こんにちはなんくるナイトです。
ラグビーの国内シーズンは今週末の日本選手権決勝を最後に終わりを告げますが、今の日本ラグビーにはオフシーズンはありません。
そう、これから世界最高峰スーパーラグビーに参加する我らがサンウルブズのシーズンが始まります。
12月に発表されたスコッドに加え、先日布巻峻介選手(パナソニック)のスコッド入りも発表され、2017年シーズン開幕に向けて役者は揃いました。
今日はその顔ぶれをご紹介したいと思います。
サンウルブズ 2017年シーズンスコッド
FW
PR1
稲垣 啓太(パナソニック ワイルドナイツ)●
三上 正貴(東芝ブレイブルーパス)●
山本 幸輝(ヤマハ発動機ジュビロ)●
東恩納 寛太(キヤノン イーグルス)※ケガのため離脱
HO
木津 武士(神戸製鋼コベルコスティーラーズ)●
日野 剛志(ヤマハ発動機ジュビロ)
堀江 翔太(パナソニック ワイルドナイツ)●
庭井祐輔(キャノンイーグルス)
PR3
浅原 拓真(東芝ブレイブルーパス)●
伊藤 平一郎(ヤマハ発動機ジュビロ)
具 智元(拓殖大学)●
山路泰生(キャノンイーグルス)
LO
大野 均(東芝ブレイブルーパス)●
梶川 喬介(東芝ブレイブルーパス)
真壁 伸弥(サントリーサンゴリアス)●
リアキ・モリ('16 ヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ/SR)●
ヴィリー・ブリッツ(NTTコムシャイニングアークス)
小瀧尚弘(東芝ブレイブルーパス)
サム・ワイクス(コカ・コーラレッドスパークス)※1月20日追加
FL
ヴィリー・ブリッツ(NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス)
エドワード・カーク('16 ヒト・コミュニケーションズ サンウルブズ/SR)●※共同キャプテン
ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機ジュビロ)
三村 勇飛丸(ヤマハ発動機ジュビロ)
布巻峻介(パナソニックワイルドナイツ)※1月20日追加
金正奎(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)※1月30日追加
No.8
徳永 祥尭(東芝ブレイブルーパス)
松橋 周平(リコーブラックラムズ)
マルジーン・イラウア(東芝ブレイブルーパス)
ラーボニ・ウォーレンボスアヤコ(NTTコムシャイニングアークス)
BK
SH
内田 啓介(パナソニック ワイルドナイツ)
小川 高廣(東芝ブレイブルーパス)
田中 史朗(パナソニック ワイルドナイツ)
茂野 海人(NECグリーンロケッツ)●
矢富 勇毅(ヤマハ発動機ジュビロ)●
SO
立川 理道(クボタスピアーズ)●※共同キャプテン
田村 煕(東芝ブレイブルーパス)
田村 優(NECグリーンロケッツ)●
ヘイデン・クリップス(東京ガス)
小倉順平(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)※1月30日追加
WTB
後藤 輝也(NECグリーンロケッツ)
福岡 堅樹(パナソニック ワイルドナイツ)
中靏隆彰(サントリーサンゴリアス)※1月30日追加 ※2017トップリーグMVP
江見翔太(サントリーサンゴリアス)※1月30日追加
アタアタ・モエアキオラ(東海大)※1月30日追加
CTB
ティモシー・ラファエレ(コカ・コーラレッドスパークス)
デレック・カーペンター(サントリーサンゴリアス)●
マイケル・ボンド(キャノンイーグルス)
ウィリアム・トゥポウ(コカ・コーラレッドスパークス)※1月20日追加招集
FB
笹倉 康誉(パナソニック ワイルドナイツ)●
松島 幸太朗(サントリーサンゴリアス)
リアン・フィルヨーン(NTTドコモレッドハリケーンズ)●
●:2016年サンウルブズメンバー
注目のプレーヤー
キャプテン
SO立川理道
初陣となった昨年度はHO堀江翔太選手の単独キャプテンでしたが、今季の主将はSO立川理道選手とFLエドワード・カーク選手の共同キャプテンが採用されました。これは現在の日本代表でも採用されている形と同様です。
立川選手は大躍進を遂げた2015年W杯の中心メンバーの一人で、新体制となった日本代表でも堀江選手と共に共同キャプテンを任されるなど27歳の若さにして、日本ラグビー界のリーダー的存在へ成長を遂げています。日本人離れしたフィジカルと類まれなパスセンスを武器にゲームメーカーとしては既にワールドクラス、さらにSO,CTBどちらもこなせるユーティリティプレーヤーとして今やサンウルブズでも必要不可欠な存在です。
天理大学でもキャプテン、今季は所属するクボタでもキャプテンを務め、リーダーとしての才覚も申し分なし。昨季のサンウルブズではSOに田村優選手、立川選手は主にCTBを任されていましたが、今季はどのような配置となるのか、彼の発揮するリーダーシップと共に注目です。
FLエドワード・カーク
そしてもう一人はエドワード・カーク選手。
昨年サンウルブズに参戦以来、フィジカルを武器にしたジャッカルなど密集内で圧倒的な存在感を発揮すると共に、大差のゲームでも決してあきらめず、激しいプレーで仲間を鼓舞し続ける熱いハートで、一瞬にして日本のファンを虜にしたカーク選手。昨年のサンウルブズでもファンの間ではMVPに押す声も多く、今や人気、実力ともにサンウルブズの中心的人物です。
昨季スーパーラグビー終了後も本人はトップリーグなど日本でのプレーを希望しましたが、残念ながら叶わず、サンウルブズとの契約が成立したためようやく再来日を果たすことが出来ました。これだけの実力を持ちながら、「将来は日本代表になりたい」と語るなど、”日本を愛するマインド”もファンにとってはたまりませんね。
是非今季もグラウンドを縦横無尽に駆け回り得意の”ジャッカル”と体を張った熱いプレーを見せてほしいと思います。
FW
FL布巻峻介
先頃追加での招集が発表されました。東福岡高時代からCTBとして”超高校級”と呼ばれ輝きを放っていた布巻選手。早稲田でFLへのコンバートを経て、卒業後は強豪パナソニックへ所属。そして昨年秋の日本代表ヨーロッパ遠征においてついに代表キャップ保持者となりました。
デビューとなったジョージア戦では圧倒的な体格を誇る相手FWに対し、身長178cmの小兵が次々と強烈なタックルを突き刺し、世界で通用するフィジカルを見せつけると、続くウェールズ戦、フィジー戦でも先発を任されるなど、一躍代表のレギュラー候補に躍り出る活躍を見せました。
日本人の好む”柔よく剛を制す”をまさに地で行く存在としてサンウルブズでさらなる進化を遂げてほしい存在です。
NO.8松橋周平
年代別の代表歴は皆無ながら、明治大時代に頭角を現すと、昨年入社したリコーで一気にブレイク。1年目からNO.8のポジションを任され、全15試合で先発出場を果たすと、新人最多の10トライを記録。先日行われたトップリーグ表彰式では、HO坂手淳史選手、WTB福岡堅樹選手、藤田慶和選手、近藤秀人選手、SO田村煕選手など大学時代にスター選手としてならした強者を抑え、見事新人賞を獲得しました。そして昨年秋のアルゼンチン代表戦では念願の日本代表デビューも果たしています。
布巻選手同様、FW第3列(FL,NO.8)の世界規格からすると小兵の部類に入りますが、ボールを持った時の推進力は目を見張るものがあります。
2015年W杯日本代表では第3列を全て外国人選手(リーチ、ブロードハースト、レレイ・マフィ)が務めました。現代のラグビーにおいては第3列も大柄の選手が主流で、サイズに劣る日本人にとっては鬼門のポジションと言われてきました。そんな中で、松橋選手のように世界に通用する日本人の第3列候補出現はまさに待望です。
布巻選手と共に日本人のアイデンティティを示す働きをしてほしいと願っています。
BK
SH田中史明
ついにこの男がサンウルブズへの参戦を決めてくれました。
日本人として最初のスーパーラグビープレーヤーとなり、2015年度には優勝も果たしたハイランダーズで昨年まで4年間プレー。サイズは小さいながら視野の広さと緩急使い分ける巧みな球捌きで違いを作り出すことのできる選手です。日本代表でもパナソニックでもこの選手が出ている時と出ていない時では、明らかに周りの動きとゲームの流れが変わってきます。
そして特筆すべきは80分間走り続ける事の出来るフィットネスと、巨漢プレイヤーに対しても臆することなくタックルに突き刺さるその強靭なメンタルでしょう。
まさに”日本人スクラムハーフ像”を体現する男。
この選手がサンウルブズの猛者たちをどうコントロールし勝利へ導いていくか、今から楽しみでならない。
本当に頼もしい男が戻ってきてくれました。
まとめ
昨年は初参戦という事でスーパーラグビー経験者がわずか6人という状態でしたが、今年は実に20人以上の経験者が集う強力なスコッドとなりました。
海外再挑戦を表明している昨季のエース山田章仁選手、他チームと契約済みのマイケル・リーチ選手(チーフス)、アマナキ・レレイ・マフィ選手(レベルズ)、ツイ・ヘンドリック選手(レッズ)など日本代表の中核を担うメンバー、そしてルーキーイヤーとして今年1年悔しい思いをしたであろう2019年のエース候補の一人藤田慶和選手の不在は残念ですが、この錚々たるメンバーが世界の強豪チームを相手にどのような戦いをみせてくれるのか、今から楽しみで開幕が待ちきれないですね。
サンウルブズは2月18日(土)にトップリーグオールスターズとプレシーズンマッチを行い、初戦となる2月25日(土)にはホーム秩父宮で昨季のスーパーラグビーチャンピオンのハリケーンズを迎え撃ちます。
みんなで応援しましょう!