大学選手権で2年連続の決勝進出を決め、”連覇への道”を突き進む早稲田大学

昨季の日本一を牽引した主力が多く卒業し世代交代が求められた今季は、タレント揃いの2年生を中心に多くの若手選手が台頭。

そのフレッシュな陣容は、『早稲田新時代』の幕開けを強く印象づけています。

中でも大きな戦力となっているのは、今季もスタメンに多く名を連ねる”スポーツ推薦組”。

他の強豪校に比べ推薦枠が豊富ではない早稲田にとって”推薦”での入部者は、毎年、部の浮沈のカギを握る生命線。

果たして今年はどのようなメンバーが新入生として早稲田の門戸を叩くのか。

スポーツ推薦入試に合格し、卒業後の進路として早稲田へ進む道を選んだ選手たちを紹介したいと思います。

<新入生情報2021↓>

(最新)【新入生2021】早稲田大学ラグビー蹴球部 新入部員と注目選手

2021年アスリート選抜入試合格者

高いスポーツ技能によって、スポーツ界のリーダーとなり得る資質を有する学生の入学を目的とした『アスリート選抜入試』。

今年この入試試験に合格し、早稲田への入学が決まった選手はこちら。

PO氏名出身校サイズ代表歴
PR亀山昇太郎 茗渓学園176/117U17代表
No.8佐藤健次桐蔭学園177/94U17代表
代表候補
SH
WTB
細矢聖樹国学院
栃木
162/61
SH宮尾昌典京都成章164/66U17代表

(情報元:早稲田大学スポーツ科学部HP)

昨年より1名増え総勢4名。

全選手が現在開催中の花園へ出場している猛者たちであり、No.8佐藤選手、SH細矢選手、PR亀山選手の3人は、2018年度の関東スーパーリーグでそれぞれ『フレッシュマンMVP』に輝いたという共通点もあります↓

(情報元:関東スーパーリーグ公式HP)

関東を代表する強豪校で、チームの”中核”を担う選手たち。

非常に楽しみですね。

注目はこの選手たち!

今年も全ての選手が注目選手であることは間違いありません。

その中でも今年の目玉と言えば、何といってもこの選手。

No.8 佐藤健次選手(桐蔭学園)

高校ラグビーファンはもちろんのこと、ラグビーファンの間でもこの選手の名を知らない人はほぼいないでしょう。

1年生で名門・桐蔭学園の”⑧番”を背負い花園準優勝、昨年度は同校悲願の『花園単独優勝』にも主力として貢献した高校界No.1の”オールラウンダー”。

昨年度の『U17日本代表』『高校日本代表候補』にも名を連ね、今季は100人を越す大所帯を束ねる”主将”として、見事”花園2連覇”を達成。

3年間で積み上げてきたその実績は、同世代の中でも群を抜いています。

横浜ラグビースクール時代は”主将&ウィング(WTB)”として太陽生命カップ(全国大会)で優勝を果たすなど、”剛”だけでなく”柔”の才も兼ね備え、ラグビー選手としての王道を歩む逸材中の逸材。

No.8丸尾崇真主将(4年・早稲田実)という大黒柱が抜ける来季の早稲田にとって、この選手の存在はとてつもなく大きなものになりそうです。

これで桐蔭学園からはSH小西泰聖選手(2年)、SO/CTB伊藤大祐選手(1年)に続き、主将経験者の加入は3代連続。

数々の名選手を輩出してきた桐蔭ー早稲田の”黄金ルート”の確立は、ファンとしてたまりませんね。

 

続いてはこの選手。

PR 亀山昇太郎選手(茗渓学園)

茨城の名門・茗渓学園で”不動の③番”として3年連続花園出場、昨年は『U17日本代表』にも名を連ねた世代屈指のフロントロー。

”176cm/117kg”のサイズを生かしたスクラムやボールキャリーも迫力満点ながら、特筆すべきは、”第3列”の選手かと見まがうほどのそのフィールドプレー。

俊敏な身のこなし、高いワークレート、そして確かなハンドリングスキル。

攻守にわたるその圧倒的な存在感は、早稲田”不動の③番”小林賢太選手(3年・東福岡)が体現する”現代型プロップ”のルーツを継承するもの。

”次世代”早稲田を担う期待の大型プロップ。

アカクロをまといピッチを躍動する姿が、今から楽しみでなりません。

東西を代表する”⑨番”

そして最後は、同じポジションを主戦場とするこの2人。

まずは京都の名門・京都成章で、今年の”共同主将”を務める宮尾昌典選手

卓越したリーダシップと強気のゲームメイク、そしてギャップを鋭く突くランを武器に、2年生の頃から名門校の”⑨番”を背負う逸材。

花園を主催するMBSが選ぶ『第100回大会注目選手』の第1弾”でも紹介されたこと↓

そして、

めちゃくちゃいい。勝負師だし、一番、努力している」(京都成章・湯浅監督)

時に辛口の指揮官が絶賛するこの言葉からも、この選手の高い実力、ラグビーへ真摯に取り組む姿勢、そして優れた人間性が垣間見えます。

世代最高峰のSHの加入は、このポジションがアタックの”生命線”となる早稲田にとってはこの上ない補強。

そして、2000年代の早稲田黄金期にはSH矢富勇毅選手(2007年卒 現/ヤマハ)という”レジェンド”を輩出した”京都成章ライン”が、昨年FL村田陣吾選手(1年)の入部を機に、再び戻ってきたきたことも喜ばしい。

今季⑨番に君臨する小西泰聖選手(2年・桐蔭学園)と切磋琢磨し、将来の早稲田を担う存在へと成長を続けていってほしいと願います。

 


そしてもう一人は、

栃木の名門・国学院栃木で主将を務める細矢聖樹選手

チームをまとめるリーダシップ、優れたアジリティ、的確なゲームコントロールもさることながら、この選手の武器は何と言ってもそのスピードとトライを奪う嗅覚。

今年はチームの”心臓部”としての役割が目立つも、昨年まではウィングで活躍する姿も見られるなど、”フィニッシャー”としての能力も高いものがあります。

それは先日行われた花園2回戦の御所実戦で、チーム唯一のトライを挙げたことからも証明済み。

球出しだけでなく、フォワードプレーにも精を出せるハーフの存在は、チームにとって非常に貴重です。

大学ではどちらのポジションをメインとするのかは分かりませんが、いずれにしても早稲田にとって大きな戦力となってくれることは間違いありません。

最後に、、、

今年は、世代を代表する⑨番2人が”同時加入”する形となりました。

実はこの傾向は一昨年度の帝京、そして昨年度の明治で見られたものと同じです。

<2019年度>

帝京

片岡祐二(京都成章) 谷中樹平(御所実)

前田翔哉(常翔学園) 岡本泰斉(中部大春日丘)

<2020年度>

明治

大越勇気(茗渓学園) 萩原周(大阪桐蔭)

(※敬称略)

特にスクラムハーフというポジションは試合への出場枠が1つしかなく、他と比べて専門的な役割を担うだけに、貴重な推薦枠の利用方法としては異論もあるのかもしれません。

ただ、たとえレギュラーへの道が険しくとも、ポジションが約束されたチームではなく、敢えて自らを厳しい環境に置くという選択は、個人的には素晴らしいものだと感じます。

”茨の道”へ進む決断をした彼らの勇気と向上心に敬意を表すると共に、そのチャレンジの場に”早稲田”というチームを選んでくれたことに心から感謝をしたいと思います。

<おすすめ書籍>

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コメント欄
  1. Marie より:

    3年連続で桐蔭学園のキャプテンが早稲田に入るとは誠に慶ばしいですね。ぜひこのルートを絶やさないで欲しいものです。また、茗渓学園は慶應、筑波、国学院栃木は明治という勝手なイメージが強いのですがいいリクルーティングですね。あとは西日本勢と一般入試組に期待します。

  2. Marie より:

    加えて早実ですね。

    • 各校のリクが激しさを増す中、桐蔭学園という最強チームのルートを確立できていることは喜ばしい限りです。
      内部進学、一般入試組も早稲田の伝統と強み。
      恐らく4月になるであろう、公式発表を楽しみにしたいと思います。

  3. ファン より:

    桐蔭学園のLO 青木君は何処に行きますか? 良い選手でサイズもあるし、早稲田に来てほしい。
    東福岡の LO 田島君も細いけど、たっぱはあるし、良い選手ですね。

    • 東福岡LO田島選手は明治進学との報道がありました。
      桐蔭LO青木選手はまだ公表されていないようですが、一部では帝京との情報もあります。
      早稲田も長身ロックは是非来てほしいところですが...
      厳しそうですね。

  4. Marie より:

    桐蔭の青木君、京都成章の本橋君両名は帝京進学のようですね。どちらか一人でも早稲田に来てくれれば.....と無いものねだりをしてもしょうがないので、早稲田らしく埋もれた原石を鍛えて磨き上げて欲しい!

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