初めに

この度の台風19号で被害に遭われた皆様へ心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

一日も早く皆様が平穏な日常を取り戻せますよう心からお祈り致します。

 

そして、苦難の中、この日の開催を決断されたワールドラグビーと大会組織委の方々、この試合の開催に向け奔走して下さった協会関係者、運営スタッフ、ボランティアの皆様へ心から感謝の意を表します。

あなた方の尽力無くしてこの試合は成立せず、この日の歓喜と感動は生まれようもありませんでした。

その場に立ち会うことができた人間の一人として、この場を借りて心より御礼申し上げます。

 

歓喜ここに極まれり!

10月13日(日)19:45 @日産スタジアム

日本 ○28-21 スコットランド

観衆67,666

2019年10月13日。

日本ラグビーの歴史が変わった日。

この瞬間に立ち会えたことは、きっと生涯忘れる事はないでしょう。

日本初、アジア初のワールドカップ。

アイルランド、スコットランドらティア1勢を連破し、4戦全勝でベスト8進出。

自分が生きているうちにこんな日が来ることも、そこに自分が立ち会うという事も、数年前までは想像すらできませんでした。

スタジアム中、そして日本全国のラグビーファンが待ち望んだ瞬間。

その感動は言葉では到底表せるものではありません。

歓喜ここに極まれり。

ラグビーに出会い、ラグビーを好きになれた人生を心から誇りに思えました。

 

スコットランド戦採点と寸評

一夜明けてもあの興奮が蘇ってきては感極まりそうになるため、試合内容についてはここでは深く触れないでおきます。

ただ選手たちへコメントはしたい。

という事で、サモア戦に続き、この試合でも採点と寸評形式で私なりに全選手へのコメントを載せていきたいと思います。

※採点は10点満点。平均は6点。

採点は私の独断と偏見です。(敬称略)

【採点・寸評】

1  稲垣啓太 9.5点

代表7年目にして意外にもトライは初

笑わない男が歓喜の中心で一瞬見せた(気がした)顔のほころび

次の試合では是非笑顔を見せてほしい

初トライおめでとう!

2  堀江翔太 9.5点

この選手の落ち着きがチームへもたらす安心感は計り知れない

よくぞこのワールドカップへピークを持ってきてくれた

試合後のインタビューもいつも通り淡々

南アに勝って是非泣いてる姿が見たい

3  具智元 9.0点

前半21分失意の負傷交代

『大丈夫。やれる。』

と、何度もスクラムへ戻ろうとした姿に胸を打たれた

南ア戦ではあなたのスクラムが必要だ

4  トンプソン ルーク 9.5点

38歳の身体を押してフル出場

タックル回数18回はチーム最多

輝くおじさんの星

いざ集大成の南ア戦へ

5  ジェームス・ムーア 9.0点

攻守の切り替え後に何度もチームを救ったタックル

献身と努力の男

もはやチームに欠かせない

6  リーチ マイケル 9.5点(Player of the Match)

体力の続く限り走り浴びせ続けたタックル

この試合のテーマは

『台風で被災された方へ勇気を』

それが言葉だけであればここまで体を張る事はできない

ジャパンの主将はやはりあなただ

7  ピーター・ラブスカフニ 9.0点

果敢なタックルとボールキャリーでこの日もチームに勇気を与えた

準々決勝は母国との対戦

南ア生まれの生粋のリーダーへ”桜のジャージ”を託したい

8  姫野和樹 9.5点

この日も魂のジャッカルと強力な突進で魅了

乱闘時も真っ先に駆け付ける男気

「マフィ不在」の声はもう聞こえてこない

インタビューの受け答えも含め主将の器

9  流 大 9.0点

”ポゼッションラグビー”の申し子

クレバーなボール捌きで予選プール全試合を駆け抜けた

スクラムハーフ論争はもはや不要

南ア戦でもリズムを作り出せ

10  田村優 9.5点

まさか1人で4試合を戦い抜けるとは思っていなかった

試合を追うたびにどんどん好きになる

ジャパンに君臨する誇り高きキング

あなたに全てを託す

11  福岡堅樹 9.5点

松島への魂のオフロードパスに鳥肌

自身も2トライと完全復調

南ア撃破で最後のワールドカップに花道を

12 中村亮土 9.5点

低く刺さるタックルは今や世界クラス

尽きないフィットネスと折れないメンタル

ジャパンのセンターを体現する男

13 ラファエレ ティモシー 9.0点

福岡へ繋いだ秀逸のグラバーキック

中村と紡ぐセンターラインは強固

しつこいディフェンスで敵キーマンFBスチュアート・ホッグに仕事をさせず

14 松島幸太朗 9.5点

福岡の執念を繋いだ見事なトライ

通算5トライはランキングトップ

試合最終盤は9人目のフォワードとして密集内でも体を張った

まさに獅子奮迅の活躍

15 ウィリアム・トゥポウ 9.0点

完璧なコース取り、ステップ、オフロードで芸樹的トライを演出

冷静なカバーリングでも精細を欠いたロシア戦の印象を払拭

もっとフィジカルの強さを見たい

16 坂手淳史 8.5点

密集サイドでのディフェンスで奮闘

堀江のバックアッパーの役割を全う

17 中島イシレリ 9.0点

ヴァルとのコンビプレーはは秀逸

インパクトプレーヤーとして必要不可欠な存在

18 ヴァルアサエリ愛 9.0点

合計60分のプレーでフル出場できる力を証明

具退場後もスクラムの安定をもたらせた

19 ヘル ウヴェ 8.5点

密集内で再三ボールへの絡みを見せた

20 ツイ ヘンドリック 8.5点

リーチを休ませる役割として貴重なバックアッパー

21 田中史朗 9.0点

この日も冷静にクローザーの役割を全う

22 松田力也 9.0点

スピードとパスワークをもっと見たい

23 山中亮平 9.0点

この日も強気なランを披露

ディフェンスでもしっかり体を張った

24 日産スタジアムの観客 9.5点

67,666人と日本代表戦史上最多の観客動員を記録。

6万人が歌う君が代、耳をつんざく大歓声、地響きのような日本コール。

そこにいた誰もが声が枯れるまで声援を送り、スコットランドに対して『完全アウェイ状態』を作り出した。

世界よこれがホスト国の底力だ。

 

そして、印象的だったのは、この日J-Sportsの番組でゲスト出演をしていた布巻峻介選手(パナソニック)。

最終合宿に参加しながらも、大会直前に最終メンバーから外れ、悔しい思いをした男だ。

そんな彼が試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、思わず中継席を立ちグラウンドへ飛び出したと言う。

次に映し出された画面には、ビシッと決めたスーツを気にするでもなく、泥だらけの男たちと抱擁し共に泣く姿。

そこには人が持つ凡庸さなど微塵も感じられなかった。

メンバーに選ばれなかった選手、そして試合に出ていない選手が、味方のトライに喜びの輪を作り、試合に勝って共に泣く姿。

これが『One Team』。

これが私たちの誇りだ。

 

スコットランドにも敬意を

28-7となってからの35分間、本気になったスコットランドはジャパンに容赦なく襲い掛かった。

強くて早くて、とにかく怖い。

世界レベルのスピードとパワーを披露し続けた。

ただその一方で、荒れたプレーもチラホラ見られるようになった。

それはスタンドでも同様。

後ろに座っていた陽気なスコットランド人の口調も、時間が経過するにつれ冷静さを失い、荒々しいものに変わっていた。

何度椅子を蹴られたか知れない。

もちろん、それらは褒められたものではない。

 

だけど、敗戦後。

タウンゼント監督、ゲーム主将を務めたレイドローは、潔く完敗を認め、失意の中でも日本を賞賛する言葉を忘れなかった。

そして荒れていたサポーターたちもこの姿。

 

子供たちに対してだけではない。

私に対しても、

「おめでとう!」

「ジャパン素晴らしいチームだった!」

「南アフリカにも勝てる!」

蹴られていたことも忘れて、なんか嬉しくなってしまった。

 

これがティア1の懐の深さなのだろう。

ラグビーは勝ち負けだけのスポーツではない。

今回、彼らは私たちへラグビーの楽しみ方、ファンとしての心の在り方を教えてくれた。

スコットランドという国とチームへ、そして敗戦後の円陣で涙を流した闘将レイドローにも心から敬意を表したい。

 

夢の舞台へ

いよいよ次の舞台は準々決勝。

ここからは未知の世界への挑戦だ。

対するは南アフリカ

相手にとって不足などあるはずもない。

今大会直前のテストマッチで完勝したことで、南アにとっては既に2015年のリベンジは達成済み。

それは逆にジャパンから見ると、『追われる立場』から『追う立場』へ心の立ち位置が変わったという事。

もはや失うものは何もない。

あの歓喜を再び。

決戦の舞台は10月20日@東京スタジアム。

この日以上の声援を送りましょう!

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