いよいよ頂上決戦を迎える2020年度のラグビー大学選手権。

決勝戦・早稲田vs天理の予想スタメンと見どころをお伝えしていきます。

更新履歴
1/9:登録メンバー発表

<決勝戦レビュー↓>

(最新)【決勝戦レビュー】ラグビー大学選手権2020 早稲田大vs天理大

決勝対戦表

<2021年1月11日(月・祝)>

1:15

天理大

〇55-28
(試合終了)

早大

トーナメント表

早稲田大 - 天理大

近年の対戦戦績

<大学選手権>

2012年度 2nd St:早稲田 〇46-14● 天理

2015年度 2nd St:天理  〇14-10● 早稲田

2019年度 準決勝:早稲田 〇52-14● 天理

ここまでの勝ち上がり

早稲田大学(関東対抗戦2位)

準々決勝:〇29-14 慶應義塾(対抗戦3位)

準決勝 :〇33-26 帝京(対抗戦4位)

 

天理大学(関西Aリーグ1位)

準々決勝:〇78-17 流通経済(リーグ戦2位)

準決勝 :〇41-15 明治(対抗戦1位)

予想スタメン

※太字は前節からの変更メンバー(ポジション変更含む)

早稲田大学

1 PR
久保 優④
(筑紫)

2 HO
宮武海人③
(早大学院)

3 PR
小林賢太③
(東福岡)

4 LO
大﨑哲徳③
(國學院
久我山)

5 LO
下川甲嗣④
(修猷館)

6 FL
相良昌彦②
(早稲田実)

8 No.8
丸尾崇真④
(早稲田実)

7 FL
村田陣悟①
(京都成章)

9 SH
小西泰聖②
(桐蔭学園)

12 CTB
伊藤大祐①
(桐蔭学園)

10 SO
吉村 紘②
(東福岡)

13 CTB
長田智希③
(東海大仰星)

11 WTB
古賀由教④
(東福岡)

15 FB
河瀬諒介③
(東海大仰星)

14 WTB
槇 瑛人②
(國學院
久我山)

天理大学

1 PR
谷口祐一郎④
(東海大仰星)

2 HO
佐藤 康③
(天理)

3 PR
小鍜治悠太④
(大産大附)

4 LO
アシペリ・
モアラ③
(日本航空
石川)

5 LO
中鹿 駿④
(光泉)

6 FL
服部航大③
(天理)

8 No.8
山村勝悟②
(天理)

7 FL
松岡大和④
(甲南)

9 SH
藤原 忍④
(日本航空
石川)

12 CTB
市川敬太④
(日新)

10 SO
松永拓朗④
(大産大附)

13 CTB
シオサイア・
フィフィタ④
(日本航空
石川)

11 WTB
内村祐介③
(天理)

15 FB
江本洸志③
(日本航空
石川)

14 WTB
土橋源之助④
(光泉)

見どころと展望

早稲田大学

・準決勝ではLO大﨑哲徳選手(3年・国学院久我山)もスタメンへ復帰し、ベストメンバーが顔を揃えた。シーズンも残り1試合、あとはこのメンバーへ託すという意味でも、決勝は同じメンバーで臨んでくると予想する。

・フォワードは準々決勝(慶應戦)以降ラインアウトが安定。帝京戦でも2本のドライビングモールによるトライで試合の主導権を握ることに成功した。ラインアウトの中心に君臨するLO下川甲嗣副将(4年・修猷館)の対応力、そしてアナリストチームによる緻密な分析力は大学屈指。”ラインアウトの制圧”はこの試合も勝利へのマスト事項となる。

・一方のバックスは、試合を追うごとに安定感を増すHB団(⑨小西吉村)を中心に、気の利いたサポートプレーでチームへ落ち着きを与えるCTB長田智希選手(3年・東海大仰星)、ボールをもらう前の動きでアタックに独特の”間”を作り出すCTB伊藤大祐選手(1年・桐蔭学園)らタレントが揃う。

・中でもWTB古賀由教(4年・東福岡)、FB河瀬諒介選手(3年・東海大仰星)ら、大舞台になればなるほどポテンシャルを発揮する上級生の存在は心強い限り。どこからでもトライを狙えるこの陣容は、SH齊藤直人選手、SO岸岡智樹選手、CTB中野将伍選手らを擁し、"史上最強"と評された昨年と比較しても全く見劣りすることはない。

・決勝の相手天理とは過去10年間選手権で3度対戦し、2勝1敗と勝ち越している。特に昨年の準決勝では、自慢の攻撃陣が爆発し快勝を収めているだけに、その試合を経験した多くのメンバーが残る今季も悪いイメージはないだろう。

・ただ、今季の天理は1年生からチームの中核を担ってきたメンバー(⑨藤原⑩松永⑬フィフィタ)が最終学年を迎え、日本一への”ラストチャンス”に懸ける本気度は例年の比ではない。さらに懸念されるのは、流経大(リーグ戦)、明治(対抗戦)といった”他リーグ勢”との試合をこなしてきた天理とは対照的に、慶應、帝京といった”対抗戦勢”のみと対戦してきた早稲田にとっては、この決勝がシーズン初の”他流試合”となること。

・準決勝ではあの明治すらもその勢いに飲み込まれたように、天理の圧力と爆発力は間違いなく大学トップクラス。普段とは勝手の違う相手に戸惑い、先に主導権を握られるようだと展開は一気に厳しくなってくる。

・その意味でも大切にしたいことは、まず”ディフェンス”。ここで受けたり、後手に回ると、フラットな位置へどんどん走り込んでくる天理のアタックラインは勢いづく。密集サイドでのディフェンス、パスの出所である相手HB団(⑨藤原⑩松永)へのプレッシャー、そして何よりファーストタックルでしっかりと仕留めること。こられが重要となってくる。

・そして”スクラム”。明治をも押し込んだ天理のスクラムは低く強く、ここまでスクラムに苦しんできた早稲田にとっては苦戦必至。帝京にペナルティトライを奪われながらも、決して流れを渡さなかった準決勝のように、押されることを前提に対策を立て、劣勢でも慌てず騒がず、いかに落ち着いて対処できるかがカギ。

・慶應、帝京との激戦を制してきた今、もはや早稲田は”フィジカルバトル”で後れをとるようなチームではない。”挑戦者”というマインドセットの下、序盤からフルスロットルで”仕掛け”続けることが出来れば、例え相手がどこであろうと勝利への道は開けてくる。

・日本一への道のりにイージーな選択肢はない。”最強の相手”天理との激戦を制してこそ、その先に至福の瞬間は待っている。

国立の地に響き渡る『荒ぶる』の大合唱。

再びその瞬間が訪れることを、1人のファンとして願ってやまない。

 

天理大学

・メンバーの固定化が進んできた天理も、この決勝に大きくメンバーを変えてくることはないと見る。ただ気がかりは、準決勝明治戦で前半35分に負傷退場したWTBマナセ・ハビリ選手(1年・高知中央)の怪我の回復具合。

・ルーキーながら突破力とボールキープ力に長け、大外から幾度となくアタックの起点となってきた選手なだけに、もし欠場となれば天理はゲームプランの再考を求められる。3人目の”留学生枠”にNo.8ジョネ・ケレビ選手(3年)を起用するのか、それともWTBに同じく突破役としてアントニオ・トゥイアキ選手(2年)などを入れてくるのか。フォワード/バックスの人数構成含め、留学生の起用法は注目したい点だ

・それでも、ここまでMVP級の活躍を見せているHO佐藤 康選手(3年天理)、LO中鹿 駿選手(4年・光泉)らの存在が象徴するように、個々のスキルに磨きをかけ、毎年留学生に頼らないチームに仕上げてくるのが天理。準決勝でも途中出場から躍動したWTB内村祐介選手(3年・天理)、FB江本洸志選手(3年・日本航空石川)に代わり急遽⑮番へ入ったFB國本茂孝選手(4年・石見智翠館)のように、誰が出場したとしても今の勢いが失われることはないだろう。

早稲田との対戦は、昨年の準決勝に続き2年連続。昨季は関西リーグで平均50得点以上と圧倒的な攻撃力を誇るも、アタックの起点となるラインアウトを早稲田に攻略され、要所ではことごとくノックオンを繰り返すなど、最後まで自分たちのペースを掴むことが出来ずに敗れた。2年ぶりに辿り着いた決勝の舞台で、昨年と同じ轍を踏むことだけは絶対に避けたい。

・”ラインアウト”の成功率は準々決勝が”73%”(11回中8回成功)、準決勝では”63%”(8回中5回成功)と、今季もここまで苦戦が続く。分析力に優れる早稲田が、昨年同様ここで崩しにかかってくることは必然。再びその術中にはまってしまうのか、それともその課題を克服し、ここまで眠っていたドライビングモールが威力を発揮するのか。ここでの攻防は勝敗に大きく影響してきそうだ。

・ただ、今季の天理は、リーグ戦屈指の流経大、重戦車・明治を圧倒してきた”スクラム”、今季はチャンスメイカーとしても違いを見せつけるCTBシオサイア・フィフィタ選手(3年)を中心とした”アタック”、そしてここまで相手を20点以内に抑えてきた”ディフェンス”と、攻守に高い総合力を誇り、かつてないほど頂点へ近い位置にいることは間違いない。

・決勝の地『国立』は全選手にとって初のピッチとなるが、過去2年その行く手を阻まれてきた『鬼門・秩父宮』を突破した今、恐れるものは何もない。秩父宮をホームの雰囲気に変えたFL松岡大和主将(4年・甲南)の咆哮がこの試合でも響き渡れば、歓声の制限される国立は再び天理のホームと化す。

・2018年度決勝のリベンジを果たした今、倒すべき相手は早稲田のみ。

早明を撃破し創部初の”王座戴冠”、

そして1984年以来36年ぶりの”関西復権”へ。

様々な想いを背負う『黄金世代』の最終章。

最高の舞台は整った。

登録メンバー発表(追記)

早稲田大学

1 PR
久保 優④
(筑紫)

2 HO
宮武海人③
(早大学院)

3 PR
小林賢太③
(東福岡)

4 LO
大﨑哲徳③
(國學院
久我山)

5 LO
下川甲嗣④
(修猷館)

6 FL
相良昌彦②
(早稲田実)

8 No.8
丸尾崇真④
(早稲田実)

7 FL
村田陣悟①
(京都成章)

9 SH
小西泰聖②
(桐蔭学園)

12 CTB
平井亮佑④
(修猷館)

10 SO
吉村 紘②
(東福岡)

13 CTB
長田智希③
(東海大仰星)

11 WTB
古賀由教④
(東福岡)

15 FB
河瀬諒介③
(東海大仰星)

14 WTB
槇 瑛人②
(國學院
久我山)

対抗戦の早慶戦以降、負傷離脱が続いてた⑫平井亮佑選手(4年・修猷館)がついにスタメン復帰。

早稲田バックス陣の中でもフィジカルとディフェンス力は屈指。

天理CTBフィフィタ選手とのマッチアップは非常に楽しみ。

 

天理大学

1 PR
谷口祐一郎④
(東海大仰星)

2 HO
佐藤 康③
(天理)

3 PR
小鍜治悠太④
(大産大附)

4 LO
アシペリ・
モアラ③
(日本航空
石川)

5 LO
中鹿 駿④
(光泉)

6 FL
服部航大③
(天理)

8 No.8
山村勝悟②
(天理)

7 FL
松岡大和④
(甲南)

9 SH
藤原 忍④
(日本航空
石川)

12 CTB
市川敬太④
(日新)

10 SO
松永拓朗④
(大産大附)

13 CTB
シオサイア・
フィフィタ④
(日本航空
石川)

11 WTB
マナセ・
ハビリ①
(高知中央)

15 FB
江本洸志③
(日本航空
石川)

14 WTB
土橋源之助④
(光泉)

天理は準決勝で負傷退場した⑪マナセ・ハビリ選手(1年・高知中央)、そして準決勝を欠場した⑮江本洸志選手(日本航空石川)が元気にスタメンに名を連ねた。

高い決定力を誇り、バックスリーのキーマンである2人の復帰は大きい。

早稲田、天理共に決勝戦に相応しい、最高のメンバーが揃った。

※リザーブ含むメンバー表はこちら

観戦にあたっての注意事項

1月8日より緊急事態宣言が再発令されましたが、決勝戦は予定通り”有観客”で行われることが発表されました。

”有観客”での開催に対しては賛否があると思いますが、まず何よりも選手達の戦う場が守られたことを素直に喜びたいですね。

<大会公式プログラム>

※今大会は会場での販売が行われず、電子版のみの販売となっています。


第57回全国大学ラグビーフットボール選手権大会プログラム

※内容:全出場校(14校)の写真名鑑・名簿、大会展望記事、注目選手紹介など

<決勝戦レビュー↓>

【決勝戦レビュー】ラグビー大学選手権2020 早稲田大vs天理大

<新チーム戦力予想↓>

【新チーム大予想2021】早稲田大学ラグビー部

【新チーム大予想2021】天理大学ラグビー部

<早稲田2021推薦組↓>

【高校生進路2021】早稲田大学ラグビー部 スポーツ推薦入学者

<新体制2021↓>

【対抗戦新体制まとめ】2021年度大学ラグビー関東対抗戦A

【関西新体制まとめ】2021年度大学ラグビー関西Aリーグ

コメント欄
  1. Marie より:

    ここまでやられるとむしろ清々しいですね。来シーズンはこの悔しさを晴らし荒ぶるが歌える状況になっていることを祈ります。

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