プール戦順位予想の最後を飾るのは今大会に復活をかけるオーストラリアと、初のW杯制覇を目論むウェールズが入るプールD。
ワールドカップ前の状態が対照的な両チーム。
このプールも楽しみです。
プールD
組み合わせ
このグループはオーストラリアとウェールズの2強で決まりと言えそうです。
オーストラリアはこれまで2度のW杯制覇を誇る強国ですが、スーパーラグビーでは2017年~2018年にかけて自国チームがNZ勢に40連敗するなど低迷。
そのクラブチームに引きずられるように代表チームも、2016年にイングランド戦で3連敗を喫するなど、2015年以降のテストマッチでは18勝24敗2分と極度の不振に陥ります。
そこへ同性愛者への度重なる中傷発言でオーストラリア協会から解雇された”絶対的エース”FBイズラエル・フォラウの離脱と、W杯へ全く希望が持てない状態が続いていました。
しかしここに来て、2013年以降代表から遠ざかっていた”元ゴールデンボーイ”CTBジェームズ・オコナー、”世界屈指のボールハンター”FLデービッド・ポーコック、そして、白血病を克服したブランビーズの主将SOクリスチャン・リアリーファノ、そして4度目のW杯へ挑むベテランCTBアダム・アシュリークーパーらが満を持してワラビーズへ復帰。
さらに、私が追いかけてやまない”世界最高峰のフランカー”マイケル・フーパー主将、強力な突破が魅力のCTBサム・ケレビらも健在とあって、開幕直前になり一気に頂点を狙える布陣が整ってきました。
8月10日には南半球4か国対抗でNZを47-26と圧倒するなどチームも上昇気流。
4年間もがき苦しんだワラビーズの逆襲に期待が高まります。
そして対抗馬は”レッドドラゴン”の異名を持つウェールズ。
2013年以来優勝から遠ざかっていた今年の欧州6か国対抗では、強国との接戦をことごとく制し5戦全勝でグランドスラムを達成。
さらに8月には10年間トップに君臨した王国NZを抑え、2003年の世界ランキング導入以来初めてとなる世界1位の座を獲得。
一躍優勝候補へ名乗りを挙げました。
しかし、直近に行われたテストマッチではイングランド、アイルランドとの4連戦を1勝3敗と負け越しあっさり世界1位の座をアイルランドへ明け渡すと、ここへ来てフォワードの核No.8タウルペ・ファレタウ(鎖骨のケガ)、司令塔ギャレス・アンスコム(前十字靭帯損傷)と2人の中心選手が負傷で本大会への出場を断念。
同国悲願の初優勝へ暗雲が立ち込めます。
”世界最高のロック”と評されるアルン・ウィン・ジョーンズ主将らを中心とした堅守で、昨年からテストマッチ14連勝を飾ったあの勢いをW杯で取り戻すことが出来るのか⁉
手負いのレッドドラゴンの戦いに注目しましょう。
試合スケジュール
キックオフ | 対戦カード | 会場 |
---|---|---|
9月21日(土)13:45 | オーストラリア v フィジー | 札幌 |
9月23日(月)19:15 | ウェールズ v ジョージア | 豊田 |
9月25日(水)14:15 | フィジー v ウルグアイ | 釜石 |
9月29日(日)14:15 | ジョージア v ウルグアイ | 熊谷 |
9月29日(日)16:45 | オーストラリア v ウェールズ | 東京 |
10月3日(木)14:15 | ジョージア v フィジー | 花園 |
10月5日(土)14:15 | オーストラリア v ウルグアイ | 大分 |
10月9日(水)18:45 | ウェールズ v フィジー | 大分 |
10月11日(金)19:15 | オーストラリア v ジョージア | エコパ |
10月13日(日)17:15 | ウェールズ v ウルグアイ | 熊本 |
順位予想
前評判は低いながらも戦力充実のオーストラリアが、4戦全勝で復活の首位通過を果たすと予想します。
2位にはウェールズ。
残る3チームで波乱を起こすとすれば同国”史上最強”の呼び声が高く、7月にはマオリ・オールブラックスを撃破したフィジーでしょうか。
本大会に臨むメンバーも31人中26人が欧州でプレーし、持ち前の強さと速さに加え、欧州仕込みの組織と規律をミックスさせた好チーム。
台風の目になる可能性はあると見ます。
ただ、オーストラリア、ウェールズ共に堅守を誇るチーム。
その壁はやはり厚いと考えます。
そして”欧州最強スクラム”を誇るジョージアも2強に食い込むまでの力があるかと言われると、そこはやはり厳しいと言わざるをえません。