2020年度シーズンへ向けた各大学の戦力予想。

新戦力を迎え入れ、新たなシーズンへ臨む各チームの戦力図と布陣はどのようになっているのか!?

シーズン前の参考までに、個人的な戦力予想をしてみたいと思います。

予想する方法は、”昨年までの活躍”、”Aチームへの絡み”、”今後の期待値”などを鑑みて、各ポジションの『本命』、『対抗』、『期待』選手を挙げ、最後に現時点での”予想布陣”を見ていきます。

※あくまで私個人としての意見です。

今回お送りするのも、3年ぶりの1部挑戦で復活を目指す『関東学院大学』。

前回のフォワードに引き続き、今回はバックスの戦力を考えてみたいと思います。

<2021年度新チーム予想↓>

【新チーム大予想2021】関東学院大学ラグビー部

2019年度 基本布陣

 

(最新)【新チーム大予想2021】関東学院大学ラグビー部

2019年度 基本布陣

今季の布陣を考える前に、まずは昨年度のメンバーを振り返ってみます。

※太字は4年生

9 SH
清水遼太朗④
(関東学院
六浦)

12 CTB
芳崎風太②
(関東学院
六浦)

10 SO
三輪悠真②
(尾道)

13 CTB
長尾貴大②
(北条)

11 WTB
萬田開人③
(仙台育英)

15 FB
小出惇矢④
(関東学院
六浦)

14 WTB
川崎清純②
(盛岡工)

昨季シーズン全試合で”9番”を背負った清水遼太朗選手(関東学院六浦)と、”最後尾”から存在感を放ち続けた小出惇矢選手。

チームを3年ぶりの1部昇格へ導いた大黒柱2人の卒業は大きな痛手であることに間違いありません。

それでも、昨年度も主力を務めた芳崎風太選手(3年・関東学院六浦)、川崎清純選手(3年・盛岡工)ら新3年生を中心にタレントは豊富。

彼らを中核に据えながら萬田主将、福士副将らリーダー陣が脇を抱え、さらにそこへ将来性豊かな新1,2年生が加わる布陣は魅力十分。

1部でも決して引けを取らない楽しみな顔ぶれと言えます。

2020年度戦力予想~バックス編~

それではここから各ポジション毎に今年度の戦力予想をしていきたいと思います。

ハーフバック

<9番スクラムハーフ>

9番SH 戦力予想

【本命】 大澤成貴選手(4年・松山聖陵)

【対抗】 東 皓輝選手(2年・桐生第一)

【期待】 山田航平選手(2年・佐賀工)

まずはスクラムハーフ。

このポジションは、2年生の頃からリーグ戦へ出場してきた清水遼太朗選手(関東学院六浦)が昨年まで不動の地位を築いてきました。

フォワードとバックスの繋ぎ役となる重要なポジションなだけに、ここの世代交代の成否は、今季大きなカギを握ります。

それも踏まえ、今季そのポジションの”本命”に挙げるのは大澤成貴選手(4年・松山聖陵)。

高校時代は、松山聖陵として39年ぶりとなる花園出場を勝ち取り、2勝を挙げベスト16進出へ進出した躍進の世代の中心選手。

大学ではここまで先発の機会にこそ恵まれなかったものの、一昨年はリーグ戦全試合でベンチ入りし、昨年もリーグ第4節以降の全試合でベンチ入りを果たすなど、清水選手のバックアッパーとしての地位をしっかりと確保。

満を持して迎えるラストイヤーは、主力としてチームを引っ張る役割が求められます。

 

大澤選手の”対抗”と見るのは、2018年度に花園初出場を果たした桐生第一の中心メンバー東 皓輝選手(2年・桐生第一)。

昨季はリーグ開幕節の朝鮮大戦でいきなりリーグ戦デビューを飾ると、その後も2試合でベンチ入りを果たすなど1年目からAチームへ定着。

今季は昨年以上のブレイクを期待したいところです。

 

そして”期待する選手”に挙げるのは、名門・佐賀工で2年生の頃からレギュラーを張り、”高校日本代表候補”にも選出された経歴を持つ山田航平選手(2年・佐賀工)。

昨季はリーグ戦出場こそならなかったものの、ジュニア選手権2試合で先発出場を果たすなど1年目から多くのプレータイムを獲得。

今季Aチームへ絡んでくるのは東選手か山田選手か。

カントーの躍進には彼ら若い世代の突き上げが必要不可欠です。

 

<10番スタンドオフ>

10番SO 戦力予想

【本命】 三輪悠真選手(3年・尾道)

【対抗】 田代 蓮選手(2年・秋田工)

【期待】 立川大輝選手(1年・佐賀工)

続いてはスタンドオフ。
このポジションの”本命”は今年も三輪悠真選手(3年・尾道)。
ルーキーイヤーからリーグ戦で活躍する2018年度『黄金世代』の中心選手として、昨季はリーグ第4節以降全ての試合で”10番”を背負うなど、チームの司令塔へ君臨。
”U20日本代表候補”にも名を連ねる世代屈指のゲームメイカー。
今季はカントーを勝利へ導くタクトが期待されます。
三輪選手の”対抗”と見るのは、昨季春季大会3試合で“10番”を背負うなど、2019年度ルーキーの中でもいち早くAチームの公式戦でプレータイムを得た田代 蓮選手(2年・秋田工)。
強靱なフィジカルと鋭く仕掛るランスキルを併せ持つ攻撃的司令塔。
2年目でのブレイクに注目です。
そして”期待する選手”に挙げるのは、カントー2連覇時の主将にして元日本代表・立川剛士氏(現・関東学院BKコーチ)のご子息・立川大輝選手(1年・佐賀工)。
高校からラグビーを始めたという遅咲きの選手ながら、柔らかいステップとサッカーで鍛えた正確なキックを武器に、高2で名門校の司令塔の座を獲得。

 

171cm/75kgとサイズは決して大柄ではないものの、高い戦術理解度とスキルに裏打ちされたゲームメイクはやはり非凡なものを感じざるを得ません。

大学レベルのフィジカルを身につけ、是非1年目からAチームへ絡む活躍を見せてほしいと思います。

センター

<12番センター>

12番CTB 戦力予想

【本命】 芳崎風太選手(3年・関東学院六浦)

【対抗】 桜田優希選手(4年・盛岡工)

【期待】 金崎利秋選手(2年・三本木農)

続いてはセンター。

まず”12番”は、1年目の入替戦で”10番”を託されるなど、早くから将来を嘱望されてきた逸材・芳崎風太選手(3年・関東学院六浦)が今年も本命。

昨季はシーズン序盤までは”10番”として司令塔の役割を担いましたが、終盤以降は”12番”として出場。

SO三輪選手との”W司令塔”は、カントーのアタックへ”展開力”という新たなオプションを生み出しました。

拓殖大との入替戦ではチームの危機を救うビッグタックルを連発するなど、その活躍ぶりは今やチームの攻守の要。

”カントーのDNA”を継承する存在として、今季は1部の舞台でその実力を照明してほしいと思います。

 

芳崎選手の”対抗”と見るのは、桜田優希選手(4年・盛岡工)。

昨季リーグ戦では先発で出場する機会こそなかったものの、スタンドオフ、センターいずれも担うことの出来る貴重な存在として、開幕節の朝鮮大戦含む4試合でベンチ入り。

ラストイヤーとなる今季は、数少ない4年生の主力としてリーダーを支える役割が求められます。

 

そして”期待する選手”には、昨季ジュニア選手権3試合で”12番”を務め、172cm/96kgと鍛え込まれた身体とパワフルな突破で魅せる金崎利秋選手(2年・三本木農)を挙げたいと思います。

 

<13番センター>

13番CTB 戦力予想

【本命】 長尾貴大選手(3年・北条)

【対抗】 竹本優大選手(3年・関東学院六浦)

【期待】 蓬田 伸選手(3年・都留興譲館)

 

”13番”のポジションは、

北条高で1年生から主力として花園を経験し、昨季リーグ戦全試合で”13番”を背負った長尾貴大選手(3年・北条)、

そして、

昨季リーグ戦4試合で”12番”を務め、入替戦では”13番”として1部昇格へ貢献した”大型センター”竹本優大選手(3年・関東学院六浦)、

この2人が高いレベルで拮抗。

さらに、昨季ジュニア選手権3試合で”13番”を背負った蓬田 伸選手(3年・都留興譲館)も頭角を現わすなど、今年は彼ら同学年の3人を中心に激しいポジション争いが繰り広げられそうです。

果たして開幕戦で”13番”を背負うのは誰か!?

個人的にも注目のポジションです。

 

バックスリー

<11番ウィング>

11番WTB 戦力予想

【本命】 萬田開人選手(4年・仙台育英)

【対抗】 

【期待】 丸山央人選手(2年・明和県央)

 

続いてはバックスリー。

まず”11番”。

ここは、今季”部員数149名”を束ねるチームの『主将』へ就任した萬田開人選手(4年・仙台育英)がやはり本命。

高校時代は3年連続で花園のピッチを踏み、大学でも1年生の頃からリーグ戦の舞台を経験してきた頼れる男。

2017年度の”降格”の悔しさを知る最後の世代として、今年は何としても1部残留を果たし、”名門復活”への礎を築いてくれることを期待しています。

そして”期待する選手”には、昨季ルーキーながら春先からAチームの試合へ出場し、リーグ第2節の国士舘大戦でスタメンデビューを飾った丸山央人選手(2年・明和県央)を挙げたいと思います。

 

<14番ウィング>

14番WTB 戦力予想

【本命】 福士萌起選手(4年・佐賀工)

【対抗】 阿部竜二選手(3年・黒沢尻工)

【期待】 

続く”14番”。

このポジションの”本命”は、昨季の入替戦で昇格を決定づけるトライを挙げた”エース”福士萌起選手(4年・佐賀工)。

この選手以外にいません。

184cm/100kgという魅力的なサイズを誇り、昨年は『U20日本代表』として”World Rugby U20 Trophy2019”の優勝にも貢献した世代屈指のフィニッシャー。

#ラグビーを止めるな2020プロジェクトへ投稿された動画からも、この選手の屈強なフィジカルとスケールの大きさが存分に伝わってきます。

今季は前述のフォワード編でも書いたように、”No.8”へのコンバートの可能性も残ります。

ただ、いずれのポジションで起用されたとしても、2017年度の入替戦(中央大戦)へ出場したバックス唯一の4年生として、そして何より今季は『副将』として、萬田主将と共にチームを牽引する役割を期待したいですね。

 

そして福士選手の”対抗”と見るのは、阿部竜二選手(3年・黒沢尻工)。

フルバック、センター、ウィングと複数ポジションをこなす”ユーティリティバックス”として、昨季は3試合の先発含むリーグ戦全試合出場とバックスリーの貴重なバックアッパーとして活躍。

福士選手のコンバートが実現すれば、この選手が今季スタメンの座を奪取する可能性は大きいと見ています。

 

<15番フルバック>

15番FB 戦力予想

【本命】 川崎清純選手(3年・盛岡工)

【対抗】 土方直哉選手(2年・仙台育英)

【期待】 山村光優選手(1年・九州国際大付)

 

最後を飾るのはフルバック。

ここは昨季、小出淳矢選手が圧倒的な存在感を放ったポジション。

変幻自在のステップ、ディフェンスを置き去りにする圧巻のスピード。

見る人を魅了するこれらの突出した才能を持ちながら、卒業後、ラグビーの”第一線”から退く決断をされたことが今でも残念でなりません。

「もっとトップレベルで活躍する姿を見たかった」

という想いは、カントーファンならずとも、この選手を知るラグビーファン誰もが思うところでしょう。

本当に素晴らしい選手でした。

 

、、、話は逸れましたが、今季その穴を埋める”筆頭候補”に名が挙がるのは、やはり川崎清純選手(3年・盛岡工)。

1年目では”フルバック”の主力として、そして2年目の昨季は主に”ウィング”としてチームの1部復帰へ大きく貢献。

190cm/100kgと国際規格のサイズを誇り、高2から”高校日本代表候補”に名を連ねると、3年時には『U18日本代表』『セブンズアカデミー』へ選出、そして昨年はユニバーシアード日本代表(セブンズ)として日本の初優勝へ貢献するなど、その活躍はもはや日本国内に止まりません。

ラン、フィジカル、キック全てに優れ、将来の『7人制/15人制日本代表』を担う存在として期待される”大器”。

今季はこの選手がカントーの”最後尾”に君臨する姿を期待したいと思います。

そして”対抗”と見るのは、昨季ジュニア選手権2試合で”15番”を務めるなどルーキーイヤーからBチームで多くのプレータイムを獲得した土方直哉選手(2年・仙台育英)。

守備レンジの広い的確なタックル、そしてディフェンスラインを切り裂くスピードは圧巻です。

そして”期待する選手”に挙げるのは、今年度のルーキー・山村光優選手(1年・九州国際大付)。

高校時代は部員不足のため単独チームを組むことは叶いませんでしたが、合同チームの全国大会「コベルコカップ2019」では”U18九州代表”の主力として3位入賞へ貢献し、大会後には『優秀選手』を受賞。

そしてその活躍が認められ、今度は合同チームの選手にとって憧れの舞台である”U18合同チーム東西対抗戦(通称:もう一つの花園)”へ選出されると、その試合でも、自陣から迎え打つ相手を次々と抜き去るスーパーカウンターを披露。

全国的には無名な存在ながら、このような原石を4年間をかけて大学トップクラスの選手へ育て上げるサイクルこそ、2000年代前半にかけて一時代を築いたカントーが王者たりえた所以。

今年はどのような選手が新たに主力としてリーグ戦へ登場してくるのか。

山村選手含め今後の活躍に注目していきたいですね。

2020年度予想布陣

9 SH
大澤成貴④
(松山聖陵)

12 CTB
芳崎風太③
(関東学院
六浦)

10 SO
三輪悠真③
(尾道)

13 CTB
長尾貴大③
(北条)

11 WTB
萬田開人④
(仙台育英)

15 FB
川崎清純③
(盛岡工)

14 WTB
福士萌起④
(佐賀工)

<フォワード編↓>

【戦力予想2020】関東リーグ戦1部 関東学院大学~FW編~

<新入生情報2021↓>

(最新)【新入生2021】関東学院大学ラグビー部 新入部員と注目選手

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