過去5年で4度のリーグ優勝に輝くなど、『リーグ戦の雄』として君臨する東海大学。
しかし日本一への道は険しく、世代屈指のリーダー・真野泰地主将が率いた昨季も、7戦全勝でリーグ王者に輝きながら、大学選手権では明治の厚い壁に阻まれ準決勝敗退。
未だ無冠の状態が続きます。
悲願奪取を目論む新シーズンへ。
今年はどのようなメンバーが加入したのか。
新入部員の顔ぶれを見ていきたいと思います。
<新入生情報2021↓>
2020年度新入部員一覧
PO | 氏名 | 出身校 | サイズ | 代表歴 |
---|---|---|---|---|
PR | 安藤良太 | 東海大相模 | 178/100 | |
PR | 佐藤颯人 | 大分東明 | 172/110 | |
PR | 高橋 凜 | 東海大仰星 | 175/100 | 代表候補 |
PR | 玉木皓盛 | 東福岡 | 177/102 | |
PR | 細川大介 | 黒沢尻北 | 179/100 | |
PR | 松井龍司 | 東海大相模 | 167/108 | |
PR | 真利香之輔 | 桐蔭学園 | 172/100 | |
PR | 森下竜次 | 鹿児島実 | 180/100 | |
PR | 姚 優 | 保善 | 187/117 | |
HO | 内舘修蔵 | 専大松戸 | 170/94 | |
HO | 奥田玲大 | 京都工学院 | 170/94 | |
HO | 勝本礼雄 | 東海大相模 | 171/95 | |
HO | 下江康輔 | 東福岡 | 171/91 | |
LO | アフ・オフィナ | 東海大福岡 | 185/100 | 高校代表 |
LO | 池田智茅 | 東海大相模 | 182/89 | |
LO | 朴 淳宇 | 大阪朝鮮 | 182/97 | |
LO | 細川翔永 | 黒沢尻北 | 182/93 | |
LO | 山口真之介 | 松山聖陵 | 180/98 | |
FL No.8 | 小野寺健太 | 宮古 | 173/83 | |
FL No.8 | 菊池朝海 | 向上 | 173/95 | |
FL | 佐々木浩祐 | 札幌山の手 | 176/94 | |
FL No.8 | 椎名耀二 | 幕張総合 | 179/83 | |
FL No.8 | 許 懐恩 | 淡江 | 183/100 | |
FL No.8 | 白井僚真 | 清水南 | 178/94 | |
FL No.8 | 藤原大志 | 尾道 | 170/84 | |
FL No.8 | 弓部蒼生 | 石見智翠館 | 171/95 | |
FL No.8 | 吉田統弥 | 九州学院 | 170/85 | |
FL No.8 | 若山英弘 | 東海大相模 | 175/78 | |
SH | 梅本晴矢 | 幕張総合 | 165/72 | |
SH | 関 大介 | 東海大相模 | 166/66 | |
SH | 竹田怜央 | 東海大仰星 | 170/74 | |
SO | 武藤ゆらぎ | 東海大仰星 | 170/75 | |
SO | 本山嵐士 | 長崎北陽台 | 175/75 | |
CTB | 小倉 空 | 四日市工 | 176/93 | |
CTB | 落合悠星 | 京都工学院 | 173/90 | |
CTB | 柏原昌太 | 東海大相模 | 174/81 | |
CTB | 小池隆真 | 東海大甲府 | 171/93 | |
CTB | 手島 錦 | 東農大二 | 175/83 | |
CTB | 何松健太郎 | 東海大仰星 | 178/90 | 代表候補 |
CTB | ポロメア・カタ | 東海大福岡 | 178/100 | 高校代表 |
WTB | 今井惇平 | 茗渓学園 | 169/73 | |
WTB | 上村悠次郎 | 筑紫 | 173/75 | |
WTB | 川久保彪我 | 長崎北 | 168/78 | |
WTB | 栗崎弘樹 | 東海大相模 | 177/85 | |
FB | 谷口宜顕 | 東海大仰星 | 172/82 | U17代表 高校代表 |
FB | 田中 挑 | 東農大二 | 176/68 | |
FB WTB | 入駒亮太 | ロトルア ボーイズ | 175/76 |
(情報元: 東海大学体育会ラグビー部HP)
総勢47名が新たに加入。
この人数は、リーグ戦のみならず対抗戦グループ&関西リーグも含めて最多の数。※2位は天理大の41名。
45名が入部した昨年に続き、今年も圧倒的な数の選手達が強豪・東海の門戸を叩くことになりました。
豪華付属校メンバー
東海大と言えば、やはり気になるのは日本屈指の学校数を誇る付属校メンバー。
ラグビー強豪校として知られる東海大仰星、相模、福岡、甲府から、今年は総勢16名が入部することになりました。
この数字は慶應義塾、早稲田、関西学院ら、『高大連携』を謳う東西の強豪とも肩を並べる人数。
昨年の付属校出身者が9名だったことを考えても、今年の東海はリクルートの充実ぶりが伺えます。
それでは、付属各校から注目の選手を学校別に見ていきましょう。
”パワフル留学生”東海大福岡
まずは、2012年の創部ながら強豪ひしめく福岡県で既に、強豪校の仲間入りを果たしている東海大福岡。
同校から入部したのは、トンガからの”パワフル留学生”No.8アフ・オフィナ選手と、CTBポロメア・カタ選手。
両選手とも高校レベルでは群を抜くフィジカルの強さを誇り、2人揃って昨年度の高校日本代表に選出された逸材です。
特に、2年生の時にも飛び級で高校日本代表に選ばれたポロメア選手は、SO,CTB.FBとバックスの複数ポジションを担える”ユーティリティ性”に加え、留学生ながらキャプテンとしてもチームを牽引した才器。
ポロメア・フィナウ SO CTB FB
東海大福岡(福岡)#高校ラグビー#大学ラグビー pic.twitter.com/V5YofItXVA— KOCKY.RUGBY (@toyrugby) April 15, 2019
まだまだ荒削りなプレーは目立ちますが、その破壊力は抜群です。
2人を見ていると、あの『目黒学院コンビ』の再来を感じざるを得ません。
2018年度に東海大で初の”留学生主将”を務め、”2019年W杯戦士”の1人アタアタ・モエアキオラ選手(現/チーフス&神戸製鋼)と、1年目からトップリーグの強豪サントリーで大活躍中のテビタ・タタフ選手(現/サントリー)。
1年目からチームの主力を担い、幾度となくビッグプレーを披露したOB戦士のように、オフィナ選手とポロメア選手にもルーキーイヤーからの大ブレイクに期待したいと思います。
”躍進の世代”東海大相模
近年目覚ましい躍進を遂げる東海大相模からは、8名のメンバーが入部。
彼らは、昨年公式戦で2度にわたりライバル慶應義塾を撃破し、『高校三冠』を達成した桐蔭学園相手にも真っ向勝負を挑み、堂々と渡り合った世代。
チームの大黒柱で高校日本代表候補の”大器”SO池戸将太郎主将は、対抗戦王者・明治を挑戦の場に選びましたが、PR安藤良太選手、LO池田智茅選手、CTB柏原昌太選手ら、2年生からレギュラーとして活躍した主力の多くは”兄貴分”への進学を選択。
OBのFB酒井亮治選手(3年)が1年目からエースとして確固たる地位を確立したように、彼らにも是非ルーキーイヤーからAチームへ絡む活躍を見せてほしいと思います。
”最強の付属校”東海大仰星
そして最後は、花園優勝5度を誇る『最強の付属校』東海大仰星。
2年ぶりに出場した昨冬花園では、準々決勝で御所実相手に同校史上初の”ノートライ負け”という悔しい敗戦を喫するも(●0-14)、メンバーを見ると5人の高校代表クラスを擁するタレント軍団。
レベルの高さは折り紙付きです。
そして、その仰星から今年東海への進学を決めたのは5人。
まずは、神奈川選抜にも選ばれるなど中学時代から注目された存在ながら、地元ではなく大阪での挑戦を選択した武藤ゆらぎ選手。
武藤ゆらぎ(むとうゆらぎ)SO/FB
東海大仰星(大阪)#高校ラグビー#大学ラグビー pic.twitter.com/mfXyx6omgX— KOCKY.RUGBY (@toyrugby) March 14, 2020
広い視野に裏打ちされた秀逸なラインコントロールのみならず、卓越したボディバランスで自らも仕掛けられるスタンドオフ。
代表候補にこそ名を連ねてはいませんが、世代を代表する司令塔の1人であることに疑いの余地はありません。
強豪・長崎北陽台の”不動の10番”本山嵐士選手との司令塔争いは、非常に見応えがありそうです。
そして、5度目の花園制覇を成し遂げた仰星2017年度”長田組”で、1年生として唯一スタメンに名を連ねたFB谷口宜顕選手。
谷口宜顕(たにぐちよしあき)FB/SO
東海大仰星-東海大#高校ラグビー#大学ラグビー pic.twitter.com/JRO6da6n33— KOCKY.RUGBY (@toyrugby) May 5, 2020
2年生でU17代表、3年生で高校日本代表と各年代の代表を歴任してきた逸材は、”個”の力で局面を打開することが出来る数少ない選手の一人。
石岡玲英選手(御所実-法政大)、山口泰輝選手(長崎北陽台-帝京大)、吉本匠希選手(常翔学園-立命館大)ら、同世代に突出した才能が並ぶ”最激戦区”フルバック。
このポジションでの代表選出は、この選手の能力の高さを如実に物語っていると言えるでしょう。
バックスにはさらに、パス、キック、ラン全てを高いレベルでこなし、代表候補にも名を連ねたCTB何松健太郎選手、そしてフォワードには、仰星のプロップらしく強さと機動力を持ち合わせた代表候補・高橋 凜選手も入部。
ここ数年、仰星の主力は、早稲田のCTB長田智希選手、FB河瀬諒介選手、同志社のCTB和田悠一郞選手、立教のSO三村真優選手、関学のSO坂原春光選手のように、ライバル校へ流れる傾向が見られただけに、今年の新入生の充実ぶりには首脳陣も胸を撫で下ろしているのではないでしょうか。
前川鐘平選手(現/神戸製鋼)、野口竜二選手(現/パナソニック)、そして昨年度の主将・眞野泰地選手(現/東芝)など、これまで多くのリーダーを輩出してきた東海大仰星。
今年もOBのNo.8吉田大亮選手が主将を務め、2016年度”山田組”を率いた山田生真選手がFWリーダーとして脇を固めます。
やはり東海大の躍進には彼らの存在が必要不可欠。
フォワード、バックス共に昨シーズンの主力が半数以上残り、SO丸山凛太朗選手(3年・東福岡)、WTB望月裕貴選手(3年・東海大翔洋)らビッグネームも健在。
”東海悲願の日本一へ”
いよいよ勝負の年を迎えます。
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