昨季、関西リーグで4戦全敗の6位に終わった摂南大学。
A昇格2年目も厳しい戦いを強いられる結果となったが、関学大、立命大からそれぞれ30得点以上を奪うなど、その攻撃力は上位勢相手でも十分通用することを証明して見せた。
大学のバックアップを受けグラウンド&部室棟など上位進出へ向け設備面が充実していく中、今季ターゲットと定めるのは2009年度以来の全国復帰。
果たして今年はどのようなメンバーが新戦力として加入したのか。
新入生の顔ぶれと注目選手をポジション別に見ていきたい。
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2021年度新入部員一覧
PO | 氏名 | 出身校 | サイズ | 代表歴 |
---|---|---|---|---|
PR | 下大迫陽斗 | 天理 | 164/85 | |
PR | 昇 幹太 | 天理 | 171/90 | |
PR | 米田悠海 | 関大北陽 | 175/100 | |
PR | 梁 起繁 | 大阪朝鮮 | 177/100 | |
HO | 岡本拓也 | 玉島 | 176/95 | |
HO | 片松寛太 | 弓削商船 | 182/95 | |
HO | 小堀真吾 | 京都成章 | 170/81 | |
HO | 中村勝英 | 京都工学院 | 170/90 | |
LO | 大野拓也 | 興国 | 180/90 | |
LO | 住 隼仁 | 高知中央 | 183/90 | |
LO | 田中翔馬 | 城南 | 180/90 | |
LO | 武藤彩冬 | 奈良朱雀 | 182/108 | |
FL | 出原 禅 | 天理 | 165/70 | |
FL | 角谷宏大 | 常翔学園 | 176/85 | |
FL | 加覧和成 | 大産大附 | 175/90 | |
FL | 河野秀太郎 | 報徳学園 | 178/80 | |
FL | 東野和哉 | 東海大仰星 | 172/87 | |
SH | 大津直人 | 常翔啓光 | 168/75 | |
SH | 佐藤侃太 | 常翔啓光 | 162/60 | |
SH | 坪内太一 | ロトルア ボーイズ | 168/70 | |
SH | 松下宇宙 | 日本航空 石川 | 170/65 | |
SO | 片岡聖磨 | 大阪桐蔭 | 172/81 | |
CTB | 池田翔太 | 常翔学園 | 176/85 | |
CTB | 嶋本大賀 | 大産大附 | 175/78 | |
CTB | 中村太遥 | 創志学園 | 170/95 | |
WTB | 木村大起 | 明石城西 | 175/81 | |
FB | 小畑美嵐 | 淀川工科 | 180/72 | |
FB | 木田匡哉 | 常翔啓光 | 175/75 | |
FB | サポイ ヴィリアミ | 開志国際 | 185/90 | |
FB | 鈴木尊就 | 常翔学園 | 175/75 | |
FB | 長谷川舜一 | 東海大福岡 | 173/80 | |
FB | 水戸部駿季 | 京都成章 | 171/70 |
(情報元:摂南大学ラグビー部HP)
今年新たに加入したのは32名。
近畿地区の強豪校を中心に、楽しみなメンバーが名を連ねている。
ポジション別注目選手
ここからは注目選手をポジション別に見ていきたい。
フォワード(FW)
フロントロー(PR/HO)
摂南のスクラムを支えるフロントローには、
・部員数38人で『花園ベスト4』という快挙を達成した大阪朝高”不動の①番”梁起繁選手(大阪朝鮮)
・”奈良の名門”天理で①番と③番を務めた下大迫陽斗選手&昇 幹太選手(天理)
・岡山の強豪玉島で1年時からフォワードの中核を担い、昨年は主将としてチームを3季連続の花園出場へと導いたHO岡本拓也選手(玉島)
・大産大附と共に大阪の”第2勢力”を形成する関大北陽の副将・PR米田悠海選手(関大北陽)
など楽しみなメンバーが顔を揃えた。
このポジションはPR1小井田幸彌選手(摂津)、HO保手濱大地選手(常翔学園)、PR3木屋暁貴選手(洛北)ら主力の多くが卒業しただけに、今季は世代交代が求められる年。
この中から1年目からAチームへ絡んでくる選手が出てくるか。
大学ラグビーでは珍しい高専高校からの”挑戦者”片松寛太選手(弓削商船)の成長も含め、楽しみにしていきたい。
セカンドロー(LO)
このポジションの注目は、興國の大野拓也選手。
”激戦区”大阪の高校のため全国にはなかなか縁がなかったものの、この選手の卓越したボディバランス、強力なハンドオフ、そして前への推進力は一級品。
『#ラグビーを止めるな2020』プロジェクトへ投稿された動画からも、その凄みは十分に伝わってくる。
興國高校ラグビー部3年生
大野拓也 LO
常に前に出るという意志しかない!
何故かあいつはよく抜ける!というタイプの選手。笑
それは強いからですね!
推進力はハンパないです!オフロード、ダブルアクションも得意技!offensiveLO!
今後の活躍に期待!#ラグビーを止めるな2020 pic.twitter.com/tpaf90aqY3— 伊藤 矢一 (@yaichi11081) May 14, 2020
Aリーグを舞台にその才能がどこまで伸びていくのか。
非常に楽しみだ。
バックロー(FL/No.8)
このポジションには、
・2年時にはウィングとして花園で1試合4トライを記録するなど、スピード・ステップワークに加え、フィジカルと機動力も兼ね備える攻撃的FL河野秀太郎選手(報徳学園)
【第99回 #全国高校ラグビー大会 1回戦】#報徳学園 (兵庫) 80-0 #山形中央(山形)
前半30分左への展開から最後は #河野秀太郎 選手がディフェンスを交わしてトライ🔥
J SPORTS 1 で生中継&J SPORTSオンデマンドでLIVE配信中🌟
👉https://t.co/8R8WMawtTr#花園 #高校ラグビー #rugbyjp pic.twitter.com/wC02ae0o8O— J SPORTS🏉ラグビー公式 (@jsports_rugby) December 28, 2019
・165cmのサイズながら名門・天理のレギュラーとして活躍し、花園の近畿ブロック決勝(vs報徳)ではチーム唯一のトライを記録した出原 禅選手(天理)
・昨冬花園1回戦日川戦で常翔の⑦番を背負った角谷宏大選手(常翔学園)
・大阪桐蔭との花園府予選決勝で仰星の⑥番を背負った東野和哉選手(東海大仰星)
など、全国トップクラスの強豪校で活躍してきた逸材がこぞって加入。
このバックローは昨季共同主将を務めた”大黒柱”春山右京選手(報徳学園)が抜けたものの、登録人数”21人”を誇るフォワードの最激戦区。
彼らの加入はただでさえハイレベルなポジション争いを、さらに一段上のものにしてくれそうだ。
バックス(BK)
続いてはバックス。
ハーフバック(SH/SO)
このハーフバックでは、SH大津直人選手とSH佐藤侃太選手(共に常翔啓光)を注目に挙げたい。
かつて戦後初となる4連覇の偉業を達成した啓光学園。
私の兄の母校でもあるこの高校は、2007年に着手した進学校化の影響で2008年度を最後に全国から姿を消し、部員数減少が進んだ2019年度は単独チームとして予選へ出場できないまでにチーム状態は落ち込んだ。
その真っ只中を経験してきた彼らの世代は、どんな苦しい状況におかれても決して腐らず、ラグビーに真摯に取り組むかたわら部員を勧誘し続けた。
その結果、新入生9名を迎え部員数20名に達した昨年は、2年ぶりに単独チームとして花園予選へ出場を果たし、見事1勝を達成。
伝統は途絶えることなく継承された。
そして、チームにいたわずか6人の3年生のうち、FB木田匡哉選手含む3人が大学でも第一線でラグビーを継続することを選択。
近年この高校名を大学で見ることが少なくなってきた中で、この選択は正直胸が熱くなる。
困難な状況を乗り越えてきた彼らが、新たなステージでどのように成長を遂げていくのか。
ここからの4年間を応援していきたい。
センター(CTB)
このポジションの注目は、やはり池田翔太選手(常翔学園)。
中学時代は大阪府スクール選抜の主力として全国ジュニア大会で活躍すると、高校では2年生で名門のレギュラーポジションを獲得。
高いハンドリングスキルに加え、スピードとフィジカルも兼ね備えるセンターとして、2019年度の花園では岡野喬吾選手(同志社大2年)と共に強力なセンターコンビを形成。
花園ベスト4進出へ大きく貢献した。
摂南にはテビタ・タイ選手(4年)、ツイドラキ・ヴィリアミ(4年)、東将吾選手(3年・芦屋学園)ら個で局面を打開できるセンターが名を連ねるが、この選手の実力であれば早々にAチームへ絡んでくる可能性は十分。
1年目からピッチで暴れ回る姿を期待したい。
バックスリー(WTB/FB)
ラストを飾るバックスリー。
このポジションにも、
・鋭いライン参加で幾度も相手ディフェンスラインを切り裂き、開志国際を初の花園出場へと導いたサポイ・ヴィリアミ選手(開志国際)
・昨冬花園2回戦(vs鹿児島実)では”常翔の⑦番”を背負い出場を果たした鈴木尊就選手(常翔学園)
・福岡の”強豪”東海大福岡の主将兼エース長谷川舜一選手(東海大福岡)
など多士済々なタレントが顔を揃えた。
いずれも将来の摂南バックスを担いうる選手たち。
WTB前薗斗真選手(2年・東海大仰星)、WTB勝又朋幸(4年・常翔学園)、熊倉拓海選手(4年・神戸科技)、FB大藏脩平(4年・京都工学院)らが割拠するバックスリーで、1年目から頭角を現わしてくれることを期待したい。
関西リーグの視聴方法について
今年の関西Aリーグも”J SPORTSオンデマンド”が、開幕節から最終節まで全試合を配信してくれます。
摂南大戦の配信スケジュール
<11月7日(日)>
11:35~:摂南大 vs 関西大Live
<11月21日(日)>
11:35~:近畿大 vs 摂南大 Live
<11月28日(日)>
13:50~:摂南大 vs 立命館大 Live
※月額1,980円で見放題
<関西Aリーグ試合結果速報>
【結果速報】大学ラグビー2021 関西大学Aリーグ 日程と順位表
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