明治の劇的優勝で幕を閉じた今年の大学ラグビー。

振り返れば明治が最後に優勝したのは1996年度。

この年は明治が松本幸雄、早稲田が中竹竜二という知性、品格、人間性を持ち合わせたリーダーを擁した両チームが頂点を争った年。

12月の早明戦に続き激戦となった決勝は、奇しくも”終了間際のペナルティトライ”が勝負を決するという同じ結末を迎え、物議を呼んだ年でもありました。

あれから22年の月日が流れたと思うと本当に感慨深いものがあります。

高校生だった私も今やアラフォー。

14年ぶりに住む東京で、その復活の瞬間に立ち会えたことは本当に幸運でした。

2週間たった今でもその余韻は残りますが、今日は数々の感動のドラマが生まれた今年の大学選手権での”ベスト15”を勝手に発表したいと思います。

 

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勝手にベストフィフティーン

今年度の大学選手権へ出場チームしたチームの中から、私の完全なる主観を込めて選出します。

第55回大学選手権ベスト15

PO学年氏名所属出身校
PR14年加藤滉紫天理大専大松戸
HO4年島根一磨天理大天理
PR34年祝原涼介明治大桐蔭学園
LO42年片倉康瑛明治大明大中野
LO54年秋山大地帝京大つるぎ
FL63年岡山仙治天理大石見智翠館
FL74年井上遼明治大報徳学園
No.84年ファウルア・マキシ天理大航空石川
SH4年福田健太明治大茗渓学園
SO4年古田京慶應大慶應義塾
WTB114年高橋汰一明治大常翔学園
CTB123年中野将伍早稲田大東筑
CTB134年アタアタ・モエアキオラ東海大目黒学院
WTB144年久保直人天理大天理
FB4年竹山晃暉帝京大御所実

試合に出続けている選手。

出た試合では必ずコンスタントな活躍をしていた選手。

仲間のために体を張っていた選手。

単純にプレースタイルが好きな選手。

出来る限り4年生。

これらが選出のポイントになっています。

優勝した明治と準優勝の天理からは最多の5名ずつですね。

ポジション別コメント

ではそれぞれの選出理由をポジション別に見ていきます。

フロントロー(PR/HO)

PR1 加藤 滉紫(天理大/4年)

1番プロップは専大松戸高出身の加藤選手。

出身校を見ると付属校、近畿圏の高校がずらりと並ぶ天理大では珍しい関東出身者。

「強いチームで」

「身体が小さくても活躍できるチームで」

その思いで天理へ入学した小柄なプロップ(172cm)は、3回生時のバックローからのコンバートを機に一気に頭角を現し、最終学年を迎えた今年は1年を通じてレギュラーとして活躍。

選手権でも”学生最強の呼び声が高かった”大東大、”王者”帝京、そして”重戦車”明治をことごとく粉砕したスクラムは本当に見ていて壮観でした。

”コウシ!シマネ!コッカッジー!”

スタンドから叫ばれるこの掛け声は間違いなく私の”2018年度流行語大賞”ですね(笑)

【候補選手】古畑翔(大東大/4年)、安昌豪(明治/3年)、鶴川達彦(早稲田/4年)

 

HO 島根 一磨(天理大/4年)

フッカーは悩みました。

準決勝、決勝でもトライを取るなど活躍した明治の武井選手を推す声は間違いなく多いでしょう。

ただ、最後の決め手はやはり、

・主将として王者帝京撃破を成し遂げたこと

・決勝戦での獅子奮迅の活躍、

・そして常に唇を鮮血で赤く染めたその表情

です。

顔を見るだけでグッと来る選手はなかなかいません。

卒業後はトップリーグの強豪パナソニックへ入部するとのこと。

その無念を次のステージで晴らしてほしいですね。

【候補選手】武井日向(明治/3年)、平田快笙(大東大/4年)、加藤竜聖(東海/4年)

 

PR3 祝原 涼介(明治大/4年)

スクラムリーダーとして今年の明治スクラムを支えた祝原選手を選出。

ここも大東大の藤井選手、天理大の小鍛治選手と迷いました。

キャラクターとしても決して前面に出ることはなく、個性派集団の明治の中にあって”縁の下の力持ち”を体現し続けた祝原選手の存在は、優勝に必要不可欠なものだったと思います。

さすがに今年の明治スクラムを象徴する選手を選ばないわけにはいきませんね。

【候補選手】藤井大喜(大東大/4年)、小鍛治悠太(天理/2年)

 

セカンドロー(LO)

LO4 片倉 康瑛(明治大/2年)

190㎝の長身ロック。

この選手の存在をシーズンが深まるまで私は知りませんでした。

12月の早明戦でその名前を知り、大学選手権準決勝、決勝の活躍で確信しました。

”明治のラインアウトはこの選手が支えている”

伝統的にラインアウトが苦手(もう古いですかね...⁉)と言われた明治にあって、今年は間違いなくそれが一つの武器となっていました。

まだ2年生。

来年以降も対戦校にとって脅威となる事は間違いありません。

【候補選手】伊藤鍾平(京産大/3年)、由良祥一(天理/4年)

 

LO5 秋山大地(帝京大/4年)

このポジションも激戦でしたね。

慶應の辻選手(4年)、明治の箸本選手(2年)、早稲田の下川選手(2年)、、、

特に慶應のフォワードを引っ張った辻選手とは最後まで悩みました。

それでも、10連覇を目指した王者帝京の主将として、1年間プレッシャーと戦い続けたこの選手をやはり挙げない訳にはいきません。

歴代の主将と比較すると決して派手なプレーヤーではありませんが、ボールを持てば確実にゲインを切ってくれる安心感と、どんな時でも引かずに体を張り続ける献身性。

そして何よりグランド外で発するコメントの実直さと思慮深さ。

一人の人間として尊敬の眼差しで見ていました。

10連覇という偉業達成はなりませんでしたが、きっとその姿勢は後輩に受け継がれ、一つの伝統と来季への礎になっていく事でしょう。

1年間本当にお疲れ様でしたと言いたいですね。

【候補選手】辻康雄(慶應義塾/4年)、箸本龍雅(明治/2年)、アシペリ・モエラ(天理/2年)、下川甲嗣(早稲田/2年)、

 

バックロー(FL/No.8)

FL6 岡山仙治(天理大/3年)

ここはダントツでした。

168cmという小柄な体格ながら、大東大、帝京、明治の並みいる猛者達へ果敢に立ち向かい、弾き返す姿は感動モノ。

まさに”小兵ラガーマン”に夢と勇気を与える存在。

昨年U20日本代表でも主将を務めたそのキャプテンシーで、来季はリーダーとして天理を悲願の頂点へ引き上げてくれることを期待したいと思います。

【候補選手】上田克希(京産大/4年)、川合秀和(慶應義塾/3年)

 

FL7 井上 遼(明治大/4年)

報徳学園-明治という黄金ルートの一人であり、下級生から主力として活躍した井上選手。

今年はフォワードリーダーの一人として福田主将を支え、復活を遂げた紫紺フォワードの象徴として攻守にわたり体を張り続けました。

痛くて、しんどいプレーを率先してする。

それが出来る選手は仲間の信頼を最も獲得し、こういう選手のいるチームは強い。

最後ファンの前で深く頭を下げ、静かに感涙する姿は忘れることが出来ません。

卒業後は尊敬する先輩前田剛選手(報徳学園-明治)のいる神戸製鋼へ所属するとのこと。

次のステージでの活躍を期待しています。

【候補選手】佐藤慶(天理/3年)、古川聖人(立命館/4年)、山本凱(慶應義塾/1年)、幸重天(早稲田/3年)

 

No.8 ファウルア・マキシ(天理大/4年)

さぁそしてフォワードの最激戦区と言えばここ。

今でも書きながら悩んでいます。。。笑

フォワードの要として各大学選りすぐりの面々が揃うだけに、それも当たり前なのですが、今年は特に凄まじい面々が揃った気がしますね。

それでもやはり、この選手でしょう。

1年時から天理フォワードを支え、今年は歴代最強と言われた天理フォワードの要として君臨。

何より留学生として強靭なフィジカルを有していながら、タックル、ブレイクダウン、モールなど泥臭いプレーにも決して手を抜くことなく、規律のとれた天理フォワードの一員としてしっかりと機能。

最上級生でもある彼のその姿勢が、LOアシぺリ・モエラ選手(2年)や、CTBシオサイア・フィフィタ選手(1年)にも共通する”チームプレー”を呼び込んだのではないでしょうか。

今後、サンウルブズ、日本代表としても活躍を期待したい選手ですね。

【候補選手】ブロディ・マクカラン(帝京/4年)、山中侃(慶應義塾/4年)、アマト・ファカタヴァ(大東大/4年)、坂和樹(明治/3年)、フェインガ・ファカイ(京産大/3年)、丸尾崇真(早稲田/2年)

 

ハーフバック(SH/SO)

SH 福田 健太(明治大/4年)

さぁいよいよバックス陣。

スクラムハーフはいきなり悩みましたね。

早稲田の齋藤選手に天理の藤原選手、帝京の小畑選手。。

それでも最後は、主将として22年ぶりの優勝へ導いた福田選手に決まりです。

対抗戦を見る限りでは強豪を相手にした時のバタバタ感というか、ゲームメイク、ボール捌きにどこか”ブレ”のようなものを感じていましたが、選手権に入ってからは表情にも自信と落ち着きが現れ、本当に頼りになる主将という印象に変わりました。

もちろん、リーダー陣のサポートが背景にはあったとはいえ、”個性派集団”と言われた今年の明治をまとめ上げた手腕は、見事というほかありません。

【候補選手】齋藤直人(早稲田/3年)、藤原忍(天理/2年)、小畑健太郎(帝京/4年)、江嵜真悟(慶應義塾/4年)

 

SO 古田 京(慶應義塾大/4年)

もう何が正解か分からなくなってきましたね。。。

チームのタクトを振るうスタンドオフ。

ここは慶應の主将古田選手です。

広い視野、キックの精度、確かな戦術眼、ゲームメイク、パススキル、そしてキャプテンシー...

あげていけばきりがないですが、スタンドオフに求められる要素を全てハイレベルで持ち合わせている選手です。

”医学部生初の主将”という常識では不可能と思われる二足のわらじをやってのけ、そして試合後のコメントを通しても、私が最も好きな、

”個人としてストーリーを生み出せる選手”

を体現する存在でした。

医学の道に専念するという事で、残念ながらトップレベルの競技からは退く意向とのことですが、選手とはまた別の視点から今後もラグビー界に携わってほしいですね。

【候補選手】岸岡智樹(早稲田/3年)、松永拓朗(天理/2年)、忽那鍾太&松尾将太朗(明治/4年)

センター(CTB)

CTB12  中野将伍(早稲田大/3年)

今年5年ぶりの正月越えを果たした早稲田から唯一の選出。

圧倒的なフィジカルを武器に、3年生にしてもはや”大学界随一のセンター”として若い早稲田の中心として君臨。

SH齋藤選手に

「判断に困ったら将伍。」

と言わしめる信頼感と存在感は他を圧倒します。

まだまだ試合ごとの出来にムラがあるため、来年そこに安定感が加われば”大学界最強センター”の称号を手にすることでしょう。

【候補選手】池永玄太郎(天理/4年)、射場大輔(明治/3年)

 

CTB13 アタアタ・モエアキオラ(東海大/4年)

東海史上初の留学生キャプテン。

「日本以外住みたくない!」

流ちょうな日本語でこんなコメントを発するほど心はすっかり日本人。

メンバーの大幅な卒業で今年は春シーズンから苦戦の連続だった東海。

そんなチームを2年ぶりのリーグ戦優勝に導き、さらに選手権でも優勝した明治を相手に終盤間際まで追い詰めるまでに押し上げました。

プレー面では下級生時代に比べると、周りを生かすプレーを選択するようになりましたが、この選手がセンターのポジションにいるのといないのでは全く別のチームになるほど存在感は抜群。

卒業後はいきなりスーパーラグビー(チーフスと契約)に挑戦するなど、そのキャリアも規格外ですが、将来の日本代表を背負う逸材である事は間違いないでしょう。

【候補選手】森勇登(明治/2年)、シオサイア・フィフィタ(天理/1年)、桑山淳生(早稲田/3年)

 

ウィング(WTB)

WTB11 高橋汰一(明治大/4年)

ここは文句なしですね。

対峙する選手としてこの選手のカウンターほど恐いものはありません。

強靭なフィジカルとバネ、そしてスピード。

下級生時にこの選手を見た時、衝撃を受けたのを覚えていますが、いつの間にか最終学年になっていたんですね。

決勝のラインアウトからのトライや、準決勝早明戦でのビッグゲインなど、局面を打開する際にはいつもこの選手がいます。

こんな選手になりたかった。

その要素を全て兼ね備えた選手ですね。

【候補選手】中野豪(天理/4年)

 

WTB14 久保 直人(天理大/4年)

逆サイドの14番も文句なしの選出ですね。

天理が誇る”快速バックス”の代表格久保選手。

この選手も最終学年を迎えていたんですね。

フィジカルでは高橋選手に比べると劣る部分はありますが、圧倒的なスピードで、ボールを持てば何かをしてくれそうな期待感を抱かせる選手。

玄人受けするまさにウィングらしいウィングという感じでしょうか。

幼馴染みでもある島根キャプテンと歩んできた天理での挑戦を終え、今後どのような活躍を見せてくれるのか。

バックスラインを切り裂く走りがもう見られないと思うと残念ですが、次のステージでの活躍を期待したいです。

【候補選手】山崎洋之(明治/3年)

 

フルバック(FB)

FB 竹山 晃暉(帝京大/4年)

バックス最大の激戦区を制したのはやはりこの選手でした。

1年時から絶対王者のエースとして君臨し、今年は副将として10連覇を目指したチームを牽引。

”最終学年での10連覇が目標”

下級生時代から有言実行を続けてきたこのストイックな男にとって、最大の目標を逃した無念は言葉では言い尽くせないでしょう。

それでも試合後自身も呆然とする中で、敗戦の悔しさから立ち上がれないWTB木村朋也(2年)の肩を抱いて声をかける姿は、まさに常勝軍団のリーダーのそれでした。

桜のジャージを着るこのスピードスターの姿を見る日もそう遠くないかもしれませんね。

【候補選手】丹治辰碩(慶應義塾/4年)、山沢京平(明治2年)、河瀬諒介(早稲田/1年)、酒井亮治(東海/1年)

 

さぁ勝手にベストフィフティーンを紹介してきましたが、一人一人への思いが強すぎて相当長くなってしまいましたね。。。

最後までご覧頂いた方、ありがとうございます!

それぞれ思い好みも違うと思いますので、

皆さんの考えるベストフィフティーンも教えて頂けると嬉しいです!

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