大学ラグビー

【第1節ゲームレビュー】関西Aリーグ 京産大vs立命大/同大vs関大

2020年度シーズン関西Aリーグ開幕節。

注目試合のレビューをお伝えしていきます。

第1節試合結果

11月7日
12:00Odd近畿大14-28〇関学大天理
14:00Odd天理大〇64-0摂南大天理
11月8日
12:00Even京産大〇33-27立命大鶴見
14:00Even関西大31-33〇同大鶴見

同志社大 - 関西大

ハイライト

レビュー

初戦の緊張からか、この試合動きが重く感じられた同志社は、特に前半ディフェンスで受けるシーンが目につき、関大に勢いを与えてしまったような印象でした。

ただ、後半開始早々⑬稲吉渓太選手の個人技からのトライで逆転に成功すると、ディフェンスでも随所に身体を張り、最後は2点差を逃げ切る形で勝利。

今季覇権奪回を目論む同志社からすれば、この試合は”辛勝”。

決して諸手を挙げて喜べる内容ではなかったかもしれません。

ただ、今季の関西リーグはリーグ戦が3試合となったことにより、1つの負けが即”自力優勝消滅”に繋がる厳しいレギュレーション。

その状況下では、たとえ1点差でも、どんなに内容が悪くても、”勝つ”ことが最優先。

開幕から厳しい試合を強いられた中でも、

接点での強さを見せつけた①山本敦輝選手、2トライと殊勲の活躍を見せた⑭岡野喬吾選手(共に1年･常翔学園)ら、チームへ勢いをもたらせたルーキーコンビの躍動、

FW/BKが一体となり、チームの結束を強く感じた後半37分の10人モールなど、

多くの見せ場を作ってくれたこと、

そして何より、皆が待ち望んだ新シーズンで、大切な初戦を勝ちきってくれたことを素直に喜びたいと思います。

 

次節の相手は開幕節で京産大に敗れた立命館。

2連敗を喫すれば大学選手権への道がほぼ閉ざされる状況なだけに、全てを懸けて挑んでくるこの試合も激戦は必至。

開幕戦の緊張から解放され、躍動する同志社の姿を見せてほしいですね。

 

一方の関大は敗れたとはいえ、前年度2位校を最後まで追い詰めた奮闘は見事でした。

80分間前に出続けたタックルは低く強く、スクラムやラインアウトなどセットプレーもほぼ互角。

さらに前後半通して犯したペネルティの数も”4”と、規律の面でも一本筋の通った素晴らしい戦いぶりでした。

対抗戦の立教大、リーグ戦の関東学院大と他リーグの昇格組がことごとく苦戦を強いられている中だけに、この健闘はひと際目を引きます。

昨季Bリーグでは圧倒的な力で勝ち上がりながらも、それに甘んじず、一年間厳しい鍛錬を積み重ねてきたその実力はやはり本物。

次戦･京産大相手にもこの試合のように真っ向勝負を挑む姿を見せてほしいと思います。

 

<私的MOM>

⑬稲吉渓太選手(同志社3年･東福岡)

パワフルなランでビッグゲインを連発するなど、アタックの起点として君臨。今季大爆発の予感。

④南 陽高選手(関大4年･中部大春日丘)

抜群の運動量で攻守にわたって身体を張る。2本のトライでアタック能力の高さも示した。

京都産業大 - 立命館大

ハイライト

レビュー

昨季6位からの巻き返しに燃える立命館。

伊藤新体制で新たな時代へ舵を切る”新生”京産大。

今節”屈指の好カード”は、その名に相応しく素晴らしいゲームでした。

立命館は看板のバックス陣が全4トライと躍動し、京産大は上手くバックスを絡めながらフォワードの圧力で前へ出る。

お互いが持ち味を出し合った試合で最後に軍配が上がったのは、後半ロスタイムに敵陣で獲得したペナルティで、PKではなくフォワード戦の勝負に懸けた京産大。

そこからフォワードで16フェーズを重ね、取り切った逆転トライは見事でした。

まさに京産大の信念と意地。

試合後の整列で、がっちりと抱き合った京産大･田中利輝主将と立命館大･庄司拓馬主将。

東海大仰星で苦楽を共にした2人が交わした抱擁には、死闘を終えた充実感とお互いへのリスペクトが溢れていました。

開幕節から熱い試合を見せてくれた両校に、心から拍手を送りたいと思います。

<私的MOM>

⑩西仲 隼選手(京産大2年･近大附)

リーグデビュー戦とは思えない落ち着いたゲームメイクでチームを勝利に導く。

⑦野村雅大選手(立命大4年･大阪桐蔭)

圧倒的な仕事量と要所で光るタックル。チームのディフェンスの要として君臨。

順位表(第1節終了時点)

<Oddリーグ>

チーム勝数負数得点失点点差
天理大1064064
関西学院大10281414
近　大011428-14
摂南大01064-64

天理は前半摂南の前へ出るディフェンスに苦しみながらも、後半7トライを重ねる猛攻を見せ快勝。

関学は終始リードを奪う展開で近大に快勝し、昨年敗れた相手へのリベンジに成功。

次節は天理が近大、関学が摂南大とそれぞれ対戦する。

<Evenリーグ>

チーム勝数負数得点失点点差
京産大1033276
同　大1033312
関　大013133-2
立命大012733-6

<第2節出場メンバー＆見どころ↓>

【第2節出場選手＆見どころ①】関西Aリーグ 同大vs立命/京産vs関大

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