史上初の菅平開幕戦からはや1か月。
日本中が自国開催のワールドカップ一色に染まる中、大学ラグビーは中断期間に突入。
各大学は11月のリーグ再開に向けて、この1か月半をチーム熟成の期間に充てています。
チーム内練習をメインとする大学がある一方で、積極的に他校との練習試合を組む大学もあるなど、チームによって活用の仕方は様々。
しかし、練習試合の対戦カードを見てみると、この時期にはなかなか見る事の出来ない注目のカードが組まれています。
そこでここでは、各大学のHPで発表されている練習試合のスケジュールと結果を一覧でお伝えします。
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練習試合スケジュール
9/28 | 天理 | 33-40○ | 豊田織機 | 豊田織G |
9/29 | 慶應 | 24-31○ | 京産大 | 慶大G |
10/6 | 明治 | ○29-21 | 天理 | 明大G |
慶應 | ○33-17 | 同志社 | 慶大G |
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帝京 | 14-36○ | 東海 | 帝京大G |
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10/20 | 明治 | ○57-21 | 同志社 | 島津製G |
慶應 | 12-29○ | 帝京 | 帝京大G |
やはり何と言っても注目は明治対天理の一戦。
昨季大学選手権決勝の再戦カードです。
明治は昨年度選手権の覇者ながら対抗戦では4位扱いだったことにより、春季大会はリーグ中位勢が集うBグループへ。
その為、春夏シーズンは春季大会で対戦できない帝京、早稲田、東海ら関東上位勢とのマッチメークを優先し、ここまで関西勢とのゲームは1試合もありませんでした。
しかし、そこは明治。
この中断期間に関西王者天理と、今季関西リーグで開幕3連勝と元気な姿を見せる同志社とのゲームをしっかり組んできています。
東西を代表するチーム同士の激突。
今年の力関係を占う注目のカードです。
同じ関東対抗戦勢の慶應は9月29日の京産大戦を皮切りに、同志社、帝京と積極的にゲームを組んでいます。
古田京前主将ら”慶應高黄金世代”が抜け、栗原徹氏が新ヘッドコーチへ就任した今季の慶應は文字通り”再出発”のシーズン。
開幕2戦目で筑波に敗戦を喫するなど厳しい船出となっていますが、試合数を多くこなし実戦でチームを作り上げるという方針なのでしょう。
対抗戦最終戦でぶつかる帝京とこのタイミングで試合を組んでいる事も、とても興味深いですね。
そして、、、ここまで謎のベールに包まれてきた”慶應ラグビー部史上初の外国人留学生”が、この時期ついに試合デビューを果たすという情報も流れてきました。
噂では両選手(FW、BK1人ずつ)共にとてつもない素材だという。
日本ラグビーのルーツ校もいよいよ新時代へ突入。
プレーする姿を見るのが楽しみです。
そして創部101年目での”荒ぶる”奪還を期す早稲田はというと、HPを確認しても試合が予定されていませんでした。
早稲田は9月18日~23日の期間で開催されたWURIT(World University Rugby Invitation Tournament)にホストチームとして参加。
WURITとは
4年に1度ワールドカップイヤーに開催され、早稲田は前回大会のオックスフォード大からバトンを受け今回ホストを担った。
参加チーム:オックスフォード、シドニー、ケープタウン、NZUら
10月はチーム内練習にフォーカスし強化を図るという事でしょう。
個人的には同志社、京産大ら関西勢との対戦を見てみたかった気もしますが、それは今冬の選手権まで楽しみにとっておくことにします。
いずれにしても、今年はこの中断期間が覇権争いへ大きなカギを握ることは間違いありません。
11月のリーグ再開に向けて各校がどのように仕上げてくるのか⁉
注目していきましょう。
※結果は随時更新していきます。
注目試合レビュー
①9月28日(土)@豊田自動織機
天理大 ●33 - 40○ 豊田自動織機シャトルズ
トップリーグの胸を借りた天理。
主力メンバーで臨んだ前半は一時28-0と大きくリードを奪う展開でしたが、後半は4トライを奪われるなど完全に形勢逆転。
底力を見せつけられる結果となりました。
次戦は昨年の大学選手権決勝以来となる明治戦。
注目です!
詳しくは天理大HPへ👇
②9月29日(日)@日吉グラウンド
慶應義塾大 ●24 ー 31○ 京都産業大
慶應は今秋から入部したLOアイザイア・マプスアとCTBイサコ・エノサの外国人留学生2人を先発出場させましたが、後半4トライを奪われる逆転劇で京産大の前に屈しました。
ただ、11月には強力なインパクトプレーヤーを擁す、これまでと違う慶應の姿が見られそうです。
今週末には同志社との練習試合を控えており、実戦でさらなる連携強化を図ります。
詳しくは慶應スポーツへ👇
③10月6日(日)@明大G
明治大 ○29-21● 天理大
昨年度大学選手権決勝の再来となった一戦は明治が後半の猛攻で逆転勝ち。
どちらも主力が出場したゲームだけに両校の現在地を測る絶好の機会でしたね。
明治の充実ぶりは去ることながら、昨年よりチーム力が落ちると見られている天理が、王者相手に競った展開を見せた事は非常に大きい。
今年も両校は大学選手権で熱い戦いを見せてくれそうです。
詳しくはこちらをどうぞ👇
④10月6日(日)@慶大G
慶應義塾大 ○33-17● 同志社大
102回目の定期戦として行われた同慶戦は前半のリードを守り切った慶應が快勝。
前週の京産大戦はフォワードの圧力に屈し、後半に逆転を許す悔しい敗戦だっただけに、この日はしっかり立て直してきましたね。
2人の外国人留学生は前週に続きこの試合でも先発出場。
実践を通して連携強化が図られてきており、対抗戦が再開する11月にはチームにフィットした姿が見られそうです。
一方の同志社はこの試合、本来バックローのファイアラガ望サムエル選手(3年・常翔学園)を1番プロップとして起用してきました。
コンバートということなのかは分かりませんが、層の厚いバックローではなく、プロップとしてレギュラー定着を目指すという事なのかもしれません。
常翔時代に花園を沸かせた力強い突進を、公式戦でも是非見せてほしいですね。
試合詳細はこちら👇
⑤10月20日(日)@明大G
明治大 ○57-21● 同志社大
HO武井主将、SO山沢選手、CTB森選手らベストメンバーで臨んだ明治が、前後半通じて9トライの猛攻で快勝。
天理、同志社ら関西勢相手にしっかり勝利を収め、いい形で後半戦に臨むことができそうです。
一方の同志社は前半14-17と競った展開を見せるも、後半に6トライを畳かけられ40失点。
関西リーグでも失点の多さが目立っており、後半戦に向けてディフェンス面の整備が急務です。