いよいよ一か月後に迫ってきた日本開催のラグビーワールドカップ2019。

開幕は9月20日(金)です。

本大会に臨む日本代表は7月~8月に行われたパシフィックネーションズカップ(PNC)を3戦全勝で実に8年ぶりの優勝を飾り、国内では「歴代最強ジャパン」の声も聞かれ始め、ファンとしては否応なく期待が高まってきています。

そして8月14日には、8月18日~8月28日にかけて行われる代表への”最終セレクション”の地、網走合宿への参加メンバー41名が発表されました。

この中から最終登録メンバーの31名に選ばれるのは一体誰か⁉

8月29日のメンバー発表を前に私の独断と偏見で最終メンバーを予想してみました。

日本代表 網走合宿参加メンバー

PO氏名所属年齢CAP数
PR石原慎太郎サントリー2911
稲垣啓太パナソニック2928
木津悠輔トヨタ自動車233
具 智元ホンダ257
中島イシレリ神戸製鋼302
三浦昌悟トヨタ自動車247
山下裕史神戸製鋼3351
山本幸輝ヤマハ発動機287
ヴァル・アサエリ愛パナソニック308
HO北出卓也サントリー26-
坂手淳史パナソニック2616
堀江翔太パナソニック3361
堀越康介サントリー242
LOアニセ・サムエラキャノン3312
トンプソン・ルーク近鉄3866
ヴィンピー・ファンデルヴァルトNTTドコモ3012
ヘル・ウヴェヤマハ発動機2913
ジェームズ・ムーアサニックス262
FLツイ・ヘンドリックサントリー3144
徳永祥尭東芝2711
布巻峻介パナソニック277
リーチ マイケル東芝3062
ピーター・ラブスカフニクボタ302
No.8姫野和樹トヨタ自動車2512
アナマキ・レレイ・マフィNTTコム2924
SH茂野海人トヨタ自動車289
田中史朗キャノン2470
流 大サントリー2618
SO田村 優キャノン3057
松田力也パナソニック2519
CTB梶村祐介サントリー231
ウィリアム・トゥポウコカ・コーラ309
中村亮土サントリー2818
ティム・ベネットサニックス296
ラファエレ・ティモシー神戸製鋼2817
WTB福岡堅樹パナソニック2633
アタアタ・モエアキオラ神戸製鋼233
レメキ・ロマノ・ラヴァホンダ3011
松島幸太朗サントリー2633
FB野口竜司パナソニック2413
山中亮平神戸製鋼3113

フォワード25名、バックス16名の合計41名が最終合宿へ臨みます。

PNC前に負傷離脱していたPR具智元選手(ホンダ)やPR中島イシレリ選手(神戸製鋼)らが復帰し、PRは総勢9名が選出。

2つのポジション枠に9名は異例の多さと言えます。

宮崎合宿でケガ人が続出しただけポジションだけに、負傷なく合宿を乗り越える事も選出のカギを握ってきそうですね。

 

大予想!最終メンバー ~フォワード編~

ポジション別選出人数予想

 

ではまず最終メンバーへ絞る際のポジション別振り分けを予想してみます。

 

網走合宿   ⇒

最終選考

PR

9   ⇒

6

HO

4   ⇒

2

LO

5   ⇒

4

FL

5   ⇒

4

No.8

2   ⇒

2

合計

25   ⇒

18

一般的な人数構成はフォワード17名、バックス14名が基本と言われますが、ここまでのジェイミーの選出経緯を見ていると、フォワードを分厚くしたいという意図が見て取れます。

従い、フォワードは25名⇒18名へ絞られると予想。

では各ポジションごとに見ていきましょう。

プロップ(PR) 9名⇒6名

各ポジションの予想には、重要な参考要素となりうる”PNCの出場時間比較表”と共に併せて見ていきたいと思います。

 

Fiji

Tonga

USA

合計(分)

石原慎太郎

0

稲垣啓太

70

73

64

207

木津悠輔

19

10

2

31

具 智元

0

中島イシレリ

0

三浦昌悟

10

7

17

山下裕史

0

山本幸輝

16

16

ヴァル・アサエリ愛

61

70

80

211

いきなりフォワード最難関のプロップです。

総勢9名が最終合宿に呼ばれていますが、1番と3番の候補は以下の通り。

<1番プロップ>

稲垣啓太選手、三浦昌悟選手、山本幸輝選手、石原慎太郎選手、中島イシレリ選手

<3番プロップ>

木津悠輔選手、山下裕史選手、具 智元選手、ヴァル・アサエリ愛選手

 

まず1番プロップは2015年W杯組のメンバーでもある稲垣啓太選手は当確。

PNC全3試合にスタメン出場するなど、ジェイミー(ジョセフHC)も絶対的な信頼を置くこの選手を外すことは考えられません。

そしてそれに次ぐのは、ジェイミーから直々に「1番に集中してくれ。」との金言を受け、第3列からプロップへ転向した”ジェイミー肝入り”の選手中島イシレリ選手でしょうか。

6月~7月にかけて行われた宮崎合宿で負傷し、一時は出場が危ぶまれましたが、最終合宿地の網走には無事復帰。

今年の初めまで第3列をやっていたその走力と突破力は、フロントローとしての経験値の少なさを補って余りある戦力です。

そして最後の3人目は山本幸輝選手が入ると考えます。

PNCから外れたメンバーで構成された福岡・宗像合宿から唯一追加招集され、最終戦アメリカ戦へ出場を果たした落選組の”希望の星”。

”国内最強スクラム”を誇るヤマハ発動機のスクラムの要にして、明るい性格のムードメーカーでもある山本選手。

おそらく序列としては3番手になりそうですが、それでも腐らずチームを鼓舞しエナジーを与え続ける役割を担えるのは、この選手をおいて他にはいないのではないでしょうか。

 

続いては3番プロップです。

ここも負傷者続出で苦しい台所事情ですが、PNC全3試合にスタメン出場し、抜群の突破力とスクラムの安定をもたらしたヴァル・アサエリ愛選手は確実。

続く2番手は宮崎合宿での負傷までは”1本目”候補だった巨漢プロップ具智元選手。

右手甲骨折というケガの回復状況が心配ですが、網走合宿を無事こなす事が出来れば選出は固いと言えます。

そして、3番手は2015年W杯組のベテラン山下裕史選手が入ると予想します。

日本代表としてのCAP数(テストマッチ出場数)で見るとヴァル選手は8、具選手は7、と二人とも1桁。

経験不足は否めません。

予選プールで対戦するアイルランドスコットランドはまさに百戦錬磨。

彼らを相手にした時、必ずベテランの経験値と安定感が求められる時が来ると考えられます。

大舞台を知り尽くし、CAP数51を誇る山下選手はバックアッパーとしてまさに適任。

私が高校時代を過ごした”四条畷市の星”としても是非メンバー入りを果たしてほしいですね。

 

フッカー(HO) 4名⇒2名

続いてはスクラムの要フッカーです。

PNCの出場時間は下記の通り。

 

Fiji

Tonga

USA

合計(分)

北出卓也

0

坂手淳史

19

16

23

58

堀江翔太

61

64

57

182

堀越康介

0

ここは2015年W杯メンバー堀江翔太選手の安定感がずば抜けており、出場時間にもその評価が顕著に表れています。

ここ最近の日本代表はラインアウトの獲得率に課題がありましたが、堀江選手が復帰したPNCでは改善の兆しが見えてきています。

フィールドプレーでも安定のボールキャリーとバックス並みのハンドリング技術は、今が全盛期では⁉と思えるほど代表にとってなくてはならない武器。

まさに日本代表の主軸を担う選手です。

2番手は帝京大学の後輩にあたる坂手淳史選手で決まりでしょう。

ラインアウトのスローイングには不安が残るものの、フィールドプレー、スクラムの安定感も身に付き、桜のジャージも板に付いてきた印象です。

今回はリザーブとしての役割が多くなると思いますが、2023年度は主戦として日本のスクラムを支えてくれるはずです。

ロック(LO) 5名⇒4名

続いてはセカンドローのロックです。

 

Fiji

Tonga

USA

合計(分)

アニセ・サムエラ

0

トンプソン・ルーク

80

80

160

ヴィンピー・ファンデルヴァルト

21

64

30

115

ヘル・ウヴェ

50

50

ジェームズ・ムーア

80

80

160

身長とフィジカルが求められるロックは全て外国出身選手が候補に並んでいます。

背番号の4番と5番は試合により流動的となりそうなため、ここは背番号で分けることはせず、4名を予想していきましょう。

まず、満を持して日本代表へ復帰を果たした2015年W杯組の”鉄人”トンプソン・ルーク選手と、昨年サンウルブズでの活躍が認められ代表入りした新鋭ジェームズ・ムーア選手はほぼ当確。

トンプソン選手のタックル、ブレイクダウン、ボールキャリーなど一つ一つのプレーは、なぜか見ているだけで涙が出てきます。

前回大会での”おっさんの星”は大野均選手。

今大会はこのトンプソン選手に注目してください。

 

そして、ムーア選手はオーストラリアのリーグラグビー(13人制)出身で機動力があり、イケメン選手としても注目を集めています。

 

残る2人は”ハードタックラー”ファンデルヴァルト選手と、清宮克幸日本協会副会長(ヤマハ発動機前監督)に”トップリーグ屈指のボールキャリアー”と称されたヘルウヴェ選手。

二人ともフォワード第3列でもプレーでき、ジェイミーが好むユーティリティー性を有している事も魅力です。

フランカー(FL) 5名⇒4名

これまで多くの選手が選ばれ、熾烈なレギュラー争いが繰り広げられてきたフォワードの”花形ポジション”フランカー。

ここに来てついに候補は5人に絞り込まれました。

ここが3名の選出となるか、4名の選出となるかでフォワード、バックスの人数バランスに変化を生みそうなところですが、ここでは4名の選出として考えてみたいと思います。

 

Fiji

Tonga

USA

合計(分)

ツイ・ヘンドリック

78

78

徳永祥尭

64

64

布巻峻介

0

リーチ マイケル

47

80

57

184

ピーター・ラブスカフニ

33

80

113

PNCで恥骨炎からの復帰を果たした”闘将”マイケル・リーチ選手は、プレー面だけでなく、精神的支柱としてもチームに不可欠な存在。

この選手がいるのといないでは、チーム力に大きな差が生まれます。

網走合宿でケガが再発しないことを祈るのみです。

 

そして、”当該国の居住3年以上”の資格をクリアし、満を持してスコッド入りを果たした”ミスタージェントルマン”ピーター・”ラピース”・ラブスカフニ選手。

痛みを厭わない勤勉なプレーと、卓越したリーダーシップで”ジャパン待望論”が根強かった同選手。

PNC戦のフィジー戦では”初代表にして初主将”を任されるなど、この生粋のリーダーは、一躍中心選手に名を連ねる存在となりました。

リーチ主将の負担を軽減する存在としても選出はほぼ確実と言えます。

 

そして、2015年W杯組でフランカーとしてもナンバーエイトとしてもプレーできるツイ・ヘンドリック選手も貴重な戦力として選出は濃厚。

 

という事は、、ラストの枠は日本人同士の争いとなりそうですね。。。

個人的には”小兵フランカーの星”布巻選手に期待をしたいところですが、セブンズ代表としてリオ五輪を経験し、サンウルブズでの活躍も目覚ましい徳永祥尭選手の選出が濃厚です。

布巻選手はPNCでもベンチ入りしておらず、アピール機会が制限されている中では、、、逆転選出は非常に厳しそうです。

これまでの代表の試合でもPNCでもベンチ外の際は、ウォーターボーイとして選手にしきりにアドバイスを送る姿が印象的で、スタメンでもリザーブでも、そしてベンチ外でも役割を遂行できる貴重な存在だと思うのですが。。

もちろん徳永選手の同じ姿も何度も見てきています。

最終判断は如何に⁉

 

ナンバーエイト(No.8) 2名⇒2名

フォワードのラストを飾るのはナンバーエイト。

 

Fiji

Tonga

USA

合計(分)

姫野和樹

80

16

23

119

アナマキ・レレイ・マフィ

59

80

139

ここは、”世界クラス”のナンバーエイトへ成長したアマナキ・レレイ・マフィ選手と、大学時代の不遇を乗り越え、今や代表に欠かせぬ存在となった”シンデレラボーイ”姫野和樹選手、2人の選出は間違いないところでしょう。

姫野選手はフランカー、ロックとしてもプレーでき、リーダーシップも兼ね備えた存在。

端正なルックスで、タイプは違いますが前回の五郎丸選手のように今大会での大ブレークが最も期待される選手です。

その為にはバックスと比べて泥臭いフォワードの選手に、メディアがどれだけ注目してくれるかがカギですね。。。

 

まとめ

私が予想する18名は以下のメンバーとなりました。

Position氏名所属年齢CAP数
PR稲垣啓太パナソニック2928
具 智元ホンダ257
中島イシレリ神戸製鋼302
山下裕史神戸製鋼3351
山本幸輝ヤマハ発動機287
ヴァル・アサエリ愛パナソニック308
HO坂手淳史パナソニック2616
堀江翔太パナソニック3361
LOトンプソン・ルーク近鉄3866
ヴィンピー・ファンデルヴァルトNTTドコモ3012
ヘル・ウヴェヤマハ発動機2913
ジェームズ・ムーアサニックス262
FLツイ・ヘンドリックサントリー3144
徳永祥尭東芝2711
リーチ マイケル東芝3062
ピーター・ラブスカフニクボタ302
No.8姫野和樹トヨタ自動車2512
アナマキ・レレイ・マフィNTTコム2924

どのスポーツでもビッグイベントに臨むメンバー選考は、選ばれるものがいれば、選出から漏れる選手もいる。

まさに天国と地獄です。

メンバーは発表は8月29日(木)

ファンにとっても悲喜こもごもな時間がもうじきやってきます。

 

国を代表するという事はどういうことか⁉

”ラピース”ことラブスカフニ選手が代表スコッドへ選ばれることに対して発した言葉が印象的です。

「もちろん、可能であれば日本代表を狙いたいです。ただ、それをするためには非常に激しい競争に挑まなければなりません。スコッドに選ばれた時点で栄誉なこと。というのは、ここに至るまでのたくさんの競争があり、スコッドに入れなかった選手もいるからです。スコッドに選ばれた時点で、スコッドに入らなかった人たちを代表しているという気持ちでいます」(出典元:Rugby republicより)

こう感じてくれる選手が代表に選ばれてほしいし、この志を持ったチームを応援したいと思うのはファンの心理。

きっと選ばれるメンバーは人間的にも国を代表する選手たちであるはずです。

どの選手が選ばれたとしても精一杯応援したいですね。

次回はバックス編をお伝えしたいと思います。

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