昨年は6勝1敗で東海、流経大、大東大が並び得失点差で順位が決まるという競った展開となった関東リーグ戦1部。
今年は下位チームも元気な姿を見せており、昨年以上の接戦が期待されます。
既に開幕を迎えてしまいましたが、春夏シーズンの戦績と共に今年の展望を見ていきたいと思います。
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関東大学ラグビー2017リーグ戦1部
大学別春夏シーズン戦績
東海大学
<春シーズン> | ||||
5月7日 | 春季大会 | 東海 | ○67-29● | 早稲田 |
5月13日 | 春季大会 | 東海 | ○31-19● | 明治 |
5月28日 | 春季大会 | 東海 | ●28-31○ | 帝京 |
6月4日 | 春季大会 | 東海 | ○50-22● | 流通経済 |
6月11日 | 招待試合 | 東海 | ○31-19● | 近畿 |
6月18日 | 春季大会 | 東海 | ○24-14● | 大東文化 |
6月24日 | 練習試合 | 東海 | ○47-33● | 専修 |
<夏シーズン> | ||||
8月14日 | 練習試合 | 東海 | △21-21△ | 筑波 |
8月17日 | 練習試合 | 東海 | ●24-35○ | 慶応 |
8月20日 | 練習試合 | 東海 | ○92-14● | 同志社 |
8月24日 | 練習試合 | 東海 | ○52-5● | 早稲田 |
8月27日 | 練習試合 | 東海 | ●19-42○ | 明治 |
8月30日 | 練習試合 | 東海 | ○45-14● | 天理 |
リーグ戦2連覇中、そして大学選手権2年連続準優勝と近年安定した強さを誇る東海大。
今夏の日本代表で圧倒的な存在感を発揮したFB野口主将を筆頭に、同じく日本代表経験者PR三浦選手、CTB鹿尾選手、そして夏に行われたワールドラグビーU20トロフィーを制したU20日本代表で主将を務めたSO眞野選手ら実力者がズラリ。
そこにLOテトゥヒ・ロバーツ選手、No.8デビタ・タタフ選手、WTBアタアタ・モエラキオラ選手ら昨年から主力を張った外国人留学生も健在と、タレントでは他を圧倒する戦力を誇ります。
今年は悲願の日本一へ向けて好位置を確保するためにも、リーグ戦では1位で選手権出場を果たしたいところ。
ただ、春季大会こそ帝京以外には全勝とその強さの片鱗を見せつけましたが、夏合宿では同志社、早稲田、天理には快勝する一方で、筑波とは引分け、さらにこれまで圧倒していた慶応、明治に相次いで敗れるなど脆さも露呈しています。
夏合宿ではリーグ戦勢との対戦はなかったのでリーグ内での現在地は未知数ですが、上位勢との対戦が続くリーグ終盤に向けてどのようにチームを仕上げてくるか、“打倒帝京”の一番手としての意地を見せつけて欲しいと思います。
流通経済大学
<春シーズン> | ||||
5月7日 | 春季大会 | 流通経済 | ●26-52○ | 明治 |
5月14日 | 春季大会 | 流通経済 | ●10-15○ | 早稲田 |
5月28日 | 春季大会 | 流通経済 | ○52-41● | 大東文化 |
6月4日 | 春季大会 | 流通経済 | ●22-50○ | 東海 |
6月18日 | 春季大会 | 流通経済 | ●22-75○ | 帝京 |
<夏シーズン> | ||||
8月23日 | 練習試合 | 流通経済 | ●19-26○ | 京都産業 |
8月25日 | 練習試合 | 流通経済 | ○33-5● | 立命館 |
8月27日 | 練習試合 | 流通経済 | ●28-35○ | 天理 |
昨年はリーグ最終戦で東海大を撃破する番狂わせを演じた流経大。
あの時の鬼気迫る戦いぶりは見ている側にも強烈なインパクトを残してくれました。
しかし、昨年の主力が大幅に卒業し、今年は戦力ダウンが否めません。
春季大会でも後半の大逆転でかろうじて大東大から勝利を挙げた以外は全敗、夏シーズンでも関西勢相手に1勝2敗と昨年までの勢いは鳴りを潜めています。
先々週のリーグ戦開幕節では法政相手に49失点と、攻撃力よりもディフェンスに大きな課題が残ります。
このままではリーグ優勝どころか2位の座も危うい状況。
下位チームとの対戦が続く序盤での取りこぼしを無くしながら、終盤へどこまでチーム力を上げていけるかがカギとなりそうです。
大東文化大学
<春シーズン> | ||||
4月23日 | 春季大会 | 大東文化 | ○27-0● | 早稲田 |
4月29日 | 春季大会 | 大東文化 | ●26-35○ | 帝京 |
5月28日 | 春季大会 | 大東文化 | ●41-52○ | 流通経済 |
6月4日 | 招待試合 | 大東文化 | ○54-31● | 同志社 |
6月11日 | 春季大会 | 大東文化 | ●21-31○ | 明治 |
6月18日 | 春季大会 | 大東文化 | ●14-24○ | 東海 |
<夏シーズン> | ||||
8月16日 | 練習試合 | 大東文化 | ●17-21○ | 早稲田 |
8月23日 | 練習試合 | 大東文化 | ○69-17● | 立命館 |
今年春シーズンから個人的に“台風の目“として期待しているのが大東大。
昨年は6勝1敗ながら得失点差で3位。
大学選手権では最終的に8連覇を達成した帝京に力の差を見せつけられましたが、往年の力強さが随所に垣間見られ、“モスグリーン旋風復活”を大いに印象づけてくれました。
大学界No.1の呼び声高かったSH小山選手、SO川向選手のハーフバック団、そして破壊力抜群のWTBサウマキ選手、FB大道選手らビッグネームは卒業しましたが、フォワード陣は去年の主力が殆ど残り春夏シーズンでも他大学を圧倒する力強さを見せています。
“狂気のタックラー”河野主将率いる“新生モスグリーン軍団”。
真の復活は間近か。
中央大学
<春シーズン> | ||||
5月20日 | 練習試合 | 中央 | ●28-44○ | 専修 |
5月28日 | 練習試合 | 中央 | ○43-38● | 青山学院 |
6月4日 | 練習試合 | 中央 | ●10-54○ | 関東学院 |
6月11日 | 招待試合 | 中央 | ●26-31○ | 朝日 |
6月18日 | 練習試合 | 中央 | ●7-35○ | 慶応 |
7月1日 | 定期戦 | 中央 | ○111-5● | 甲南 |
<夏シーズン> | ||||
8月19日 | 練習試合 | 中央 | ○28-21● | 近畿 |
8月21日 | 練習試合 | 中央 | ○49-19● | 立正 |
8月24日 | 練習試合 | 中央 | ●28-43○ | 関西学院 |
8月26日 | 練習試合 | 中央 | ●7-73○ | 京都産業 |
昨年4年生を中心とした”丸刈り旋風”で4位と躍進した中央大。
今年もさらなる飛躍が期待されましたが、春先に部員の麻疹感染により春季大会を全試合欠場。
全体練習も約1ヶ月間自粛と他チームと比べ出遅れた感は否めません。
春夏の練習試合でも各リーグ中堅校相手に苦戦が続いており、今季は苦しい戦いを強いられそうな気配です。
毎年ビッグネームはいないながら、まとまりのあるチームに仕上げてくる同校。
昨年以上の成績を残すためには有力部員が多く入部したという1年生の底上げが必要不可欠です。
拓殖大学
<春シーズン> | ||||
4月30日 | 春季大会 | 拓殖 | ●26-30○ | 関東学院 |
5月8日 | 春季大会 | 拓殖 | ●55-57○ | 慶応 |
5月21日 | 春季大会 | 拓殖 | ○46-33● | 青山学院 |
6月4日 | 春季大会 | 拓殖 | ○55-40● | 筑波 |
6月11日 | オープン戦 | 拓殖 | ○47-21● | 立正 |
6月17日 | オープン戦 | 拓殖 | ●19-78○ | ホンダ |
<夏シーズン> | ||||
8月20日 | 練習試合 | 拓殖 | ●14-45○ | 立命館 |
8月26日 | 練習試合 | 拓殖 | ●31-51○ | 関西学院 |
近年躍進著しい拓殖大。
その躍進を支えるのは外国人留学生を筆頭とする強力フォワード陣です。
現在、今年度主将を務めるLOラバメイ・セントビーズ選手が負傷離脱中のため、周りの選手がいかにその穴を埋め、主将復帰まで好位置をキープできるかが今年のキーとなって来るでしょう。
関東学院大学
<春シーズン> | ||||
4月30日 | 春季大会 | 関東学院 | ○30-26● | 拓殖 |
5月7日 | 春季大会 | 関東学院 | ○29-20● | 青山学院 |
5月14日 | 練習試合 | 関東学院 | ●21-26○ | 明治学院 |
5月21日 | 春季大会 | 関東学院 | ●24-49○ | 慶応 |
5月28日 | 春季大会 | 関東学院 | ●12-38○ | 筑波 |
6月4日 | 練習試合 | 関東学院 | ○54-10● | 中央 |
6月18日 | 練習試合 | 関東学院 | ●36-38○ | 専修 |
6月24日 | 招待試合 | 関東学院 | ○38-33● | 関西学院 |
7月1日 | 練習試合 | 関東学院 | ○51-26● | 山梨学院 |
<夏シーズン> | ||||
8月20日 | 練習試合 | 関東学院 | ○43-40● | 摂南 |
8月21日 | 練習試合 | 関東学院 | ●12-26○ | 近畿 |
8月22日 | 練習試合 | 関東学院 | ●26-31○ | 青山学院 |
8月23日 | 練習試合 | 関東学院 | ○45-21● | 九州共立 |
8月24日 | 練習試合 | 関東学院 | ●29-33○ | 中京 |
8月25日 | 練習試合 | 関東学院 | ●27-50○ | 関西学院 |
9月3日 | 練習試合 | 関東学院 | ●14-72○ | 慶応 |
10年連続大学選手権決勝進出など栄華を誇ったのも今は昔。
象徴だったスカイブルーのジャージを捨て、昨年から大学カラーでもあるグリーンのジャージに一新。
全盛期を知る名だたるOBの強力サポートの下、名門復活を期します。
今季のチームもWTB佐々木主将、小出選手らバックス陣に好ランナーが揃うため、その決定力を生かすためには他大学に比べ小柄なフォワードがどこまで体を張っていいボールを供給できるかがチーム浮沈のカギを握ります。
また、リーグ戦前の最終調整となった慶応との練習試合でも72失点を喫したように、カントー伝統のディフェンスの整備も上位躍進には不可欠。
今年4年目になる榎本淳平ヘッドコーチの手腕にも注目です。
法政大学
<春シーズン> | ||||
4月29日 | 春季大会 | 法政 | ○33-29● | 日本 |
5月7日 | 練習試合 | 法政 | ●14-43○ | 筑波 |
5月14日 | 定期戦 | 法政 | ●31-36○ | 関西 |
5月21日 | 春季大会 | 法政 | ○102-7● | 成蹊 |
5月28日 | 春季大会 | 法政 | ○80-7● | 山梨学院 |
6月4日 | 春季大会 | 法政 | ○52-29● | 日本体育 |
6月11日 | 春季大会 | 法政 | ○71-14● | 立教 |
6月18日 | 招待試合 | 法政 | ●52-61○ | 立命館 |
<夏シーズン> | ||||
8月14日 | 練習試合 | 法政 | ●33-54○ | 同志社 |
8月21日 | 練習試合 | 法政 | ○38-14● | 大阪体育 |
昨年7位で入れ替え戦に回る屈辱を味わった法政大。
リーグ戦最多13回の優勝を誇るチームがこの位置にいていいわけがありません。
凋落の原因はフォワードの弱体化。
今年はそこにメスを入れるべく、フォワードコーチだった島津氏が監督に就任し、セットプレー強化に着手してきました。
春夏シーズンでもセットプレーで健闘するなど、その効果は徐々に表れてきています。
元々、“法政”の名の下に集まってくるメンバーは多士済々。
特にバックス陣にはFB中井選手、萩原選手ら好ランナーが揃い、新入部員もFL吉永選手(東福岡)を中心に明治、帝京に引けをとらないほどの豪華なメンバーが続々入部しています。
タレント力、爆発力はリーグ戦随一なだけにフォワードの奮闘に期待がかかります。
大学選手権でオレンジ軍団の雄姿を見る事が出来るのか。
今季リーグ戦最大の注目ポイントです。
日本大学
<春シーズン> | ||||
4月9日 | オープン戦 | 日本 | ○31-5● | 専修 |
4月23日 | オープン戦 | 日本 | ○73-5● | 玉川 |
4月29日 | 春季大会 | 日本 | ●29-33○ | 法政 |
5月7日 | 春季大会 | 日本 | ●26-31○ | 日本体育 |
5月13日 | 春季大会 | 日本 | ○22-14● | 山梨学院 |
5月28日 | 春季大会 | 日本 | ○63-7● | 成蹊 |
6月4日 | 春季大会 | 日本 | ○45-36● | 立教 |
6月11日 | オープン戦 | 日本 | ●19-61○ | 京都産業 |
6月18日 | オープン戦 | 日本 | ●12-19○ | 国学院 |
6月24日 | オープン戦 | 日本 | ●12-61○ | 筑波 |
7月2日 | オープン戦 | 日本 | ○43-21● | 立正 |
<夏シーズン> | ||||
8月17日 | 練習試合 | 日本 | ●24-27○ | 大阪体育 |
8月19日 | 練習試合 | 日本 | ●21-43○ | 九州共立 |
8月21日 | 練習試合 | 日本 | ●26-68○ | 関西学院 |
8月23日 | 練習試合 | 日本 | ●19-33○ | 関西学院 |
8月25日 | 練習試合 | 日本 | ●14-24○ | 近畿 |
8月26日 | 練習試合 | 日本 | ○75-33● | 延世 |
昨シーズンはリーグ戦全敗ながら入替え戦で勝利し辛くも1部残留を果たした日大。
昨季の中位、下位チーム含め他校が元気な姿を見せているだけに、今季も厳しい戦いを強いられそうです。
順位予想
1位 | 東海 |
2位 | 大東文化 |
3位 | 流通経済 |
4位 | 法政 |
5位 | 関東学院 |
6位 | 中央 |
7位 | 拓殖 |
8位 | 日本 |
優勝はやはり東海大になると予想します。
夏合宿では苦戦が続いたとはいえ、フルメンバーが揃った時の破壊力はリーグ戦では頭一つ抜けています。
対抗馬と目される大東大は試合ごとに散見されるムラをなくし、東海戦にピークを持って行く事。
そして、強力フォワード陣が東海相手に互角以上に渡り合う事が、1995年以来遠ざかる優勝へのカギとなるでしょう。
運命の直接対決は11月18日(土)。
今からワクワクしますね。
そして、3位には総合力で優位に立つ流経大、4位は今季の躍進を期待して法政を入れたいと思います。
4位までが大学選手権出場を確保するサバイバルマッチ。
東海が頭一つ抜けているとは言え、今年は2位以下のチームが混戦状態と序盤戦から楽しみなカードが目白押しです。
帝京と別ヤマのシードを獲得するのはどこのチームになるのか!?
リーグ戦からも目が離せません。
リーグ戦日程はこちら⇒【秋シーズン日程決定!①】関東大学ラグビー2017 対抗戦A・リーグ戦1部 試合日程