悲願の”花園単独優勝”。

昨季は『高校三冠』を成し遂げた桐蔭学園が高校ラグビー界の主役となりました。

関東勢の”単独”優勝は97年度の国学院久我山以来、実に22年ぶり。

近年西日本勢が席巻してきた『西高東低』の構図に、ようやく風穴をあけたと言えます。

しかし、桐蔭学園以外を見てみると、関東勢でベスト8に残ったのは国学院栃木(栃木)、流経大柏(千葉)の2校のみ。

『関東勢復権』を印象づけるにはまだ至ってはいません。

果たして今季、桐蔭学園を追随するチームは出てくるのか⁉

関東勢の力関係は如何に!?

新たに始動したチームにとって初めての全国大会である『選抜大会』へ向け、その予選となる関東新人大会が始まります。

<2021年度新人大会↓>

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第20回関東高校新人大会概要

日程

2月15日(土) 一回戦   栃木県総合陸上競技場

2月16日(日) 準々決勝  栃木県総合陸上競技場

2月22日(土) 準決勝   群馬県敷島公園ラグビー場

2月23日(日) 決勝    群馬県敷島公園ラグビー場

出場校

茨城1位茗渓学園
2位日立第一
栃木1位国学院栃木
2位佐野日大
群馬1位明和県央
2位東農大二
埼玉1位川越東
2位昌平
千葉1位流経大柏
2位八千代松陰
東京1位目黒学院
2位国学院久我山
神奈川1位桐蔭学園
2位東海大相模
山梨1位日川
2位東海大甲府

今年の1月~2月にかけて行われた各都県の新人大会で決勝へ進出した全16校が出場。

東京からは都新人大会準決勝で本郷を破った国学院久我山(○19-17)、そして同じく早稲田実を破った目黒学院(○24-21)が出場権を獲得。

昨冬花園でBシードとして出場した東京高校は、準々決勝で目黒学院に0-40と完敗を喫するなど、昨年の同大会出場校(本郷、早稲田実)及び花園出場校(東京、本郷)がいずれも敗れるという波乱が起きています。

神奈川大会では花園を制した桐蔭学園が県予選決勝で東海大相模に14-0と苦しむなど、新チームの始動時期によってチームの成熟度合いに差が見られるというのも新人大会の特徴です。

また、埼玉県では、

2018年:深谷 昌平

2019年:浦和 立教新座

2020年:川越東 昌平

と、毎年出場校が入れ替わっているのも興味深いですね。

かつての熊谷工、埼工大深谷(現・正智深谷)、近年では深谷高のような絶対的存在がいないことが、埼玉県の争いを面白くしてくれています。

ただ逆に、ここ数年全国で上位を狙えるチームが出てきていないというのは、「ラグビー王国・埼玉」としては気がかりな部分ですが...

 

そして茨城県からは、昨年の同大会で同県初の公立校出場を果たした日立第一が、今年も代表権を獲得しました。

県予選では準々決勝では東洋大牛久(○33-19)、準決勝ではつくば秀英(○64-5)といった私学強豪校を破っての出場は見事。

昨年は同大会一回戦で、王者・桐蔭学園に完敗を喫しているだけに、今年は是非初勝利を掴んで欲しいですね。

尚、選抜大会の予選を兼ねる同大会では昨年桐蔭学園が優勝を果たした事により、『前年度優勝枠』が追加され、上位6校に選抜大会への出場権が与えられます。

 

組み合わせ

2月10日(月)の組み合わせ会議により組み合わせが決定しました。

花園王者・桐蔭学園への挑戦権を得たのは国学院久我山。

今季東京勢は東京大会を圧倒的な力で制した目黒学院が頭一つ抜け出ていますが、久我山もかつて高校ラグビー界を引っ張った関東の雄。

昨年は全国の舞台で姿を見ることが出来なかっただけに、この舞台で激突する王者との一戦は非常に興味深いですね。

そして、その目黒学院は桐蔭学園とは異なる山にプロットされました。

この山では神奈川大会で桐蔭学園に肉薄した東海大相模か、昨季花園で重量FW復活を印象づけた国学院栃木の勝者が目黒学院の最大のライバルとなりそうです。

注目の日立第一は山梨王者の伝統校・日川と、創部34年目で埼玉県大会を初めて制した川越東は千葉の八千代松陰とそれぞれ激突。

どちらも初出場時は桐蔭学園に完敗を喫しているだけに、今大会に初勝利を懸けて挑みます。

試合結果

1回戦(2/15)

桐蔭学園○87-7国学院久我山
佐野日大7-45○明和県央
茗渓学園○80-28昌平
東海大甲府3-118○流経大柏
目黒学院○54-5東農大二
八千代松陰7-35○川越東
日川○63-7日立第一
東海大相模12-13○国学院栃木

1回戦8試合は、各県1位校が順当に勝利する結果となりました。

国学院久我山は桐蔭学園相手に87失点。。

両校の現在地を如実に表す結果となりましたね。

そして、1回戦屈指の好カードと見られた国学院栃木vs東海大相模の一戦は、予想通りの大激戦。

最後は、後半ロスタイムに逆転を狙った相模のペナルティキックが外れ無念のノーサイド。

特に、キッカーを務めた選手にとっては酷な結末となってしまいました。

しかし、ペナルティキックはあくまでチームとしての選択。

その成否は決して個人の責任ではありません。

今年の相模は”三冠王者・桐蔭学園打倒”の一番手。

本番となる秋には、「この春の経験があったから」と言えるよう、ここからの成長に期待したいと思います。

そして、埼玉県王者の川越東高校。

関東大会初勝利おめでとうございます!

準々決勝(2/16)

桐蔭学園○78-0明和県央
茗渓学園○24-0流経大柏
目黒学院○40-7川越東
日川7-45○国学院栃木

この日勝利した桐蔭学園、茗渓学園、目黒学院、国学院栃木が全国選抜大会への出場権を獲得。

また、この日敗れた4校も2月22日に行われる順位戦に勝利すれば、選抜大会の切符を手にします。

※埼玉1位の川越東は開催県枠での選抜出場が決まっているため、順位戦で日川に勝利すれば、埼玉2位の昌平に出場枠が与えられます。

 

準決勝(2/22)

桐蔭学園○45-7茗渓学園
目黒学院14-48○国学院栃木

順位戦

川越東○24-22日川
明和県央5-55○流経大柏

流経大柏と川越東が選抜大会出場権を獲得。

川越東は見事自力での選抜出場を決めたため、埼玉県代表に与えられる開催県枠は、埼玉県2位の昌平高校に付与されることになりました。

順位決定戦(2/23)

3位4位決定戦

茗渓学園26-27○目黒学院

決勝戦

桐蔭学園○48-0国学院栃木

最終順位

優勝 桐蔭学園

2位 国学院栃木

3位 目黒学院

4位 茗渓学園

5位 流経大柏 川越東

桐蔭学園は見事4連覇達成。

関東圏ではまさに敵なしの様相を呈してきましたね。。

流経大柏、川越東までの6校が全国選抜大会へ出場します。

 

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