春シーズンが終了した大学ラグビー。
各チームこれからテスト期間を経て運命の夏合宿へと突入します。
毎年夏合宿を経て大きくチームが変貌する早稲田のようなチームもありますが、春シーズンの結果を見ればある程度今年のチームの現在地も見えてきます。
今回は春季大会、定期戦、練習試合など各校の春シーズンの戦績を纏めてみました。
まずは関東対抗戦編から行きます。
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関東大学ラグビー 春シーズン戦績 対抗戦編
帝京大学
4月16日 | 練習試合 | 帝京 | ○73-12● | 日体大 |
4月29日 | 春季大会 | 帝京 | ○35-26● | 大東大 |
5月14日 | 招待試合 | 帝京 | ○52-0● | 釜石 |
5月28日 | 春季大会 | 帝京 | ○31-28● | 東海大 |
6月4日 | 春季大会 | 帝京 | ○40-26● | 明治大 |
6月11日 | 春季大会 | 帝京 | ○35-14● | 早稲田大 |
6月18日 | 春季大会 | 帝京 | ○75-22● | 流経大 |
対戦成績:7勝0敗
帝京は今年も強力な戦力を誇っている事は間違いありません。
ただ、大東、東海、明治にはそれぞれ苦戦を強いられており、特にスクラムでは劣勢に立たされる場面も目立ち、得点力という意味でも例年のような圧倒的な破壊力は影を潜めている印象です。
それでも、Aチームは春シーズン全勝、BCDを含めた各カテゴリーでも敗れたのは流経大CDとの1戦のみ。
層の厚さは言うまでもなく、今年も覇権争いの中心となる事は間違いないでしょう。
早稲田大学
4月15日 | 定期戦 | 早稲田 | ○55-3● | 東大 |
4月23日 | 春季大会 | 早稲田 | ●0-27○ | 大東大 |
5月7日 | 春季大会 | 早稲田 | ●29-67○ | 東海大 |
5月14日 | 春季大会 | 早稲田 | ○15-10● | 流経大 |
5月21日 | 定期戦 | 早稲田 | ●19-28○ | 同志社大 |
5月28日 | 練習試合 | 早稲田 | ●17-54○ | 天理大 |
6月4日 | 定期戦 | 早稲田 | ○33-12● | 慶応大 |
6月11日 | 春季大会 | 早稲田 | ●14-35○ | 帝京大 |
6月18日 | 春季大会 | 早稲田 | ●26-55○ | 明治大 |
対戦成績:3勝6敗
予想していた通り早稲田はやはり春季大会で苦戦を強いられましたね。。。
東大とは力の差が大きすぎるので考えないとすれば、春シーズンの成績は2勝6敗。
同志社、天理など関西勢にも相次いで敗れたのは非常に気がかりです。
特に、本来強みであるはずの“スクラム“の崩壊、そして昨年からのレギュラーが並ぶバックス陣の連携ミス、ハンドリングミスは捨て置く事が出来ません。
夏合宿で自分たちの強み、弱みを再度洗い出し、課題、修正ポイントを明確にした強化を行わなければ、優勝どころか対抗戦の上位キープも危うくなる気がしてなりません。
来年早稲田大学ラグビー部は”創部100周年”。
少なくとも王者の背中に手をかけるところまではチーム力を上げていきたいところです。
明治大学
5月7日 | 春季大会 | 明治 | ○52-26● | 流経大 |
5月14日 | 春季大会 | 明治 | ●35-38○ | 東海大 |
5月20日 | 定期戦 | 明治 | ○62-22● | 立教大 |
5月28日 | 定期戦 | 明治 | ●28-33○ | 慶応大 |
6月4日 | 春季大会 | 明治 | ●26-40○ | 帝京大 |
6月11日 | 春季大会 | 明治 | ○31-21● | 大東大 |
6月18日 | 春季大会 | 明治 | ○55-26● | 早稲田大 |
6月24日 | 定期戦 | 明治 | ○61-12● | 東大 |
対戦成績:5勝3敗
早稲田と打って変って好調なのが明治。
昨年大学選手権では京産大フォワードに粉砕され、“重戦車復活”を期して臨む今シーズン。
ここまでの仕上がりは上々です。
特に目を引くのが“スクラム“。
東海、大東という強靭なフィジカルを持つチームには若干苦戦しましたが、流経、早稲田、そしてあの帝京相手でもスクラムは圧勝と言っていい出来でした。
昨年は早明戦で宿敵早稲田にスクラムを圧倒された事を考えると、重点強化が実を結んでいるという事でしょう。
モール、ラインディフェンスなど、チームとしてのディフェンスにはまだまだ課題が残りますが、豪華なバックス陣に加え、有望新人も数多く入部しており、ここからのノビシロにもまだまだ期待が持てます。
慶応義塾大学
4月23日 | 春季大会 | 慶応 | ○53-5● | 青学大 |
5月4日 | 定期戦 | 慶応 | ●40-55○ | 同志社大 |
5月7日 | 春季大会 | 慶応 | ○57-55● | 拓殖大 |
5月14日 | 招待試合 | 慶応 | ○45-12● | 九州代表 |
5月21日 | 春季大会 | 慶応 | ○49-24● | 関東学院大 |
5月28日 | 招待試合 | 慶応 | ○33-28● | 明治大 |
6月4日 | 招待試合 | 慶応 | ●12-33○ | 早稲田大 |
6月11日 | 春季大会 | 慶応 | ○42-19● | 筑波大 |
6月18日 | 練習試合 | 慶応 | ○35-7● | 中央大 |
対戦成績:7勝2敗
そして、今年台風の目になりそうなのが慶応です。
昨年対抗戦4位に終わり、春季大会の舞台こそBグループでしたが、筑波、関東学院など難敵を相手に全勝で乗り切り見事優勝。
招待試合では今季好調の明治にも勝利しています。
医学部生SO古田京選手のゲームメイクも冴え渡り、怪我から復帰したエースFB丹治選手も先のオールスターでさすがの輝きを見せていましたね。
まだ主力の怪我が気になるところですが、ベストメンバーが揃えば秋には強い“タイガー軍団“が見られそうです。
筑波大学
4月30日 | 春季大会 | 筑波 | ○50-10● | 青学大 |
6月1日 | 春季大会 | 筑波 | ○38-12● | 関東学院大 |
6月4日 | 春季大会 | 筑波 | ●40-55○ | 拓殖大 |
6月11日 | 春季大会 | 筑波 | ●19-42○ | 慶応大 |
6月24日 | オープン戦 | 筑波 | ○61-12● | 日本大 |
対戦成績:3勝2敗
“国立の雄復活”を目指す筑波はあまり元気が見られません。
フィジカル強化にいち早く着手し、帝京にも匹敵するほどの接点での強さが筑波の強みの一つでしたが、ここまでの戦いぶりを見ていると、その強みは鳴りを潜めている気がします。
春季大会Bグループでは相手が格下という事もあり、圧倒的な強さを見せて優勝するのではないかと考えていましたが、結果は拓殖と慶応に敗れ3位。
まだまだ本調子ではありません。
ただこの時期、チームの核であるFL占部主将が母校東福岡への教育実習のため不在だった事も少なからず影響はあったのでしょう。
占部主将は先のオールスター戦では早稲田の加藤広人主将とFLコンビを組み、変わらぬ存在感を発揮していましたね。
昨年は大学選手権出場枠の縮小もあり、10年ぶりに出場を逃す屈辱も味わいました。
夏の強化を経て帝京、早慶明に割って入る強さを再び取り戻してほしいと願います。
青山学院大学
4月23日 | 春季大会 | 青山学院 | ●5-53○ | 慶応大 |
4月30日 | 春季大会 | 青山学院 | ●10-50○ | 筑波大 |
5月7日 | 春季大会 | 青山学院 | ●20-29○ | 関東学院大 |
5月14日 | 定期戦 | 青山学院 | ○81-7● | 東北学院大 |
5月21日 | 春季大会 | 青山学院 | ●33-46○ | 拓殖大 |
5月28日 | 練習試合 | 青山学院 | ●38-43○ | 中央大 |
6月4日 | 定期戦 | 青山学院 | ●21-26○ | 関西学院大 |
6月11日 | 練習試合 | 青山学院 | ○40-39● | 国学院大 |
6月18日 | 練習試合 | 青山学院 | ●24-48○ | 明治学院大 |
7月2日 | 練習試合 | 青山学院 | ○59-21● | 成蹊大 |
対戦成績:3勝7敗
昨年は異例の監督公募制で加藤尋久氏を新監督に招聘した青学。
春季大会では創部史上初めて公式戦で早稲田を破るなど、久々に同校へ明るいニュースをもたらせました。
今季は春季大会では苦戦が目立ちますが、取り入れようとしている接点での激しさや、マイボールになった時の意思疎通されたオフェンスには目を見張るものがあります。
これは加藤監督の指導が徐々に形になりつつある事の表れでしょう。
今季は対抗戦でのアップセット(番狂わせ)に期待しましょう。(出来れば早稲田以外がいいのですが。。。)
日本体育大学
4月16日 | 練習試合 | 日本体育 | ●12-73○ | 帝京大 |
4月30日 | 春季大会 | 日本体育 | ○42-33● | 山梨学院大 |
5月7日 | 春季大会 | 日本体育 | ○31-26● | 日本大 |
5月14日 | 春季大会 | 日本体育 | ○72-21● | 立教大 |
5月28日 | 練習試合 | 日本体育 | ●36-40○ | 専修大 |
6月4日 | 春季大会 | 日本体育 | ●29-52○ | 法政大 |
6月11日 | 春季大会 | 日本体育 | ○61-21● | 成蹊大 |
対戦成績:4勝3敗
今年は例年以上に得点力が目を引きます。
対抗戦A、リーグ戦1部相手にもしっかり得点は奪えているため、課題はやはりディフェンスでしょう。
ただ、現時点では成蹊との下位争いは避けられそうにありません。
日本代表、リコーでも活躍した田沼宏之監督の手腕に期待です。
成蹊大学
4月30日 | 招待試合 | 成蹊 | ●26-38○ | 立教大 |
5月14日 | 定期戦 | 成蹊 | ○57-17● | 学習院大 |
5月21日 | 春季大会 | 成蹊 | ●7-102○ | 法政大 |
5月28日 | 春季大会 | 成蹊 | ●7-63○ | 日本大 |
6月4日 | 春季大会 | 成蹊 | ●24-43○ | 山梨学院大 |
6月11日 | 春季大会 | 成蹊 | ●21-61○ | 日体大 |
6月18日 | 定期戦 | 成蹊 | ○28-7● | 成城大 |
6月24日 | 定期戦 | 成蹊 | ○38-35● | 武蔵大 |
7月2日 | 練習試合 | 成蹊 | ●21-59○ | 青山学院大 |
対戦成績:3勝6敗
昨年入れ替え戦で立教に勝利しAに残留を決めた成蹊ですが、春シーズンは各上位リーグ相手(対抗戦A、リーグ戦1部)には全敗を喫しており、今季も苦戦が予想されます。
当面のターゲットは日体といったところでしょうか。
相手校のレベルもあるので戦績だけでは参考にならないかもしれませんが、これからの夏シーズン、秋の対抗戦では直接対決の結果がそれぞれどうなるのか。
引続き夏シーズンも追っていこうと思います。
リーグ戦編もよろしければどうぞ⇒【下位グループも虎視眈々!】関東大学ラグビー2017 春シーズン戦績~リーグ戦編~