今年の花園開幕までちょうど1ヶ月を切りました。
51の代表校が出揃ったことを受け、11月25日(月)にはシード校が決定。
12月7日(土)には注目の組み合わせ抽選会が行われます。
地方予選の戦いぶりとシード校の選出結果で、今年の有力校がある程度見えてきましたが、
『今年の高校日本代表候補の分布はどのようになっているのか!?』
『代表候補者の人数とシードの関連はどうなの!?』
毎年のことながら、これらは気になるところです。(私だけかもしれませんが...)
そこでここでは、直近3年間の高校別代表候補者数を見ていきながら、シード校選出の関連性、そしてシード各校の花園での戦績を振り返って見たいと思います。
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2019年度 高校日本代表候補
フォワード(39名)
PO | 名前 | 所属 | 学年 | 身長 | 体重 |
---|---|---|---|---|---|
PR1 | 川﨑太雅 | 東福岡 | 3 | 170 | 98 |
末永 天 | 仙台 | 3 | 180 | 111 | |
高橋 凜 | 東海大仰星 | 3 | 173 | 96 | |
津村大志 | 御所実 | 3 | 172 | 110 | |
床田淳貴 | 桐蔭学園 | 3 | 177 | 97 | |
西村優希 | 京都成章 | 3 | 172 | 100 | |
HO | 安部薫平 | 東海大仰星 | 3 | 172 | 95 |
江良 颯 | 大阪桐蔭 | 3 | 171 | 108 | |
平石 颯 | 桐蔭学園 | 3 | 178 | 97 | |
福澤慎太郎 | 本郷 | 3 | 168 | 93 | |
藤原 能 | 尾道 | 3 | 166 | 92 | |
松下潤一郎 | 筑紫 | 3 | 173 | 88 | |
PR3 | 小西優治 | 東福岡 | 3 | 180 | 102 |
島田彪雅 | 御所実 | 3 | 175 | 110 | |
為房慶次朗 | 常翔学園 | 3 | 180 | 115 | |
中山律希 | 天理 | 3 | 167 | 103 | |
西野拓真 | 京都成章 | 3 | 186 | 112 | |
藤倉大介 | 國學院栃木 | 3 | 177 | 125 | |
LO | 青木恵斗 | 桐蔭学園 | 2 | 186 | 105 |
安達航洋 | 桐蔭学園 | 3 | 189 | 96 | |
池本大喜 | 早稲田実 | 3 | 185 | 95 | |
ディアンズ・ウォーナー | 流経大柏 | 2 | 200 | 100 | |
亀井茜風 | 長崎北陽台 | 3 | 192 | 78 | |
新屋 快 | 大阪桐蔭 | 3 | 196 | 108 | |
松本光貴 | 明大中野八王子 | 3 | 187 | 93 | |
本橋拓馬 | 京都成章 | 2 | 186 | 112 | |
山本嶺二郎 | 京都成章 | 3 | 190 | 93 | |
FL /No.8 | 奥井章仁 | 大阪桐蔭 | 3 | 178 | 107 |
アフ・オフィナ | 東海大福岡 | 3 | 188 | 93 | |
小嶋大士 | 日川 | 3 | 183 | 91 | |
佐藤健次 | 桐蔭学園 | 2 | 177 | 93 | |
篠澤 輝 | 流経大柏 | 3 | 183 | 90 | |
谷山隼大 | 福岡 | 3 | 181 | 77 | |
ヴェア・タモエフォラウ | 札幌山の手 | 3 | 186 | 118 | |
西濱悠太 | 東福岡 | 3 | 177 | 82 | |
西林勇登 | 御所実 | 3 | 174 | 92 | |
延原秀飛 | 京都成章 | 3 | 182 | 93 | |
村田陣悟 | 京都成章 | 3 | 185 | 92 | |
森山雄太 | 東福岡 | 3 | 182 | 86 |
フォワードの中で、6人と最も多くの候補が選出されたのは京都成章。
100kg級がズラリと並ぶ超重量級フォワードは『今大会No.1』の呼び声が高く、Aシードとして臨む花園でどのような戦いを見せるのか。
是非注目してもらいたいと思います。
そして選手としては、昨年度の日本代表にも選ばれ今年は大阪桐蔭で主将も務める奥井章仁選手(3年・FL)、さらに昨年度花園で”スーパールーキー”と言われた桐蔭学園の佐藤健次選手(2年・No.8)。
この2人の突破力は”超高校級”です。
今大会最注目の選手と言っていいでしょう。
バックス(32名)
PO | 名前 | 所属 | 学年 | 身長 | 体重 |
---|---|---|---|---|---|
SH | 稲葉聖馬 | 御所実 | 3 | 164 | 72 |
遠藤岳歩 | 城東 | 3 | 172 | 72 | |
大越勇気 | 茗溪学園 | 3 | 171 | 66 | |
白栄拓也 | 高鍋 | 3 | 161 | 60 | |
松井 翔 | 東海大仰星 | 3 | 162 | 62 | |
山脇一真 | 天理 | 3 | 168 | 69 | |
SO | 池戸将太郎 | 東海大相模 | 3 | 180 | 83 |
伊藤耕太郎 | 國學院栃木 | 3 | 177 | 75 | |
伊藤大祐 | 桐蔭学園 | 3 | 178 | 81 | |
井上陽公 | 京都工学院 | 3 | 174 | 70 | |
嘉納一千 | 大阪桐蔭 | 3 | 174 | 68 | |
谷口宜顕 | 東海大仰星 | 3 | 178 | 77 | |
森 駿太 | 東福岡 | 3 | 171 | 80 | |
CTB | 岡﨑颯馬 | 長崎北陽台 | 3 | 175 | 82 |
谷中 廉 | 御所実 | 3 | 169 | 70 | |
永山 淳 | 國學院久我山 | 3 | 188 | 92 | |
何松健太郎 | 東海大仰星 | 3 | 177 | 90 | |
廣瀬雄也 | 東福岡 | 3 | 178 | 80 | |
ポロメア・フィナウ | 東海大福岡 | 3 | 180 | 98 | |
テビタ・ポレオ | 日本航空石川 | 3 | 178 | 108 | |
前川風雅 | 天理 | 3 | 168 | 68 | |
WTB /FB | 芦塚 仁 | 大阪桐蔭 | 3 | 177 | 93 |
石岡玲英 | 御所実 | 3 | 177 | 68 | |
戒田慶都 | 新田 | 3 | 176 | 76 | |
小林宗也 | 横須賀 | 3 | 178 | 78 | |
志氣陸王 | 東福岡 | 3 | 171 | 72 | |
高本とむ | 東福岡 | 3 | 182 | 80 | |
西川賢哉 | 桐蔭学園 | 3 | 175 | 79 | |
福田大河 | 寝屋川 | 3 | 182 | 78 | |
ハビリ・マナセママヒアリイマル | 高知中央 | 3 | 176 | 94 | |
山口泰輝 | 長崎北陽台 | 3 | 176 | 85 | |
山田 響 | 報徳学園 | 3 | 174 | 73 |
(情報元:日本ラグビーフットボール協会HP)
バックスは4人が選出された東福岡が最多、それを3人選出の御所実が追う形です。
注目は2年時から代表候補に選ばれる桐蔭学園の伊藤大祐選手(3年・SO)と東福岡の廣瀬雄也選手(3年・CTB)。
中学時代に福岡選抜として共に戦い、現在は優勝候補と呼ばれるチームでそれぞれ主将を務める2人。
どちらも今大会の『スター候補』でもあり、直接対決が実現すれば非常に楽しみです。
そして花園からは逸れますが、個人的に注目している選手は、大阪の公立校から唯一選ばれた福田大河選手(3年・寝屋川)。
寝屋川高校は私の当時の実家から徒歩5分ほどのところにある公立の進学校。
私も同じ第4学区(当時)の公立校で楕円球を追い、中学の同級生が同校ラグビー部に所属していたこともあり、高校時代は練習試合で顔を合わせるなどお互いに切磋琢磨した間柄でした。
近年は部員数不足により、花園予選には『合同チーム』として参加していることは把握していましたが、福田選手のような逸材が育っていると言うことは知りませんでした。
全国でも有数の私学校が席巻する大阪で、公立高から選出されるということは並大抵のことではありません。
まさに『大阪公立校の星』。
残念ながら花園でその勇姿を見ることは出来ませんが、是非高校日本代表に選出され、世界へ羽ばたいていってほしいと願います。
<ラグリパでも取り上げられています↓>
高校別候補者数ランキング
それでは次に高校別の候補者数をランキングで見ていきたいと思います。
1位 | 8人 | 東福岡 | 福岡 |
2位 | 7人 | 桐蔭学園 | 神奈川 |
3位 | 6人 | 京都成章 | 京都 |
御所実 | 奈良 | ||
4位 | 5人 | 大阪桐蔭 | 大阪 |
東海大仰星 | 大阪 | ||
6位 | 3名 | 天理 | 奈良 |
長崎北陽台 | 長崎 | ||
7位 | 2名 | 国学院栃木 | 栃木 |
流経大柏 | 千葉 | ||
東海大福岡 | 福岡 | ||
8位 | 1名 | 常翔学園 | 大阪 |
報徳学園 | 兵庫 | ||
日川 | 山梨 | ||
茗渓学園 | 茨城 | ||
日本航空石川 | 石川 | ||
尾道 | 広島 | ||
札幌山の手 | 北海道 | ||
城東 | 徳島 | ||
高鍋 | 宮崎 | ||
高知中央 | 高知 | ||
本郷 | 東京 | ||
仙台 | 宮城 | ||
筑紫 | 福岡 | ||
早稲田実 | 東京 | ||
明大中野八王子 | 東京 | ||
福岡 | 福岡 | ||
東海大相模 | 神奈川 | ||
京都工学院 | 京都 | ||
国学院久我山 | 東京 | ||
新田 | 愛媛 | ||
横須賀 | 神奈川 | ||
寝屋川 | 大阪 |
毎年多くの日本代表を輩出する東福岡が8人で最多。
そして、今大会優勝候補筆頭の桐蔭学園が7人でそれに次ぐ形となっています。
ここ3年間の代表候補者数で見てみても、
2019 | 2018 | 2017 | |
---|---|---|---|
11人 | 東福岡 | 東福岡 | |
9人 | 桐蔭学園 | ||
8人 | 東福岡 | 桐蔭学園 | |
大阪桐蔭 | |||
7人 | 桐蔭学園 | 中部大春日丘 | 東海大仰星 |
6人 | 京都成章 | ||
御所実 | |||
5人 | 大阪桐蔭 | 石見智翠館 | 京都成章 |
東海大仰星 | 流経大柏 | 佐賀工 | |
4人 | 京都成章 | 大阪桐蔭 | |
御所実 | 長崎南山 | ||
国学院久我山 | |||
3人 | 天理 | 天理 | 日本航空石川 |
長崎北陽台 | 報徳学園 | 国学院久我山 | |
長崎北陽台 | 伏見工 | ||
秋田工 | 石見智翠館 | ||
深谷 |
(※3人以上選出の高校のみ記載)
1位東福岡、2位桐蔭学園の順位は3年連続。
人数も突出しています。
いかにこの2校が毎年、世代を代表する選手を多く輩出しているかが見て取れます。
代表候補数とシード校比較
それでは最後に、直近3年間の代表候補者数とシードの関係、そして花園での戦績を年別に見ていきたいと思います。
2017年度(第97回大会)
シード | 高校 | 人数 | 戦績 |
---|---|---|---|
Aシード | 東福岡 | 11 | ベスト4 |
桐蔭学園 | 9 | ベスト4 | |
京都成章 | 5 | ベスト8 | |
Bシード | 東海大仰星 | 7 | 優勝 |
佐賀工 | 5 | 3回戦 | |
大阪桐蔭 | 4 | 準優勝 | |
国学院久我山 | 3 | ベスト8 | |
日本航空石川 | 3 | ベスト8 | |
石見智翠館 | 3 | 3回戦 | |
秋田工 | 2 | 3回戦 | |
目黒学院 | 2 | 3回戦 | |
御所実 | 2 | 2回戦 | |
中部大春日丘 | 1 | 3回戦 |
この年は代表候補者数1位(東福岡)、2位(桐蔭学園)、4位(京都成章)がAシードへ選出。
しかし、決勝は東海大仰星vs大阪桐蔭のBシード対決。
候補者数上位のAシード勢が全て決勝を前に姿を消したこと、さらに京都成章と並び、代表候補5人を擁した佐賀工が3回戦で姿を消したことは、
『いい選手を揃えただけでは花園を勝ち抜くことはできない』
ということを示していると言えます。
2018年度(第98回大会)
シード | 高校 | 人数 | 戦績 |
---|---|---|---|
Aシード | 東福岡 | 11 | ベスト4 |
大阪桐蔭 | 8 | 優勝 | |
桐蔭学園 | 8 | 準優勝 | |
Bシード | 中部大春日丘 | 7 | 3回戦 |
流経大柏 | 5 | ベスト4 | |
天理 | 3 | ベスト8 | |
報徳学園 | 3 | ベスト8 | |
長崎北陽台 | 3 | ベスト8 | |
常翔学園 | 2 | ベスト8 | |
茗渓学園 | 2 | 3回戦 | |
佐賀工 | 2 | 2回戦 | |
日本航空石川 | 2 | 2回戦 | |
黒沢尻工 | 0 | 3回戦 |
昨年は代表候補者数の1位(東福岡)、2位(大阪桐蔭・桐蔭学園)が順当にAシードへ選出。
4強の内3つをAシード勢が占め、さらにベスト8を候補者数上位校が占めたことから、この年は『代表候補者数』と『シード校選出』、そして『花園の戦績』が見事に比例した年と言えます。
ただその裏では、代表候補4人を擁しながらノーシードへ回った京都成章が、2回戦でBシードの佐賀工を33-0で圧倒する試合が生まれるなど、選抜大会を重視しすぎるシードの選出方法に疑問が残る点があったのも事実です。
※この年京都成章は近畿大会初戦で敗れ、選抜大会への出場を逃していた。
そして今年報徳学園が同じく選抜大会の出場を逃しノーシードに回っている。
2019年度(第99回大会)
シード | 高校 | 人数 | 戦績 |
---|---|---|---|
Aシード | 桐蔭学園 | 7 | |
京都成章 | 6 | ||
御所実 | 6 | ||
Bシード | 東福岡 | 8 | |
東海大仰星 | 5 | ||
大阪桐蔭 | 5 | ||
流経大柏 | 2 | ||
国学院栃木 | 2 | ||
常翔学園 | 1 | ||
日本航空石川 | 1 | ||
東京 | 0 | ||
中部大春日丘 | 0 | ||
佐賀工 | 0 |
今年は、代表候補者数1位を誇る東福岡がAシードへ選ばれず、2位(桐蔭学園)と3位(御所実、京都成章)がAシードへ選出。(今季東福岡は全国でなかなか結果を出せていないため、これは致し方なし)
そして、代表候補のいない3校(東京、中部大春日丘、佐賀工)がBシードに選ばれたことは、大変興味深いものがあります。
代表候補を擁しながらノーシードへ回った長崎北陽台、報徳学園、本郷ら実力校の『シードバック』はあるのか!?
ここ2年間シード校として力を発揮できていない佐賀工の巻き返しはあるのか!?
結果を楽しみにしたいと思います。