2020年度シーズン関東リーグ戦第4節(10/31&11/3)注目試合のゲームレビューをお伝えしていきます。

<出場メンバーと見どころ↓>

【第4節出場選手&見どころ】関東リーグ戦 日大vs法政/大東大vs関東

第4節対戦表

10/31
11:30日本大○35-22法政大秩父宮有料
14:00東海大〇85-0専修大秩父宮有料
11/3
11:30大東大〇31-26関学大駒沢有料
14:00流経大〇64ー7中央大駒沢有料

日本大 〇35-22 法政大

ハイライト

ゲームレビュー

法政は前半から日大へ真っ向勝負を挑み、競った展開に持ち込むことはできたものの、後半、PRシオネ・ハラシリ選手(3年)が投入され、フォワードの留学生が2人となったあたりから徐々に試合を支配されていったように感じます。

ただ試合全体で見ると、ペナルティからの鮮やかな速攻や、優位に組めたスクラムやラインアウトモールなど、前年度2位校相手でも見せ場は多く作ることができていた。

その部分は力負けの印象が強かった昨年との大きな違い。

確実に底力はついてきています。

この敗戦で対戦成績は1勝3敗となり、選手権出場の3位以内は現実的に厳しくなったことは事実。

ただ、可能性は0ではありません。

残り3試合。

最後まで”法政プライド”を貫く戦いを見せてほしいと思います。

 

一方の日大

ここまで後半終盤になってようやくエンジンがかかってくるという試合が続いていましたが、この日は前半から攻守両面で殆ど隙がなく、この試合へ臨む高いモチベーションが窺える内容でした。

中でも目を引いたのは、攻めに転じた際のチームとしての”集中力”。

法政に前半17分、そして後半32分にトライを奪われるも、その直後のキックオフから凄まじい集中力を見せ即座にトライを奪い返した猛攻は見事でした。

法政に連続得点を与えれば一気に流れが変わるという局面だっただけに、試合の流れを敏感に察知し、ここぞという場面で集中力を高めしっかり取り切れるあたりは、やはり並のチームではありません。

この実力は本物でしょう。

次戦はいよいよ流経大との全勝対決。

強力フォワードを要するチーム同士、がっぷり四つの肉弾戦を期待したいと思います。

 

<私的MOM>

前川李欄選手(日大1年・目黒学院)

チームの心臓部を担うパスワークと高精度のプレースキック。もはやルーキーとは思えない。

根塚洸雅選手(法大4年・東海大仰星)

2本のトライに加えチームの危機を救うタックル。主将としてプレーと背中でチームを牽引。

 

大東文化大 〇31-26 関東学院大

ゲームレビュー

カントーはこの試合でも開始早々に失点をするという悪い流れを断ち切ることが出来ませんでした。

ただ、その失点から一気に崩れることはなく、最大23点あった点差をラスト15分で5点差まで追いついた奮闘は見事でした。

その一番の要因は、この試合でも大東大を圧倒した”スクラム”。

これまで東海大や流経大などトップクラスの強豪校相手にも有利に組んできたように、もはや”新生カントー”の代名詞に位置づけられるほど、今季リーグ戦で猛威を奮っています。

さらに、

この試合3トライとピッチを縦横無尽に暴れ回った⑪福士萌起選手(4年・佐賀工)、

右脚をテーピングでガチガチに固定しながらも、後半途中出場からリズムを生み出した㉒立川大輝選手(1年・佐賀工)、

そしてリーグデビュー戦で早速好タックルを連発した165cmの”小兵フランカー”⑳宮上凜選手(1年・佐賀工)など、

個としても多く見せ場を作ってくれました。

ラックからの球出しが安定せずアタックラインのスピードが失われていた点、

フリーキックをそのままタッチへ出してしまったプレー、

そして被トライ後のキックオフでのダイレクトなど、

細かいミスが散見される部分はまだまだ修正が必要ですが、3年ぶりとなるリーグ戦勝利はもうすぐそこまで来ていることは間違いありません。

この試合で経験した悔しさを、是非次戦にぶつけてくれることを期待したいと思います。

 

一方の大東大は、苦しんだ末にようやく今季初勝利を手にしました。

フォワードの要でもある⑧ヴニランギ選手の一発レッドで苦しい状況に追い込まれ、14分にも及ぶ長いロスタイムを耐え切っての勝利。

その喜びもひとしおでしょう。

個人的にここまで大東大の”元気のなさ”を危惧してきましたが、この試合は開幕戦以来の復帰となった⑮鈴木匠副将(4年・札幌山の手)を中心に、チームとして高い集中力と結束が感じられるような内容でした。

この勝利を次節から続く上位校との戦いに繋げることが出来るか。

苦戦の続くスクラムの立て直しと、大黒柱SH南昂伸主将(4年・御所実)の早期復帰が待たれます。

 

<私的MOM>

泉壮典選手(大東大3年・御所実)

リーグ戦初出場。チームを鼓舞し続けたタックルと試合を決めた渾身のジャッカル。

福士萌起選手(関東学大4年・佐賀工)

ボールを持てば確実にゲイン。獅子奮迅の活躍で自身リーグ戦初のハットトリック達成。

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