライ1本に抑え込んだディフェンス面、

後半3本のトライを記録したラインアウトからのドライビングモール、

この試合からスタメン復帰した⑥相良昌彦選手(2年・早稲田実)、⑬長田智希選手(3年・東海大仰星)ら前年度優勝メンバーの攻守にわたる活躍、

初スタメンでそれぞれトライを奪った⑮小泉怜史選手(2年)と⑭今駒有喜選手(2年)の早実コンビ、

この試合でアカクロデビューを飾った4星谷俊輔選手(4年・國學院久我山)の高さ、16芦刈太政選手(4年・東筑)、18木村陽季選手(3年・早稲田実)のフィールドプレー、

など、チームとしても個としても、今後へ期待を抱かせてくれるシーンも多く見られました。

これらプラス面にしっかりと目を向けながら、まずは開幕2連勝を素直に喜びたいと思います。

 

一方の立教は、この試合でも激しく前へ出るディフェンスと、ファーストタックルの精度の高さで、明治戦に続き引き締まったゲームを展開しました。

アタック面でも効果的なハイパントや持ち前の展開力で、幾度となくチームとしての形を作りながら、詰めの部分で孤立し、得点に結びつけることができなかった部分は、ペナルティの多さ(前後半で14)と共に次戦への課題。

それでも、

効果的なボールキャリーを再三披露した②相良隆太選手(4年・桐蔭学園)、

縦への強さで再三アタックの起点となった⑫中田航央選手(4年・東海大仰星)、

162cmとサイズは小柄ながら切れ味鋭いステップと、捕まれても立ってプレーが出来る体幹の強さで魅せた⑮小林将也選手(4年・国学院栃木)、

前節に引き続き途中出場からアタックのリズムを変える役割を果たしたルーキー㉑北川時来選手(1年・國學院久我山)など、

前年度大学王者相手にも個々に光るプレーは多く見られました。

失点を最小限に抑え、競った展開でチャンスを確実にものにすることさえ出来れば、勝利は確実に見えてくるのではないでしょうか。

次節慶應戦に期待です。

日本体育大 0-74〇 慶應義塾大

レビュー

慶應はこの試合挙げたトライ11本中8本をフォワードで記録するなどFW陣が奮起。

スクラムやジャッカル、好タックルに味方同士で声を張り上げ鼓舞する姿からは、この試合に懸ける気迫が存分に伝わってきました。

特に、序盤でスムーズに得点を重ねられたことで、昨年敗れた悪いイメージと、開幕節で筑波に屈した悪い流れを払拭できたのは大きかったのではないでしょうか。

快勝で息を吹き返した『タイガー軍団』。

ここからの巻き返しに期待です。

 

日体大は開幕節で欠場した留学生を2人スタメンで起用しフィジカル勝負を挑むも、慶應の低いタックルに苦戦。

最後までゴールラインを割ることが出来ませんでした。

さらに2試合トータルで172失点を喫しているディフェンス面も非常に気がかり。

今シーズンはここまで元気のなさが目立ちます。

ただ、この試合で対抗戦デビューを果たした注目ルーキーFL長船鉄心選手(1年・御所実)が、密集サイドで早いセットから再三鋭いタックルを見せたことは朗報。

次節の相手は大学王者早稲田。

攻撃陣が噛み合い、昨シーズン猛威を振るった”攻撃力”が爆発する日を楽しみに待ちたいと思います。

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