2年連続でリーグ最下位に沈んだ昨季の中央大学。
創部は1924年と、リーグの中でも屈指の歴史を誇る伝統校にとって、この結果は受入れられるものではありません。
巻き返しを図る新シーズンへ。
豊富なタレントが揃った今年の新戦力を見ていきたいと思います。
<2021年度新入生↓>
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2020年度新入部員一覧
PO | 氏名 | 出身校 | サイズ | 代表歴 |
---|---|---|---|---|
PR | 鈴木大地 | 日立第一 | 180/110 | |
HO | 武田烈輝 | 桐蔭学園 | 170/91 | |
PR HO | 藤原 能 | 尾道 | 166/92 | 代表候補 |
FL | 久松春陽大 | 桐蔭学園 | 179/84 | |
FL | 吉田幸司 | 報徳学園 | 173/86 | |
HO FL | 平見 尚 | 天理 | 169/75 | |
No.8 | 野口祐太郎 | 国学院 久我山 | 180/85 | |
No.8 | 牧野 奏 | 東京 | 172/83 | |
SO | 北薗海衣 | 川越東 | ||
CTB | 中村航希 | 大阪桐蔭 | 160/72 | |
CTB | 中道海斗 | 常翔学園 | 175/88 | |
CTB | 水野 陸 | 東京 | 175/84 | |
WTB | 下村寛太 | 報徳学園 | 172/70 | 7'sユース アカデミ |
FB | 山田翔平 | 国学院栃木 | 176/80 |
(情報元: 中央大学ラグビー部ブログ)
今年の新入部員は14名。
この人数は対抗戦&関西リーグ含む主要リーグの中でも最少。
毎年のことながら中大は、”少数精鋭”を地で行く存在に変わりありません。
注目はこの選手たち!
藤原 能選手(HO/尾道/高校代表候補)
名門・尾道で1年生からレギュラーを任され、3年続けて花園の地を踏んだ経験を持つ逸材。
昨年は副将としてチームを牽引し、花園初戦の仙台育英戦では、フロントローの選手ながら4トライを量産する爆発ぶりを披露。
層の厚いフッカーのポジションで高校日本代表候補にも選ばれるなど、世代を代表するタレントの一人です。
身長166cmとフォワードの中でもサイズは小柄ながら、それを微塵も感じさせない突破力は秀逸。
その強靱なレッグドライブを生み出す”太もも”の太さは驚異の一言。
大学での活躍が非常に楽しみな選手です。
久松春陽大選手(FL / 桐蔭学園)
『高校三冠王者』桐蔭学園の”不動の6番”として、春の選抜と花園の全11試合に先発出場。
フィジカルの強さ、広い守備範囲を持つタックルのみならず、的確なサポートプレーでトライを奪う嗅覚にも優れた好選手。
春の選抜準決勝・京都成章戦で見せたサヨナラトライは、強烈なインパクトとして今でも記憶に残っています。
選抜準決勝のラストワンプレーで、キックを選択できるSO伊藤大祐選手(早大1年)の胆力にも驚かされるばかりですが、そのキックに対してしっかりチェイスをし、トライを取り切る部分に久松選手の非凡さを感じざるを得ません。
フランカーに求められる資質と技術を高いレベルで持ち合わせる選手。
今年度の主将を務めるFL川勝自然選手(4年・桐蔭学園)、一期上のFL西山周作選手(2年・桐蔭学園)ら、”桐蔭の系譜”を継ぐ存在としても、1年目からの活躍に期待がかかります。
下村貫太選手(WTB / 報徳学園 / 7'sアカデミー)
圧倒的なスピードと変幻自在のステップを武器に、2年生で強豪・報徳学園のレギュラーを確保した逸材。
明石ジュニアラグビークラブ時代からの盟友で、”将来の大器”FB山田響選手(慶大)と共に、2年連続で7'sユースアカデミーにも選出されるなど、報徳が誇る”高速バックスリー”の一角として活躍しました。
下村 寛太(しもむら かんた)WTB
報徳学園(兵庫)#高校ラグビー#大学ラグビー pic.twitter.com/ufmO997RzK— KOCKY.RUGBY (@toyrugby) December 11, 2019
昨シーズンのチームでは堀井拓哉選手(4年・国学院栃木)、竹ノ内建太選手(3年・国学院栃木)、杉本崇馬選手(2年・佐野日大)の『栃木トリオ』が両翼へ君臨。
才能溢れる期待のルーキーが、”ウィング”の定位置争いへ割って入れるか。
非常に楽しみです。
他にも、
”ビッグマン”として2018年の『第4回TIDキャンプ』に選抜された、180cm/110kgのサイズを誇る大型プロップ・鈴木大地選手(日立第一)、
強豪・報徳で1年生から花園を経験するなど、激しいプレーでチームの中心を担ったFL吉田幸司選手(報徳学園)、
2年生の花園ではHO、LOとして、3年生では”不動の6番”として活躍した、天理の誇るポリバレントなタレント・FL平見 尚選手(天理)、
花園Bシード東京のフォワードとバックスの核・No.8牧野 奏選手とCTB水野 陸選手の『東京高コンビ』、
川越東の副将&司令塔として同校史上初の埼玉県予選決勝へ導いたSO北薗海衣選手(川越東)、
切れ味抜群のカウンターアタックと正確なプレースキックで、2年生の時から強豪・国栃の”最後尾”に君臨したFB山田翔平選手(国学院栃木)など、
その顔ぶれは豪華そのもの。
彼らが主力となる2年後、3年後が非常に楽しみです。
大学選手権の舞台へ
リーグ2位へ躍進した2013年度以降、4季連続での大学選手権出場も今は昔。
2年連続でのリーグ最下位は、中大にとって1967年のリーグ戦創設以来初。
苦難の時期が続きます。
しかし、2部1位・立正大との入替戦では、劣勢と見られた下馬評を見事に覆す快勝劇を披露。
”低いタックル”と”豊富な運動量”に代表される、中大伝統の『ひたむきなプレー』が随所に見られる快心の内容でした。
今季は最下位からの巻き返しを図るシーズン。
高校、ジュニア、U20など各年代の代表を歴任するSO侭田洋翔選手(4年・東農大二)を中心に、主力が6人残るバックス陣はタレント性十分。
2年目を迎える元U20日本代表HCの遠藤哲ヘッドコーチの指導も、徐々にチームへ浸透。
4年ぶりの大学選手権出場へ。
伝統校・中大の戦いぶりに注目しましょう。
<2021年度新入生↓>